プラモデルの中でも「スケールモデル」を作る時には、やはり「実物がどうなのか」ということがとても気になると思います。
実物について詳しく知りたいという知識欲、感情移入、思い入れと、少しでも「らしさ」、「リアリティ」を出して本物に近付けたいという欲求など、色々な動機があると思います。
そういう時に役に立つのが、実物に関する様々な「情報」や「資料」です。
このような情報の入手手段として直ぐに思い浮かぶのは「本」です。
関東で言えば、「紀伊国屋」などの大きな書店で探してもらったり、ネットの「アマゾン」などで検索すると、そのものズバリの本が比較的簡単に見つかります。
しかし、こういう本は大抵非常に高額(数千円以上)で、キットより高くつくことも珍しくありません。
更に買ってみて、中身にガッカリすることもあります。
あまりお金を掛けられない私としましては、
先ずはネットで資料、情報を探します。
ネットで探してどうしても手に入らない場合は、本を探します。
自分の求める内容の本が、リーズナブルな値段で手に入れば買いますが、無ければ最終的には「諦め」ます。
最近はグーグルなどで機種名、形式名などを入力して検索すると、非常に沢山の情報を簡単に集めることができます。
しかし、ここで気を付けなければならないことがひとつあります。
大戦時代やそれ以前の物の「当時の記録写真」は良いのですが、現代になって撮影された「綺麗なカラー写真」についてです。
これらの写真は、いわゆる「レストア」されたものが多いので、当時のままのオリジナルな姿の物かどうか判らないということです。
(大戦時代やそれ以前の物で、現在までオリジナル状態を保っている物は、当然「稀」です。)
例えば飛行機で言えば、異なる型式のパーツを寄せ集めて1機をレストアしているような例もありますから、鵜呑みにはできないということです。
例えばメッサーシュミットのBf109であれば、E型の機体にF型のキャノピーが付いていたり・・・なんてこともある訳です。
また、こういうレストア物は映画の撮影に使われたりしたために、演出などのために実物ではありえないような状態になっているものもあるということです。
例えばB-17の「メンフィスベル」ですが、現在は本物を忠実にレストアしたものと、映画「メンフィスベル」の撮影用に多分G型から改造したものとがありますが、後者の場合は、本来のF型ではありえない仕様になっていますし、ノーズアートも映画用に派手なものに変わっていますので、これの写真は資料としては役に立ちません。
前者の実物を忠実にレストアしたものの写真は、ほぼオリジナル状態なので、資料として活用できます。
そういう意味では、「本」の場合は、そういう素性まで解説が付いていたりするので、信頼性は高いのですが、お値段も高いので、悩ましいですね。