5月31日

2009-05-31 00:38:10 | Weblog

      ( 睡蓮と河骨 )

 

 

河骨の一花に夏を呼びし沼        原コウ子

 

河骨の花に集る目高かな         河東碧梧桐

 

モネ晩年の睡蓮の闇水中に        松田ひろむ

 

睡蓮の水を切つたる蕾かな         高濱年尾

 

 ☆ 今朝のNHK俳句は「波郷とあき子~一七音のラブレター~」の再放送
  何度見ても胸が熱くなります。


  波郷については少し勉強したことがありました。
  大正二年愛媛生まれの波郷の中学五年の作品

  寒菊の日和久しくつづきけり
  納屋窓に大根かけたる日向かな
  春寒や障子の外の目白籠

  昭和7年(20歳)上京し神田猿楽町の秋櫻子に会う
  

  あえかなる薔薇撰りをれば春の雷
  プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ
  バスを待ち大路の春をうたがはず

  昭和8年(21歳)「馬酔木1月号」巻頭

  昇降機菊もたらせし友と乗る
  花甕もましろき菊も友の情
  ある宵の菊のおごりにひとりゐる
  菊の前夜はつどひき手ペン執るも
  菊古ればもてきし友はもてゆきぬ

 

  昭和17年(30歳)


  初蝶や吾三十の袖袂

  同年 あき子との見合い


  梅雨近き用や葛西にわたりけり
  葭雀二人にされてゐたりけり


  あき子との結婚


  露草の露ひかりいづまことかな
  露草の瑠璃十薬の白繁り合へ
  新婚(にいめとり)まさをき梅雨の旅路かな
  
  






 

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