万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

銃弾提供問題-韓国の秘密化要請を断った日本国政府を評価すべきでは

2013年12月24日 15時26分30秒 | 日本政治
南スーダンPKO 韓国軍に銃弾提供 政府、三原則例外の「緊急」(産経新聞) - goo ニュース
 南スーダンに派遣されている日本国の陸自の銃弾1万発分を韓国軍に供給したことは、人道的な措置とはいえ、相手国が韓国なだけに、様々な議論を呼んでいます。しかしながら、一つ、評価すべきことがあるとしますと、それは、日本国政府が、この事実を明らかにしたことです。

 報道によりますと、韓国側は、日本国から弾薬の供与を受けることを、表に出さないように要請したそうです。つまり、秘密裏に受け取ることで、自国の面子を保つと共に、反日意識の強い国内世論の批判を避けようとしたのでしょう。加えて、秘密であれば、日本国に対して感謝の意を示したり、負い目を感じる必要もなくなります。これまで、河野談話をはじめ、日韓関係において日本国のみが不利となる事柄は、国民に知らせることなく秘密裏に進行したケースが少なくありませんでした。この点、今回の事件は、韓国からの銃弾供与の要請自体は拒否しなかったものの、秘密化の要請に対して日本国政府が応えなかったのですから、”韓国甘やかし政策”から正常化に向けて、一歩前進したと見ることもできます(韓国国内にも伝わるように、外国語での情報発信も必要では…)。今後、韓国は、国民の目から隠れて、日本国の支援を密かに得ることはできなくなります。

 韓国軍に対する銃弾提供の経緯がおよそ明らかとなったことで、今後は、この問題を、様々な角度からオープンに議論できるようにもなりました。そして、日本国政府による国民に対する誠実な情報開示は、秘密保護法に対する国民の不安を、全てではないにせよ、わずかなりとも低めることに役だつのではないかと思うのです(秘密保護法に反対していた勢力は、韓国のマイナス情報は秘密にしたかったのでは…?)。

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コメント (2)
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