万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

校庭の汚染表土除去の波紋

2011年04月28日 16時26分33秒 | 日本政治
郡山市の校庭表土除去、見直しも 運搬先の住民猛反発(朝日新聞) - goo ニュース
 郡山市は、事故を起こした福島第一原発から西へおよそ60キロ離れたところに位置しています。放射能汚染から子どもたちを守ろうとして、郡山市は、いち早く校庭の表土除去の作業を始めたのですが、この措置が波紋を広げているようです。

 除去した表土の運搬先の住民からの猛反発に加えて、さらに、今後の汚染への対応も問題となりそうです。福島第1原発の事故は未だに終息しておらず、放射性物質の拡散がゼロの状況には至っていないようです。このことは、今の時点で表土を除去しても、東電の行程表が終息目標としている6カ月から9カ月先までの間は、再び汚染される可能性があることを示しています。つまり、何度も表土の除去を繰り返さなければならなくなるのです。また、郡山市にならって、福島県内の他の市町村も後に続くとなりますと、莫大な量の表土を処分せねばならず、受入先の問題も深刻化します。

 表土を取り除かなくとも、その場所で放射性物質を取り除く方法もあるかもしれませんし、また、危険に晒されている子供たちには、ヨウ素安定剤といった医薬品を配るという方法もあります。最適な方法を見出すまでは、校庭については、使用の制限で対応してはどうかと思うのです。

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コメント (4)
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