踊る小児科医のblog

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野田正太郎とエルトゥールル号遭難事件

2005年10月18日 | NEWS / TOPICS
この明治時代におきたトルコ軍艦遭難事件と、その後の日土友好の歴史については、数年前に何かの折りにネット上で初めて知りました。土は土耳古(トルコ)の土。
地元紙のコラムに掲載されていたので、この機会に調べなおしてみました。
(記事は消えてしまうので一番下に残しておきます)

また、八戸との関わりについては、先日偶然に(というか政治家のHPをチェックする作業中に)、八戸市議の上条氏の質問の中で取り上げられているのを読んで知ったところでした。
平成17年3月 定例会質問 《上条幸哉》

司馬遼太郎の「坂の上の雲」にも、主人公の一人で日本海海戦の作戦を全て立てた参謀秋山真之(さねゆき)が、海軍士官学校を卒業したばかりの見習い士官のときに、生存者をトルコまで送り届ける軍艦に乗船していたエピソードが描かれています。(これも最近読んだばかり)

その他にも、“知られざる美談”としてネット上には多数のページが検索されてきます。PDFファイルのかなり詳しい論文(三沢伸生氏)などもありますので、この遭難事件と野田記者について知りたい方はどうぞ。(私は斜め読みだけでパスしましたが)

日本・トルコ友好の先駆者2人の特別展 野田正太郎と山田寅次郎--串本町 /和歌山
日本とトルコの民間友好史(トルコの時代)
トルコ軍艦 エルトゥール号
日本・トルコ友好秘話 エルトゥール号遭難事件
国際交流史 トルコ エルトゥールル号の遭難
絵物語 エルトゥールル号の遭難

●天鐘(2005/10/18掲載)
 ある人が大学生に戦時中の話をしていたら、質問を受けた。「ところで、日本はどこの国と戦争したの?」。相手はアメリカだと答えると、「へー、それでどっちが勝ったの?」▼今どきの若者の歴史音痴をからかってつくられたジョークだろうが、笑ってばかりもいられない。現実に中学校の社会科では縄文・弥生から、戦国時代や江戸期などは詳しく教えるが、明治維新後の近現代史となると急に中身が薄くなる▼とりわけ戦時中のこととなると駆け足で、というより教えないに等しい―というのが社会科の教科書を見ての、筆者の感想だ。何人かの教師にも尋ねてみたが、当の教師たちもそれを否定しなかった。若い人が自分の国の歴史にうといのは、今の学校教育のゆがみによるものだろう▼八戸市の市川中学校で「地域の先達に学ぶ」時間があると聞いて、授業参観した。テーマは「野田正太郎」であった▼八戸藩士の家に生まれた正太郎は福沢諭吉に才能を認められ、諭吉が経営する新聞社の記者として働く。トルコの軍艦が和歌山県沖で遭難した「エルトゥールル号事件」では、集めた義援金を持って生存者を故国に送り届ける。トルコは親日国として知られるが、それは正太郎のおかげといっていい▼トルコでは学校で教えるから、彼を知らない国民はいないという。一方、日本では忘れ去られた人だ。正太郎が載った教科書が最近出たようだが、青森県内の公立中では使われていない。郷土の誇りとしていい先人なのに、寂しい限りだ。

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