万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国の70年談話圧力は『罪の自白』強要では?

2015年06月19日 09時28分38秒 | アジア
 本日のウォール・ストリート・ジャーナル日本版のサイトにて、英国の調査員が中国で体験した『罪の自白』に関する記事を発見いたしました。『罪の自白』とは、中国が採用している自白強要のための手段であり、当調査員は、「刑務所で、罪を認めて反省を宣言する『罪の自白』と中国当局が呼ぶものに署名するよう再三にわたって嫌がらせを受けた」と証言しております。

 戦時中にあっても、ソ連軍や中共軍の捕虜となった日本兵は捕虜収容所で徹底的な洗脳を受け、自らの罪を認めて反省する、即ち、資本主義国の戦争を全面的に否定し、共産主義を受け入れた上で、共産党の目的のために働くよう強要されたそうです。囚われの身となった者を精神的に追い詰めることで自発性を装うこの方法は(一部であれ、完全に洗脳される者もいる…)、今日の中国にも脈々と受け継がれており、至る所でその姿を垣間見ることができます。日本国に対する中国の態度も、この『罪の自白』を彷彿とさせます。今夏に予定されている首相の70年談話に際して、中国は、執拗に”侵略戦争”や”植民地支配”という罪を告白し、反省するように求めてきているのですから。そしてその先に、共産主義優位の承認と中国への忠誠と服従の道を敷いていることは疑いなきことです。このように考えますと、中国にとりまして、村山談話とは、首尾よく事が運ばれた村山首相による『罪の自白』への署名であったのかもしれません(元首相は社民党員でもあり、既に洗脳されている…)。

 ”日中友好”の美名の下であれ、中国の圧力に根負けして70年談話を作成しますと、『罪の自白』に署名することにもなりかねません。もっとも、今日、村山談話に対する批判が国内に満ちていることは、日本国民の多くが未だに共産主義に洗脳されておらず、正常に警戒心を働かせていることの証なのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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