踊る小児科医のblog

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人権無視の愛子さま報道

2010年03月11日 | こども・小児科
たとえばあなたのお子さんが何らかの理由で一時的に学校に行けなくなったときに、いきなり市長やら教育委員長やらが記者会見を開いて、
「○○さんのお子さんの△△ちゃんは、いついつから学校に行けなくなってます」
「今日は4時間目だけ学校に行きました」
「今日はまた休みました」
などと逐一報告して、それが全国紙やワイドショーで大々的に取り上げられたらどう思いますか。

当然、一般市民の私たちにはそういうことはあり得ないし、発表しても誰も興味を持たないわけですが。。

それが現実に起きている。
一連の「愛子さま報道」がいかに異常事態か、おわかりいただけるかと思う。
もちろん、宮内庁とマスコミの双方に大きな問題がある。

それどころか、ネットで「愛子さま」と検索してみると、悪質な人権侵害としか思えないような憶測と中傷であふれている。。
この信じ難い状況が今の日本人の姿なのか。。

元々、皇室の子どもたちには基本的人権が大きく欠けているといことをこの場でも指摘してきました。
職業選択の自由がない
プライバシーが大幅に制限される
(天皇に近い人ほどその制限幅が大きい)
自由に外出することもできない
(カレシとデートしたり外泊したりすることも困難…ローマの休日という例外はありますが)
選挙権がない
もちろん、被選挙権もない
名字すらない
税金を納めていない
税金で生活している
自由に発言することができない
もちろん、政治的発言は禁忌
日本国憲法で守られていない(逆に憲法で制限されている)
主権者である「国民」ではない
皇位継承権を放棄することもできない
(もちろん、家出もできない…上記映画の例外あり)

同じ国に生まれた赤ちゃんなのに、どうしてたまたまこの家系に生まれてしまったために、このような制限された一生を送らなければいけないのか。
それがその子にとって本当に幸せなことなのか。

皇室というと後継者問題ばかりが取り上げられますが、子どもの人権という視点で皇室というものの在り方について考え直すべきと思う。
それが後継者問題、皇室の将来とも繋がってくるはず。