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福島県の小児甲状腺がん2巡目で15→25人 発症率5.9~10.4人/10万(2.5年で)に上昇 「増加」は確実

2015年09月01日 | 東日本大震災・原発事故
8月31日の資料から、これまでと同じ表とグラフにして比較。
結論は前回(5月発表)の「増加ほぼ確実」と同じですが、
数字が上方にシフトして、
「発症率4.1~8.7人/10万人」から、
「発症率5.9~10.4人/10万」となっています。
(数字は小さい方が単純に一次受診者数で割ったもの、
 後者が一次の判定率と二次の受診率で割った予測数)
検討過程は前回のブログ(一番下のリンク)を参照して下さい。

第20回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成27年8月31日)の資料
http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-20.html


(右クリック等で別ウインドウ/タブに開けば拡大されます)

表の一番上の切れているところは先行調査(5月発表)。
今回の「先行調査(8月発表)」で、
「確定98+疑い13=111人」から、
「確定98+疑い14=112人」に1人増えています。
先行調査の数字は今回で確定。
(経過観察後の数字が変わる可能性はあると思いますが)

有病率の37.1人(10万人あたり)を「スクリーニング効果10年分」で割った数字が3.7人/10万。(先行調査における推定発症率)

本格調査は、
「確定5+疑い10=15人」から、
「確定6+疑い19=25人」に増加。

これは検査が進んだことに伴うものですが、
有病率(※)は10.1人から14.8人に上昇し、
(※一次受診者数で割った数字/10万人あたり)
受診間隔の2.5年で割った推定発症率(10万人あたり)も、
4.1人から5.9人に増加しています。

グラフはこの数字をプロットしたものです。


ただし、<一次判定者数/一次受診者数>が90.7%、<二次受診者数/B+C判定者数>が62.7%の段階のため、それぞれ100%になったと仮定した予測数が大きい方の数字。
同様に受診間隔2.5年で割った推定発症率(10万人あたり)も、
8.7人から10.4人/10万人に上昇。
(この数字はグラフには入れてません)

「増加がほぼ確実」という根拠は、本格調査のグラフが(前回の段階で)先行調査をまたいで更に高くなるのが確実だと判断できたからです。(実際に今回のデータで予想以上に増加している)

この4とか6とか8とか10という数字が何を意味するかというと、ベラルーシのグラフと比較して、


4人は小児(0-14歳)の95年頃のピーク
6人は思春期(15-18歳)の98-99年頃の急上昇期
10人は思春期の2000-01年頃のピーク
に相当する、ということです。

(以下は過去の記事のリンク)

甲状腺がん8→15例(5/18) 発症率4.1~8.7人/10万人(2.5年で) 「増加」はほぼ確実に 2015年06月03日
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/9484f13f2d01ec85504b104e500d079d

福島県甲状腺がん 本格調査>先行調査の経緯を発表時の数値で検証してみた 2015年06月05日
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/75c50cf497db6f29a441efd93159cbd1

福島県の小児甲状腺がん推定発症率をグラフ化/ベラルーシとの対比 DAYS JAPAN記事へのコメントも 2015年07月09日
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/0acad3271c15441a0ad84aec88d1dc8d

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