( 京鹿子 )
日が差せば命のいろに京鹿子 小松崎爽青
夫婦鹿や毛に毛が揃うて毛むづかし
この句の作者は誰だとおもいますか?
実は芭蕉の句です。初期の「貝にほひ」「虚栗」あたりではこんな駄洒落とか
利口とかの句を詠んでをりました。まさに談林の影響を受けていたと思われます
「この道に古人なし」これは芭蕉の有名な言葉としてあります
「古人の跡を求めず,古人の求めたるところを求めよ」という言葉です
古人の跡を求めれば類想類句の山となります、古人の求めたるところは
きっと詩歌の単純な美だったのかも知れません。
と書いたこの文章も多くは「俳句のこころ」(阿波野青畝)の受け売りですが・・・
古人の俳話を実証してゆくのも実作者の楽しみのひとつとしています。
先生は笑つて豆腐くずしけり 五島高資
先生の足下に寝たる涼しさよ 橋本榮治