万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

被災者支援―世代別・意欲別の対応を

2011年04月21日 16時13分52秒 | 日本政治
被災者支援 一時金無料の賃貸住宅、ネットで紹介(産経新聞) - goo ニュース
 国民の多くが、東日本大震災で被災された方々を励まそうと、一生懸命に応援しています。しかしながら、被災者の方の中には、落ち込みから立ち直れず、”がんばれ”の言葉が重くのしかかり、心理的なプレッシャーとなっている方も少なくないようです。

 当の私も、早期に日常を取り戻すことができるよう、これまで早期の復興を主張してきたのですが、気落ちしている被害者の方々には酷な提案であったかと、内心、反省しております。その一方で、ゆっくりを心がけすぎますと、復興の機運が削がれてしまい、そのまま停滞してしまう可能性もあります。一日も早い復興に向けて、意欲もエネルギーも持っておられる方もおりますので、政府は、両者に配慮する必要があると思うのです。例えば、職業別は当然としても、さらに世代別、あるいは、意欲別に対応を変えるという方法もあります。高齢者の被災者の方やダメージを受けている方々は、休養と癒しの提供を主とし、働き盛りの年代や意欲のある方々に対しては、事業の早期再開や就業支援を中心に支援策を立てれば、双方のニーズに応えることができます。

 先駆けて事業再建に成功した人々が現れれば、気力の回復を待って、後から復興に取り組み始めた人々の励みとなりますし、ノウハウや情報の提供源ともなります。政府も国民も、被災者の心理的な負担とならないよう、工夫を心がけるべきなのかもしれません。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

 
にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする