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新型コロナ「ドイツやスウェーデンから日本は何を学ぶべきか」

2020年04月28日 | 新型コロナ
規模の違う国は人口あたりで揃えないと比較はできません。今回、日本の人口に合わせて「1億人あたり」にしてみました。この数字の違いを理解した上で、現状と今後の手綱の引き方緩め方について議論すべき。
(数字はロイターより、4/27現在)


◎ドイツは世界でもトップクラスの感染者数(日本の16倍)、死者数(21倍)を出しながら、医療崩壊を起こさずに乗り切ったと自負して、段階的な封鎖解除に移る。

◎スウェーデンは封鎖をしない独自政策で、ドイツの3倍、日本の70倍もの死者数を積み上げながら、来月には集団免疫が得られる見込みとして、政府も国民も平気な顔をしている。日本人にはこのような考え方や対応ができるだろうか。

◎日本の感染者数、死者数が韓国を超えた(大変だ)というテレビ番組の画面をネットで見たが、韓国の人口は日本の4割程度しかないのに単純に数字で比べるという愚(あるいは意図的な誘導操作)。

 確かに、韓国は最初の感染者・死者数の拡大がその後は抑えられているが、初期の拡大検査は死者数増加抑制に寄与したとは言えず、長期間に渡って封鎖と国民監視・行動制限を続けてきたことが最大の要因だと思う。

◎日本は、3ヶ月以上にわたり、諸外国に比べると感染拡大のスピードを抑えられてきたが、長年の医療費抑制政策を行ってきたために、特に東京・大阪・埼玉などでは感染症爆発に対する余力は元々なく、現状の医療崩壊から回復させるためには、大都市を中心とした流行地域の手は緩められない。

 ただし、大都市圏と地方都市、更に山間部などとのリスク格差は数字で二桁以上あるものと考えられ、都道府県単位だけでなく、市町村単位での緩和や厳格化などの制御が長期戦にあたって絶対的に必要。

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