万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮は白旗を揚げるべきー最善の戦争回避案

2017年04月12日 15時18分32秒 | 国際政治
ジョンウン氏の最高指導者就任5年 最高人民会議開催か
 北朝鮮情勢をめぐっては、既に米軍は原子力空母や原潜の配備に着手し、臨戦態勢に入ってる模様です。北朝鮮側も、今月11日に開催された最高人民会議において核・ミサイル開発のさらなる推進が表明されており、朝鮮半島有事は時間の問題との見方も広がっています。

 北朝鮮は、あくまでもアメリカと干戈を交える構えですが、果たしてこの戦い、回避する方法は無いのでしょうか。当問題に関する識者の開設の多くは、(1)中国が経済制裁の厳格化により北朝鮮を破滅させる、あるいは、(2)中国による仲介により話し合いに持ち込まれれば、戦争は回避できると主張しています。しかしながら、こうした主張には、何故か、最善の回避案が挙げられていません。それは、北朝鮮が、白旗を揚げることです。

 こうした状況に至った場合、一世紀も前であれば、最後通牒が付きつけられ、その回答次第で戦争か否かの運命が決せられました。今般の北朝鮮問題では、”金王朝”と称される独裁体制の下での核・ミサイル問題が争点となっているのですから、以下の如くの最後通牒が予測されます。

(1)核・ミサイル開発の全面放棄
(2)IAEAによる核査察の無条件受け入れ
(3)金正恩氏の解職
(4)普通選挙制度、並びに、多党制の導入による体制の民主化
(5)国民の基本的権利と自由の保障
(6)将来的な南北統一に向けた協議の開始
(7)国際法の遵守

仮に、北朝鮮がこの最後通牒を受託すれば、戦争は回避することができます。アメリカをはじめ、国際社会の安全は確保され、核の脅威は低減されることでしょう。そして、この受託の受益者は、北朝鮮国民でもあるはずです。無慈悲な独裁者による強圧的な支配、並びに、国家カルトからも解放されるのですから。金正恩氏が、真に国民思いの指導者であれば、受託の選択は、国民に対する最初で最後の奉仕となりましょう。

 もっとも、金正恩氏が正真正銘の利己主義者であっても、戦争となれば、北朝鮮が勝利するシナリオはあり得ませんので、自らの命を惜しんで最後通牒を受託するかもしれません。何れにしましても、北朝鮮は、降伏の決断をすべきではないかと思うのです。

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コメント (12)
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