今は時折ザァーと降りますが、晴れ間も出てきて、風はすっかり治まっています。
中国、九州地方はこれからがピークですので、ご無事をお祈りしております。
今回は金メッキ対策です。
この機関車には金メッキパーツが結構沢山あり、見せ場のひとつになっています。
しかし、金メッキパーツ同士を左右貼り合わせて円筒形を作ったり、金メッキのモロに真ん中にゲートがあったりで、殆どの部分で残念ながらメッキを剥がさざるを得ません。
剥がして成型した後は、当然「塗装」でメッキ風にしなければいけませんが、シルバーのようにズバリ「メッキ調」塗料は出ていませんので、自分なりの工夫で「それらしく」仕上げるしかありません。
そこで、今回は色々と試してみた結果をレポートします。
先ずはオリジナルのメッキパーツです。
剥がすのが勿体ないような綺麗なメッキですが、かなり明るめの色合いです。
これからご紹介する各サンプルは100円ショップで売っているポリスチレン製(プラモデルと同じ材質)の白色のスプーンにエアブラシで塗装した物です。
向かって右半分がグロスブラック下地で左半分が下地無し(サフも無し)です。
最初はかなり前に買っておいた染めQの「メッキ感覚ゴールド」です。
メッキ調の仕上がりが売りの缶スプレーですが、仕上がりはご覧の通り、金メッキと言えるほどのものではなく、不採用です。
お次は最もオーソドックスなクレオス9番のゴールドです。
金メッキではなく、ブロンズと言った方が良いような仕上がりで、これも不採用。
お次は同じくクレオスのメタルカラーシリーズの217番ゴールドです。
乾燥後に磨いて仕上げる塗料ですが、これも金というよりブロンズのような色合いです。
下地無しの部分は磨きすぎると剥げてしまいます。
これも不採用。
お次もクレオスのGXシリーズの217番ラフゴールドです。
これは輝度は非常に高いですが、メッキというより「ラメ」のような感じで品がありません。
不採用。
お次はガイアノーツの132番パールゴールドです。
かなり赤身の強い色合いで、悪くはありませんが、やはりメッキとは行きませんので、不採用。
お次もガイアノーツで122番スターブライトゴールドです。
これはかなりいい感じで、黒下地の有無に関わらず若干のメッキ感があります。
採用候補その1です。
この先は「合わせ技」になります。
最初はクレオスメッキシルバーNEXTの上に、先程のガイアノーツ122番スターブライトゴールドを上吹きしたものです。
これも結構いい感じで、特に左半分の下地無しがオリジナルに近い感じです。
有力候補です。
お次はクレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジの混合色を上吹きしたものです。
上から順にクリアイエロー10:クリアオレンジ3、クリアイエロー10:クリアオレンジ5、クリアイエロー10:クリアオレンジ8というようにオレンジの比率を高めていきました。
これは期待以上にいい感じで、メッキ感も十分ですし、クリア塗料のお陰でメッキ塗料の保護にもなります。
機関車の下の方と上の方で色合いを変えていくと良いかも知れません。
最有力候補です。
オリジナルのメッキパーツと並べて比較してみた写真です。
向かって右から3つはクレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジの混合色を上吹きしたもので、一番左がスターブライトゴールドです。
クレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジを上吹きしたものとガイアノーツ122番スターブライトゴールドを上吹きしたものはほぼ同じような仕上がりなので、艶と保護性という意味で前者が有利と判断しました。
<結論>
クレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジの混合比率を変えながら上吹き。
ついでですが、シルバー系の比較も行いましたので、併せてご紹介いたします。
最初はクレオスのメッキシルバーNEXTです。
明らかにブラック下地無し(向かって左半分)の方がメッキ感があります。
次はガイアノーツのプレミアムミラークロームです。
メッキシルバーNEXT程ではありませんが、やはりブラック下地無しの方がメッキ感があります。
但し、ブラック下地有りもいい感じです。 好みの問題?
次は老舗アルクラッド107番のクロームです。
これはブラック下地有りが前提だとはっきり判ります。
下地無しは使い物になりません。
メッキ塗料ではありませんが、ついでに・・・
クレオスSM01スーパーファインシルバーです。
私が飛行機の銀塗装で多用しています。
下地にグレーサフを吹いた上に直に吹くともっと輝度が落ちます。
クレオスSM06クロームシルバーです。
名前程の輝度はありません。