福島の子どもたちへの放射線被曝が大変懸念されています。この間、厚生労働省の出したパンフレットや文部科学省の20mSvという基準(他県では1mSvが限度なのに福島の子どもだけ20倍でも安全とされた→実質撤回)が問題となり、「安全だ」という宣伝がかえって不安を拡大させる状況になっています。
もちろんこれは福島だけでの問題ではなく、青森県内でも福島とは比較にならない程度とは言え微量の汚染が確認されています。原子力施設が集中立地している青森県に住む私たちは、自らのこととして考えていく必要があります。
私たちが特に問題視しているのは、政府側が過去も現在も「内部被曝」の影響を過小評価し続けていることです。もし学説が分かれるのであれば、私たちは常に子どもの安全を重視する側に立って考え行動していくべきでしょう。
「放射線被ばくから子どもを守るために」(監修:松井英介・岐阜環境医学研究所所長、発行:セイピースプロジェクト
http://www.saypeace.org/ )というパンフレットがその点で参考になりますので、ダウンロードしてご覧下さい。「おわりに」の部分だけを最後に引用させていただきます。
なお、放射線被曝の影響を喫煙や受動喫煙と比較して「大したことはない」という話をしている学者がいますが、これは喫煙(50%死亡)や受動喫煙(10-20%死亡)のリスクが、放射線被曝(100mSvで0.5%死亡)、急性被曝(1Svで固形癌が60%増加)と比較して、途方もなく大きいリスクであることを隠した「詭弁」と言えます。受動喫煙と同様に、放射線にもどこまでなら安全というレベル(しきい値)はないというのが国際的な定説です。
『3月11日以降、地震や原発事故のことが気になって、安心して日常生活が送れないという人が多いのではないでしょうか。ただ一方で、「過剰な心配は必要ない。逆に健康に良くない」とか「出荷されている食品は全く問題ない」とか「誤った情報が風評被害を生んでいる」という声も多く聞かれています。周りから変な目で見られて、「こんなに心配しているのは自分だけだろうか」、「自分は変なのだろうか」と思ってしまっている人もいるかもしれません。
ですが、心配するのが当たり前です。放射能は「ここまでなら被ばくしても大丈夫」ということは言えません。人体への影響ははっきりとしたことが分かっていません。安全を第一に考えるのであれば、最大限注意して、最大限予防対策をとることは、変なことではなく当然のことです。(中略)
今回の原発事故、計画停電などで、私たちは自分たちの生活や電気・エネルギーの問題について多くのことを考えるようになりました。原発がなければ、放射能のことをこんなに気にする必要はなかったでしょう。
いま、日本の原発は見直しが始まっています。東海大地震が起きたら、壊滅的な放射能被害を及ぼす危険がある静岡県の浜岡原発は、ついに停止が決まりました。原発に頼らない社会のあり方を考える時期が来ています。』
(院内報 2011年4月・5月号より)