万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国が最も恐れるのは日本国の集団的自衛権

2015年06月13日 15時17分55秒 | アジア
中国、「対尖閣」で大型基地を計画
 国家百年の計で世界の覇者の地位を狙う中国。本来であれば、世界征服の陰謀を企てたとして、国際犯罪である平和に対する罪を問われるべきなのですが、最近では、この野望さえ隠さなくなりました。

 報道によりますと、中国は、東シナ海に面する温州に大規模な基地を建設する計画を推進しているそうです。「沖縄県・尖閣諸島周辺に派遣している公船の停泊や補修点検、乗員の訓練が目的とみられる」と説明されていますが、そのような生やさしい目的であるはずもなく、日本国の尖閣諸島、並びに、沖縄に対する軍事侵攻を目的としていることは一目瞭然です。南シナ海で埋め立て中の基地についても、当初は、平和目的を強調しておりました。対中戦略の遂行は、一国の猶予も許さない状況に至っておりますが、中国が、最も恐れているのは、日本国の集団的自衛権に他なりません(日本国の野党は、内部から中国に協力している?)。何故ならば、中国の基本的な戦略は、”サラミ戦術”であるからです。”サラミ戦術”とは、周辺諸国が連携しないように分断を図り、個別に攻撃を加えることで、段階的に支配地域を拡大してゆくというものです。対中包囲網が形成されていない現状にあっては、既にこの作戦は成果を上げており、ブータンなどでも国境線の浸食が進んでいるそうです。”サラミ戦術”に対する最も有効な対抗策は、周辺諸国による包囲網であることは、言うまでもないことです。

 包囲網なきままでは、相当に高い確率でアジア並びに世界は中国の手に落ちます(国際社会の法の支配も終焉…)。一方、集団的自衛権の発動には、確かに自国への直接的な攻撃なくして戦争になる可能性は高まりますが、包囲網による抑止力が働けば、戦争の回避と中国の野望の抑え込みの両者を実現することができます。中国が尖閣諸島や沖縄を狙っている以上、戦争は起きるのですから、中国包囲網の形成を選択した方が、軍事戦略面でも賢明なのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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