踊る小児科医のblog

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やはり健康問題(安倍総理辞任)

2007年09月12日 | 政治・行政
噂されてはいましたが、昨日の「風邪で帰宅」でもおかしいと思った。
このところ声に全く力が入っていなかったし。
しかし、それなら何で今なのか。腹立たしい思いです。
この1か月半の政治空白、組閣、閣僚交代、国際会議での空約束、そして国会を召集して所信表明演説までやっておいて、議論が始まる前に辞めるとは。。
その前の唐突な「職を賭して」発言でも、既に辞めるつもりなのではと思っていましたが、それなら何で国会を開会してから。。このタイミングはひどすぎる。
これだけでも無駄な税金が使われ、国益がどれだけ損なわれたと思っているのか。
健康問題がベースにあるのであればなおのこと、無責任と言わざるを得ません。
国会議員も辞して、療養生活に入られることをのぞみます。

舛添厚労相がこの国の医療政策をどういう方向に持っていくのか注目していたところでしたが、交代ですかね。
野党党首に会えないから総理が辞めるなんて聞いたことがない。阿呆らし。やっぱり判断能力が足りない人だったんだと思うしかないですね。

2012年までに麻疹「排除」へ  すべての学年で追加接種!

2007年09月12日 | 予防接種
 今年春から高校・大学を中心に麻疹の流行がみられ、八戸にも飛び火しましたが、夏休みをはさんでほぼ鎮火したようです。(全国では散発的流行あり)

 世界保健機関(WHO)では2012年までに日本を含む西太平洋地域で麻疹を排除する目標を定めていましたが、今回の流行によって世界から大きく立ち後れた日本の麻疹対策の実態があらわになり、二度とこのような流行を繰り返さないために、政府もやっとのことで重い腰を上げて、次のような対策を来年度から実施することになりました。いずれも小児科医が何年も前から主張してきたことではありますが、これで世界標準に一歩近づく見込みとなりました。

 しかし、まだ5年もかかります。問題点を書きましたのでご覧下さい。

◎ 中1、高3を対象に5年間「補足的接種」を実施

<目的> WHOの麻疹制圧目標に沿い、2012年までに麻疹排除を目標とする計画を策定する。

<麻疹の排除とは> 1)免疫保有率95%以上、2)感受性者の蓄積がなく、患者が入国しても流行を起こさない状態。

<キャッチアップキャンペーン> 麻疹予防に必要な「2回接種」を行っているのは、小学1年生と就学前の現在接種中の子たちだけで、2年生以上の子は1回しか接種していません。そこで、5年間の時限措置として、中学1年生および高校3年生に麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)を定期接種(無料)として追加することになりました。接種の対象者は5年間で計1200万人で、順番に書くと次のようになります。

       中学1年生 高校3年生
 2008年度 現在の小6 現在の高2
 2009年度 現在の小5 現在の高1
 2010年度 現在の小4 現在の中3
 2011年度 現在の小3 現在の中2
 2012年度 現在の小2 現在の中1

<注意> この表をみればすぐにおわかりいただけると思いますが、1)現在の高3以上(大学生・社会人を含む)はこの「補足的接種」の対象とはなりません。2)また、2回目の接種までに最大で4年半(小2・中1)も待たなくてはいけません。その間に流行がおきないという保証はどこにもありません。

 当院では、春の流行開始時から「小2以上のすべての学年の子に、抗体検査など行わずにすぐにでも任意接種(自費)で2回目の接種を行うべき」と院内報にも書いてお勧めしてきました。結果的には、同じことが5年もの年月をかけて実施されることになったわけです。

 問題は、最大で4年半待ってから無料で接種するか、待たずに有料で接種するかの選択です。確かにMRワクチンは二種類の混合ワクチンであり安いとは言えないので、全ての学年を一律に論ずることはできませんが、できるだけ早い時期に2回目の接種を行うことを第一に考えれば、待たずに接種することをお勧めします。

 現在高3以上の子はこの接種の対象とはなりませんので、すぐにでも2回目の接種を任意接種で行うべきです。目安として20代~30代までで、過去に麻疹に罹ったことが確実な方と家族が麻疹に罹ったのにうつらなかった方以外は接種が勧められます。

<その他の対策> 接種しやすい環境づくり(接種時の保護者同伴の要件を緩和する、学校での集団接種の可能性を検討するなど)、麻疹と風疹の患者発生時の迅速な対応、患者の全数報告、未接種者への市町村からの接種勧奨、大学生以上への接種の勧奨などの取り組みを行うことが決まっています。

<もう一つの変更点> これまで、混合ワクチンはそのうちの一つでも罹ったことがあると接種できなかったのですが、これも2008年度より接種可能となりました。具体的には、百日咳や破傷風に罹った子でもDPT三種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)ワクチンが、麻疹や風疹に罹った子でもMR(麻疹・風疹)ワクチンが接種できるようになります。ジフテリア(国内で感染する可能性はまずない)に罹った子は、7歳未満に限りDPTが接種できますが、7歳以上は副反応を起こす可能性が高いため接種できないとのことです。

市民向け講演会「タバコを考えよう」(9/23)

2007年09月12日 | 禁煙・防煙
 9月23日午前11時より、根城の総合福祉会館で「タバコを考えよう」と題した市民向けの講演会(主催:八戸市薬剤師会)が開催され、私が1時間ほどお話しすることになりました。今回はタバコや受動喫煙の害だけでなく、楽に禁煙できる方法などについて説明するつもりですので、禁煙したいけれどもやめられない方、「禁煙してほしい」けれどもやめてくれないという方は、連休中ではありますが足をお運び下さい。

感染症情報・ぜんそく教室・9~10月の予定(院内報より)

2007年09月12日 | こども・小児科
● 院内版感染症情報 ~2007年36週(9/3~9/9)

 この時期はいわゆる「夏かぜ」がみられる時期で、その中でも特徴的な症状を示す手足口病やヘルパンギーナが例年なら7月頃を中心に流行するのですが、今年は気候変動の影響か、いずれも8月下旬になってから流行りだしてきたので、このあと秋にかけて少し続くかもしれません。
 その他には、熱が主体の夏かぜやウイルス性胃腸炎(いずれも合併症はあまりなく2日待てば元気になってくることが多い)が主体ですが、涼しくなってきて咳が主な「秋のかぜ」も増えつつあるようです。
 9月から10月にかけて、毎年喘息の発作が最も多くなる季節です。

● 第3回ぜんそく教室「喘息のセルフケア」

 日時 9月29日(土)15:00~16:00 (14:30~ビデオ)
 内容 喘息のセルフ・ケア 自宅での吸入療法
    ピークフローのモニタリング 喘息日記 総復習
 会場 当院2階ホール

 秋風が吹き始めて朝晩の冷え込みが目立つようになり、喘息の子には一番乗り越えなくてはいけない季節がやってきました。
 喘息は一直線に治るということはなく、症状の小さな波大きな波を繰り返しながら経過していきます。毎日の生活の中でこんな時どうしたらいいのか自宅で判断して対処してもらい、良好なコントロールに結びつけていくためのいろいろな手段をご紹介します。そのうちのいくつかは既に始めている人もいるかもしれません。その場合は知識を再確認してみましょう。

● 9月~10月の診療日、急病診療所、各種教室、相談外来の予定

 9月から10月にかけて臨時の休診はありません。急病診療所当番は9月1日(土) 夜と24日(祝) 昼の2回で、10月の当番は未定です。
 ぜんそく教室の3回目は9月29日(土)、赤ちゃん教室は9月22日(土) になります。育児相談・子どもの心相談、禁煙外来(保険または自費診療)は随時受け付けております。
 少し先になりますが、12月8日(土) の午後は臨時休診になる予定です。
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