踊る小児科医のblog

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院内報2012年12月・2013年1月号を掲載 インフルエンザの予防・診断・治療 2012-2013年版ほか

2013年02月02日 | こども・小児科
今号も発行が遅くなってしまいましたが、院内報の最新号をHPに掲載しました。下記のページからPDFファイルでご覧いただけます。

http://www.kuba.gr.jp/info/ih.html

■ 院内報2012年12月・2013年1月号

院内版感染症情報~2013年第04週(01/21~01/27)
インフルエンザの予防・診断・治療 2012-2013年版
同時接種「注射は2つまで・リスクは同じ」、ロタワクチンの選択
「政府・マスコミ・専門家を信じるな」 自分で判断できる子どもに(八戸市学校保健功労賞の受賞して)
2月~3月の診療日、急病診療所、各種教室、相談の予定

院内版感染症情報 ~2013年第04週(01/21~01/27)

2013年02月02日 | こども・小児科
 11月以降、毎年この時期に流行するウイルス性胃腸炎(主にノロウイルス)が増加し、12月下旬にかけていったん減少しましたが、1月に入って再び増加傾向にあります。1月以降は、ロタウイルスが主になってくる見込みですが、ノロよりもロタウイルスの方が乳幼児で重症化する可能性が高く注意が必要です(ノロウイルスは適切な対処をすれば小児で重症化することはほとんどありません)。いずれのウイルスも「ワクチンも治療法もない」のは同じで、手洗い等の予防法も、水分摂取や食事療法の注意も、整腸剤などの対症薬もまったく同じですので、重症度の把握さえすれば「何ウイルスか」を区別する必要はありません。

 インフルエンザは年末までは成人が主でしたが、3学期が始まって小児でも流行が本格化してきました。例年通り、1月末から2月初めにかけてピークとなり、2月中旬から減ってくるものと思われます。

 12月下旬にかけて、 年少児でも年長児でも「咳の多くなる風邪」が再び目立ってきています。水痘も保育園などで流行中です。

(院内報2012年12月・2013年1月号より)

インフルエンザの予防・診断・治療 2012-2013年版

2013年02月02日 | こども・小児科
 予防については予防接種が原則ですが、流行開始後の効果は限定的です。現在流行している型はA香港型(A/H3N2)ですが、例年流行のピークが過ぎた頃からA型の別のタイプ(A/H1N1-2009など)やB型との混合流行がみられるので、予防接種ご希望の方には引き続き実施しております。手洗いは全ての感染症予防に共通です。

 診断は「症状・経過・診察所見・検査」を総合して判断しています。インフルエンザの迅速診断キットが診断の補助として使われていますが、この検査は陽性の時にインフルエンザと診断できても、陰性の時にインフルエンザを否定することはできません。「流行期は検査陰性でもインフルエンザの可能性が高く、流行が下火になれば陰性の時にはインフルエンザの可能性は低い」と判断しています。詳しくは2012年2・3月号をご覧下さい(手元にない時にはHPにPDFが掲載されています)。

 家庭での看病の原則は「保温・安静・栄養」で、合併症や重症化の徴候がないか注意しながら、症状に応じて適宜受診して下さい。一番大事なのは「休むこと」です。

 インフルエンザの出席停止基準は、保育園・幼稚園では「発症後5日かつ解熱後3日」、学校では「同・解熱後2日」となっています。この意味は、例えば土曜・日曜と熱があり月曜日に下がったとすると、「火曜・水曜で2日」と数えて、小学生は木曜日、乳幼児では金曜日に出席可能になるということです。大雑把に考えて「発症当日から一番軽くても5日、普通の経過なら1週間」は休ませるようにして下さい。

 治療薬としては、抗インフルエンザ薬として経口薬のタミフル(1-9歳)、吸入薬のイナビル(小学生以上)と、漢方薬の麻黄湯(全年齢)を処方しています。

(院内報2012年12月・2013年1月号より)

同時接種「注射は2つまで・リスクは同じ」、ロタワクチンの選択

2013年02月02日 | 予防接種
 字数が少ないので結論だけ書きますが、同時接種については注射は2つまで、経口のロタウイルスワクチンと合わせて3つまでとしています。同時接種のリスクはそれぞれの単独接種と同等と判断されています。進め方はスケジュールの例をお渡ししていますので参考にして下さい。

 ロタワクチンは2種類あって効果の差はないとされているので、選択しろと言われても難しい。簡単に書くと、5つのタイプが含まれて3回だけど合計金額が少し安いロタテックをお勧めしていますが、ロタリックスは少しだけ高くつくけど2回で済んで1回の服用量も少ないという利点もあります。

(院内報2012年12月・2013年1月号より)

「政府・マスコミ・専門家を信じるな」 自分で判断できる子どもに 八戸市学校保健功労賞を受賞して

2013年02月02日 | 東日本大震災・原発事故
 以下の文章は八戸市学校保健功労賞の受賞に際して八戸市医師会の会報に掲載された文章ですが、そのまま再掲します。

 2011年3月15日には放射性物質の最大級の放出があり、関東から東北の広い範囲が汚染された。この日は平日で、福島の中通りでも学校は再開していた。体育などの屋外活動も行われていたかもしれない。この時に「学校があるから避難できなかった」という複数の方の声を確認している。4月になって学校の汚染が社会問題となったが、放射性物質の大量放出が続いていたこの週は、避難させるか最低でも自宅待機とすべきであった。しかし、そのような声は教師からも校医からも寡聞にして聞かない。

 3月21日に福島市で開催された山下俊一教授の講演をいち早くネットで聞き、これは大変な時代が来ると暗い予感に脅えたが、現実はその予想を遥かに越えたものとなった。当時の「何も言えない」風潮に対し、ブログで率直な意見を訴えたのは中学2年生、まだ14歳のアイドルであり、匿名の大人たちからバッシングの嵐を浴びせられた。しかし、彼女の危惧の方が的を射ていたことはその後の歴史が証明している。彼女は大多数の大人とは違い、自らものを考え、判断し、行動することができたのだ。

 現在、校医を務めている二つの小学校で、毎年6年生に「だまされないで!タバコの害の真実」と題した喫煙防止教室を開催している。タバコ問題と原発・核燃問題はほとんど同じ構造にあり、政官財学メディアの癒着の中で、命よりもお金を優先させる生き方から生じている。震災後は必ず原発事故の話を交えて、政府やマスコミ、「先生」と呼ばれる専門家(医師や教師を含む)、世の中の大人たちの話をそのまま鵜呑みにして信じないようにと訴えている。

 今のこのご時世では、この話に対して教育委員会が何らかの圧力をかけてくる時代が来ることもあり得ると考えている。その時に、医師会が守ってくれることもあまり期待していない。

 依頼された原稿の趣旨とかけ離れた内容となったことをお詫びするが、15年勤続による功労賞を頂戴したお礼にかえて、子どもたちの未来のために一言申し述べさせていただいた。

(院内報2012年12月・2013年1月号より)

2月~3月の診療日、急病診療所、各種教室、相談の予定 2月16日(土)は午後2時まで

2013年02月02日 | こども・小児科
 2月3月とも臨時休診の予定はありませんが、2月16日(土) は午後2時までの診療となります。急病診療所当番は2月10日(日) 昼、18日(月) 夜、27日(水) 夜の3回です。育児・子どもの心相談、禁煙外来(保険・予約制)は随時受け付けております。メール予約システムをご利用下さい。 ♡ 当院は「敷地内禁煙」です

(院内報2012年12月・2013年1月号より)

2013年1月に読んだ本

2013年02月02日 | ART / CULTURE
2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:18冊
読んだページ数:2776ページ
ナイス数:4ナイス

医療防衛 なぜ日本医師会は闘うのか (角川oneテーマ)医療防衛 なぜ日本医師会は闘うのか (角川oneテーマ)感想
財務省の意図的な捏造発表を無批判に垂れ流しするメディア。米国市場経済の圧力と結託し、開業医と勤務医を分断して開業医を悪者にすることで医療費の削減をはかろうとする財務省。原発問題と同様に、ここでもメディアが果たした役割は共犯ではなく主犯格。どちらも小泉・安倍政権で決定的となった。この上、社会保障のためと称した消費税大幅増税で医療が崩壊する。(しかし、どういうわけだか肝腎の消費税における損税問題で図表を用いた説明がない。)
読了日:1月29日 著者:今村 聡,海堂 尊
描かれた四季 (名画のなかの世界)描かれた四季 (名画のなかの世界)
読了日:1月24日 著者:若桑 みどり
人物・静物・イメージを描く―憧れの画家たち10代の絵人物・静物・イメージを描く―憧れの画家たち10代の絵
読了日:1月24日 著者:向山 洋一
55歳からのハローライフ55歳からのハローライフ
読了日:1月24日 著者:村上 龍
この国はどこで間違えたのか ~沖縄と福島から見えた日本~この国はどこで間違えたのか ~沖縄と福島から見えた日本~感想
誤解を恐れずに言えば、青森で起きている悲喜劇は「福島にすらなれなかった」ことによるのではないか。青森の人は「事故が福島で良かった。福島で起きたから青森ではもう起きないだろう」と思っている。福島の人もかつては「チェルノブイリで良かった。福島では起きない」と思っていたし、チェルノブイリの人も「スリーマイルで良かった…」
読了日:1月22日 著者:内田樹,小熊英二,開沼博,佐藤栄佐久,佐野眞一,清水修二,広井良典,辺見庸
てんつく怒髪――3・11、それからの日々てんつく怒髪――3・11、それからの日々
読了日:1月21日 著者:落合 恵子
雪だるまの雪子ちゃん雪だるまの雪子ちゃん
読了日:1月21日 著者:江國 香織,山本 容子
おこだでませんようにおこだでませんように
読了日:1月13日 著者:くすのき しげのり
母からの伝言―刺しゅう画に込めた思い母からの伝言―刺しゅう画に込めた思い
読了日:1月13日 著者:エスター・ニセンタール クリニッツ,バニース スタインハート
ミサコの被爆ピアノミサコの被爆ピアノ
読了日:1月8日 著者:松谷 みよ子
錦座ものがたり:西村喜助夢一代記錦座ものがたり:西村喜助夢一代記
読了日:1月8日 著者:滝尻 善英
にちようびにちようび
読了日:1月6日 著者:もとはし さとこ
スケッチ集『街道をゆく』スケッチ集『街道をゆく』
読了日:1月6日 著者:安野 光雅
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中高生必読。NIEでメディアを信じて学びましょうなどという馬鹿げた教育をするより、本書と『社会の真実のみつけ方』を必須課題に指定して、政府・学校・メディアに騙されない人間をつくっていくしかない。無論、政府・学校・メディアが支配されている現状では困難だが。。第3章の「アメリカ型資本主義から脱出したアルゼンチン」から、国民があきらめずに国を変えていくことを学ぶ。
読了日:1月4日 著者:堤 未果
原発のコスト――エネルギー転換への視点 (岩波新書)原発のコスト――エネルギー転換への視点 (岩波新書)
読了日:1月4日 著者:大島 堅一
古事記―マンガ日本の古典 (1)古事記―マンガ日本の古典 (1)
読了日:1月3日 著者:石ノ森 章太郎
面白くてよくわかる!万葉集―美しい日本語で紡がれる和歌を学ぶ大人の教科書面白くてよくわかる!万葉集―美しい日本語で紡がれる和歌を学ぶ大人の教科書
読了日:1月3日 著者:根本 浩
音楽名曲絵画館 ブルーアイランド氏のピアノ名曲の旅 絵と文 青島広志音楽名曲絵画館 ブルーアイランド氏のピアノ名曲の旅 絵と文 青島広志
読了日:1月3日 著者:青島 広志

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