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(青森県は)原発・核燃依存から脱原発へ政策転換を 東奥日報明鏡欄6/24掲載 原文と掲載文

2011年06月24日 | 東日本大震災・原発事故
本日の夕刊に掲載されました。原文から文章表現だけでなく意味合いも少し違った形に修正されている部分がありますので、両方掲載しておきます。なお、これは無断で修正されたわけではなく、掲載予定の文章は2日前に送られてきて、再修正または原文への復元の可能性は残されていたのですが、そのための時間と労力(および気力)を使う気になれなかったので、掲載されることを最優先にして、そのままで承諾したという経緯があります。

== 投稿した原文 ==

● 原子力依存から脱原発へ政策転換を

 福島第一原発の事故により広大な土地が放射能で汚染され、パニックを恐れた政府が情報を隠したために、多くの人々が不必要な被曝を強いられました。

 福島市などでは、子どもの健康を心配して、何の補償もないまま避難する親子が相次いでいるようです。移住する家族も、残る決意をした家族も、悲痛な思いで毎日を過ごしているに違いありません。

 少子化が進んでいる青森県に集団で迎え入れてあげられればと思いますが、雇用も財政も厳しい状況では困難かと思われます。また、これまで原発核燃政策を推進し、原子力施設が集中立地している青森県に移住を希望する人もいないでしょう。

 汚染は海洋にも広がっており、今後長期にわたって魚介類への影響が心配されます。

 これだけの大事故を経験して、原子力政策が従来通り進むことはあり得ません。脱原発と自然エネルギーへの転換を求める声が高まるのは当然のことです。
 核燃サイクルも実現は不可能でしょう。

 県内の税収と雇用を確保しつつ、今すぐに全力で原発核燃依存からの脱却を図らなければ、県の将来は悲観的なものとなるでしょう。

== 掲載された文 ==

● 原発依存から 脱却図りたい

 ◇福島第1原発の事故により、広大な土地が放射性物質で汚染されました。また、政府の把握不足か対応遅れによるものか、東京電力社員や関係者、住民ら多くの人々が被ばくしています。

 ◇福島市などでは、子どもの健康を心配して、政府から何の補償もないまま親子が避難することが相次いでいるようです。移住する家族も、残る決意をした家族も、悲痛な思いで毎日を過ごしているに違いありません。

 ◇少子化が進んでいる本県に集団で迎え入れてあげられればと思いますが、雇用も財政も厳しい今の状況では困難かと思われます。また、原子力関連施設が集中立地されていて、これまで原発力政策を推進してきた本県に移住を希望する人も少ないでしょう。汚染は海洋にも広がっており、今後、長期にわたる魚介類への影響が心配されます。

 ◇これだけの大事故を経験して、原子力政策が従来通り進むことはあり得ません。脱原発と自然エネルギーへの転換を求める声が高まるのは当然のことです。六ケ所村の核燃料サイクル施設の完工は難しいと思います。県内の税収と雇用を確保しつつ、今すぐに全力で原発・核燃依存からの脱却を図らなければ、本県の将来は悲観的なものとなるのではないでしょうか。