2月 19日

2024-02-19 05:49:15 | Weblog
                               雨水




             「雨水(うすい)」は、季節の指標である「二十四節気」の2番目の節気。 「降る雪が雨に変わり、
              雪解けが始まる時期」という意味で、 2024年の雨水は、2月19日から3月4日です。毎年2月19日頃~
              3月5日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありませんまた、「雨水に雛人形を飾り
              始めると良縁に恵まれる」という言い伝えから、雛人形を飾るのにおすすめの日だそうです。





                




          均されて田の息づける雨水かな          国枝隆生


          けふ雨水墨をたしては書に籠る          上田博子


          置き薬一つ買ひ足す雨水の日           酒井とし子


          今日雨水涸れ田に響く重機音           武藤光晴


          鯉の尾が泥けぶらせし雨水かな          中村たか


          海に射す日矢の淡さも雨水かな          牧野一古





                




          藻を焼いて浜の煙れる雨水かな          棚山波朗


          書道部が墨擦つてゐる雨水かな          大串 章


          色めでて草餅を買ふ雨水かな           藤岡筑邨


          雨水てふ佳き日ありけり母微笑          上野さち子


          落ちてゐし種ふくらめる雨水かな         滝沢伊代次


          墨堤に人ごゑひびく雨水かな           喜多みき子





                




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2月 18日

2024-02-18 06:20:38 | Weblog
                       きらん草・地獄の釜の蓋・金瘡小草




             キラン草とは、日本に自生するシソ科の多年草。花や葉にうぶ毛のような白い毛が生えているのが特徴。
             地面に張り付くように広がる様子から、「地獄の釜の蓋」という別称がつけられています。
             きらん草とは違い西洋きらん草は20~30センチにも背が伸びます
             別名 西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)




                

                   ( 西洋十二単 )




          伊賀に来て摘めり地獄の釜の蓋          栗田やすし


          地の果ての崎に地獄の釜の蓋           国枝隆生


          きらん草ほつほつ咲けり峡の道          中根多子


          被爆樹の影に地獄の釜の蓋            青木しげこ


          円墳に地獄の釜の蓋繁る             林 尉江


          膝ついて地獄の釜の蓋覗く            兼松 秀





                

                   ( 十二単 )



          きらん草古代紫展げけり             後藤比奈夫


          五寸釘浮くや地獄の釜の蓋            藤本美和子


          名を知りて踏まず地獄の釜の蓋          柳井梗恒子


          山頂の磐座おほふきらん草            深野カツイ


          蹈んずけてゐるのは地獄の釜の蓋         高澤良一


          すみれぐさも地獄の釜のふたも紫         加藤三七子





                



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2月 17日

2024-02-17 06:14:17 | Weblog
                             黄水仙・喇叭水仙




          菊坂は鉢植ばかり黄水仙             栗田やすし


          スキップの稚児の靴先黄水仙           小田二三枝


          廃れ家の庭に咲きたり黄水仙           中山敏彦


          休日の茶房明るし黄水仙             佐藤喜美子


          黄水仙朝日に雫震へをり             中山ユキ


          黄水仙午後の日差しの柔らかし          大津千恵子





                




                




          点滴も喇叭水仙も声なさず            石田波郷


          黄水仙雨にしなひて向きむきに          上村占魚


          母にだけ言ふ悲しみや黄水仙           野島禎子


          半生の手記ぼろぼろに黄水仙           三橋鷹女


          さきがけの喇叭水仙より糾す           櫂 未知子


          母恋ふておろかに泣けり黄水仙          岡本 眸





                




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2月 16日

2024-02-16 07:25:26 | Weblog
                      芹・芹摘、芹の水・根白草・田芹・根芹




          芹摘むと風よりひくくかがまりて         細見綾子


          芹青む富士湧水のきらめきに           栗田せつ子


          芹摘みの去りてつめたき水残る          下里美恵子


          一握りほど田芹摘む峡の晴            桜井節子


          朝粥に散らす丹波の芹清し            都合ナルミ


          ふるさとの夕日にまみれ田芹摘む         今泉久子





                




                




          一とゆすりすれば濁りぬ芹の水          沢村芳翠


          踏み込んで芹の青さのせめぎあふ         今瀬剛一


          芹の香の朝粥で足り京泊り            能村登四郎


          摘みかさねても一握の母の芹           福永耕二


          芹匂ふオモニは風の中に立つ           夏井いつき


          ふりむけば鳥語明るし野芹つむ          角川源義





                




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2月 15日

2024-02-15 05:45:25 | Weblog
                            牡丹の芽・芽牡丹




          早起きの妻のけはひや牡丹の芽          沢木欣一


          武蔵野の土やはらかし牡丹の芽          栗田やすし


          忌を修す母の牡丹の芽に屈み           都合ナルミ


          菰解きて日ざしあふるる牡丹の芽         倉田信子


          牡丹の芽影置くほどに伸びにけり         矢野愛乃


          人気なき山の御堂や牡丹の芽           松平恭代





                




                




          鎌倉の古き土より牡丹の芽            高濱虚子


          嫁ぐ子へ日の剥がれゆく牡丹の芽         林 翔


          支へ木も紐もこまやか牡丹の芽          岡本 眸


          牡丹の芽の覗かれてばかりゐる          石田郷子


          一寸にして火のこころ牡丹の芽          鷹羽狩行


          みほとけに上品下品牡丹の芽           六本和子





                




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2月 14日

2024-02-14 07:39:07 | Weblog
                       バレンタインの日・バレンタインデー




             キリスト教圏の祝いで主に欧米で、毎年2月14日に行われるカップルが愛を祝う日とされている。
             古代では多神教の祭日であった。元々269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した「聖ウァレンティヌス
             (テルニのバレンタイン)に由来する記念日」だと、主に西方教会の広がる地域においてかつて
             伝えられていた。この日、キリスト教圏では一般に家族や恋人など大切な人に贈り物をすることが
             習わしとなっている。




                  




          富士真白バレンタインの朝晴れて         伊藤範子


          病む母とバレンタインの街に出る         高橋幸子


          卒寿超す吾にもバレンタインチョコ        田畑 龍


          ロッカーに手紙とチョコとバレンタイン      ころころ





                




          バレンタイン・デー暖炉に薔微の木を焚けり    角川春樹


          手話の娘の買ふバレンタインのチヨコレート    今井桂子


          秘めごととならざるバレンタインチョコ      稲畑汀子


          聖バレンタイン斬首されし日咲く椿        林 翔


          待ちあはすバレンタインのティールーム      安藤 雅子


          バレンタインデー心に鍵の穴ひとつ        上田日差子





                




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2月 13日

2024-02-13 05:25:53 | Weblog
                         菜の花・花菜・油菜・からし菜




             からし菜も俳句をするまでは同じ花のように見えていました花だけではなかなか見分けがつきません
             ネットの知識で言えば菜の花は土に近い葉が茎に巻きついています この時期に土手などに見るのはほぼ
             セイヨウカラシナ(芥子菜)です油菜科で菜の花と同じ部類に属するのですが、よく食用として
             食べられている菜の花とは違うものなんですそれでも一緒に詠まれた句を二、三ご紹介します




                 




          菜の花がしあはせさうに黄色して         細見綾子


          菜の花の転がつてをり汚れずに          栗田やすし


          花菜風甘し絣の糸干し場             都合ナルミ


          風と会ふ花菜の迷路抜け出でて          伊藤範子


          眩しさに母見失ふ花菜畑             安藤一紀


          菜の花や山みな低き安房の国           栗生晴夫





                



          口能登や墓も花菜も砂まみれ           沢木欣一


          菜の花にばけつ叩いて子の合図          中村汀女


          サヨナラがバンザイになる花菜道         正木ゆう子


          旅に買ふ菓子のかるさよ花菜雨          鷲谷七菜子


          関ケ原菜の花の黄はペンキ塗り          山口誓子


          灯して母に教わる花菜雛             寺井谷子





                




          からし菜の花に春行なみだ哉           松岡青蘿


          からし菜の花に廃船よこたはる          阿波野青畝


          からし菜の花のつづきの醍醐かな         村山美恵子





                


               からし菜 葉が茎から離れて枝のようについていて、葉の淵の形がギザギザしている。

               菜の花 葉が茎を包むようについていて、葉の淵の形が波打っている。




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2月 12日

2024-02-12 07:22:12 | Weblog
                 菫・菫草・壷すみれ・パンジー・三色すみれ・遊蝶花 




                    




          石山の裾の微風に花すみれ          沢木欣一


          神宿る小さき棚田や花すみれ         栗田やすし


          武蔵野の深き朽葉に坪すみれ         武藤光晴


          芦焼きの済みたる窪にすみれ咲く       森田とみ


          窓辺より母と菫の花数ふ           高橋幸子


          土乾く風葬あとや島すみれ          栗田せつ子





                


                




            同じスミレ科スミレ属ですがパンジーは野生のすみれを改良したものビオラはパンジーを改良したもので
            野生のパンジーは有りませんすみれは多年草 パンジー・ビオラは1年~2年草
            因みに野生種のすみれは50余種あるようです
            その見分けの一つが花びらの大きさ パンジー>ビオラ(三色すみれ)>すみれ
            パンジーはフランス語のパンセ(思想)からの変化 遊蝶花
            俳句で詠む場合はいささか趣がちがのでしょうね 




          朝寝せり鏡中わらふ遊蝶花          水原秋櫻子


          屋根替への萱束干して山すみれ        細見綾子


          かたまるとなくかたまりて花すみれ      片山由美子


          遊蝶花蝶を残して舞ひ出でし         相生垣瓜人


          看とるとは見守ることか花すみれ       中嶋秀子


          すみれ踏みしなやかに行く牛の足       秋元不死男





                




          わが肺も三色菫の鉢も寧し          石田波郷


          三色菫黄ばかりが咲き憔悴す         福永耕二


          三色菫勤勉をたゞ誇とし           藤田湘子


          パンジーの鮮やか駅前ロータリー       福井喜久江


          パンジーの黄色が多し花時計         河野幸子


          パンジーを大きく揺らす風吹けり       熊谷タマ





                




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2月 11日

2024-02-11 06:32:28 | Weblog
                         建国記念日・建国祭・紀元節




             日本書記で神武天皇が即位したとされる紀元前660年(神武天皇元年)1月1日 (旧暦)の月日を、明治に入り
             新暦に換算したものであり、そして1966年(昭和41年)に2月11日は「建国記念の日」として国民の
             祝日となり、翌年から適用されました。
             四大節の一つ  わが国で、もと祝日とされた四つの大きな節会の日。四方拝(一月一日)
             ・紀元節(二月一一日)・天長節(四月二九日)・明治節(一一月三日)の総称。




                




          雲の上に雲の輝く建国日             川端俊雄


          建国の日や連なりて飛ぶ鴉            加藤純子


          常滑に香炉を買へり建国日            新川晴美


          路地裏に小さき日の丸建国日           小原米子


          建国日鳩のレースの御空あり           ころころ





                




          万葉に東歌あり紀元節              水原秋櫻子


          本棚のしなり気になる建国日           山下典子


          箸といふ文化が不思議建国日           林 翔


          対岸の気球ふらつく建国日            山内靖子


          紀元節とほき巷をよぎる行進           石田波郷


          横須賀の海に日の照り紀元節           村山故郷





                




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2月 10日

2024-02-10 06:32:55 | Weblog
                               日脚伸ぶ




             冬から春へ少しずつ日が長くなること。一月も終わりの頃から、日が長くなったなあという感慨に
             とらわれることがある。冬木の芽もしだいにふくらみ、春が近いことを感じる。
             (晩冬の季語)





          子が居りて花欲し日脚僅か伸ぶ       細見綾子


          自転車の弾く小石や日脚伸ぶ        河原地英武


          酢の蔵の小さき天窓日脚伸ぶ        伊藤範子


          平積みの古書の埃や日脚伸ぶ        中野一灯


          日脚伸ぶ船頭小屋に大き鍋         市江律子


          日脚伸ぶ縁に荷を解く薬売り        篠田法子





                




                




          ここにまた吾子の鉛筆日脚伸ぶ       中村汀女


          日脚伸ぶ殊に港の浜通り          松本たかし


          かくれんぼ隠れ上手に日脚伸ぶ       丸野 紀子


          すわりても立ちても日脚伸びにけり     久保田万太郎


          ほこり払ふ航海日誌日脚伸ぶ        小池文子


          日脚伸ぶ卓に就職情報誌          山本ふく子





                


                 ( 写真は上から姫踊子草・せりばおうれん・だんこうばい・すはま草 )



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