安保理、北朝鮮を非難=米ロ一転合意、追加制裁警告
今月20日に国連安保理で成立した対北朝鮮非難声明では、ロシア側の文言修正要求を受け入れて、”対話を通じた(解決)”のフレーズが追加されたそうです。近年、他国の声に耳を貸さず、単独主義で勢力圏を広げてきたロシアが”対話”を求めたのですから、その形振り構わないダブル・スタンダードぶりには驚きを越えて呆れるばかりです。
ところで、北朝鮮問題の解決方針は、ロシアが主張するように対話路線に回帰するのでしょうか。ロシアのみならず、日本国内でも、北朝鮮が核を保有している以上、空爆に及ぶことなくアメリカも、程なく北朝鮮との交渉を模索するとの見解が見られます。しかしながら、1994年の米朝合意も、六か国協議による話し合いも、全てが北朝鮮を利するのみとなり、話し合い路線の行き着く先に今日の政策転換があったのですから、その路線への回帰は、失敗の繰り返しを意味しかねません。三度も同じ手法で騙されるとなりますと、学習能力が欠如しているか、あるいは、故意に騙されたふりをしているのかの何れかとなりますし、核搭載可能な長距離弾道弾の保有が目前ともなれば、時間的な猶予もないはずです。こうした現実を直視すれば、”対話”が”話し合い”という名の北朝鮮の全面降伏と戦後処理を意味しない限り、単純な同路線への逆戻りはあり得なませんし、また、むしろ、極めて危険な状況へと向かうことになると考えられるのです。
確かに、紛争の解決方法において、話し合いは、平和的な手段ではあります。しかしながら、時と場合によっては、この方法を採ることができない場合もあるのも現実です。近現代の国際社会では、所謂’ユダヤ人’が一定の影響力を保持しているとされていますが、ユダヤ教でも、こうした問題を扱っていることは注目されます。タルムードと言えば、兎角に”悪魔の書”のようなイメージがありますが、現在の’ユダヤ人’の一部を構成している古来のユダヤ人(ヘブライ12支族)は、世界最古の法典を有するシュメール文明を継承する人々ですので、法に関しては、ローマ法と同様に”書かれた理性”とも称すべき公平な側面があります。そのタルムードには、”妥協(compromise)”に関する記述があり、それによれば、裁定者が仲裁してはならない例外として、”どちらか一方の当事者が明らかに悪い時(in the wrong)”を挙げています(Rabbi Adin Steinsaltz,The Essential Talnud,Magiid Books, 2010, p. 237)。今般の北朝鮮問題は、北朝鮮が、NPTに反して核開発を行ったところにありますので、明らかに北朝鮮に非があり、タルムードの解決原則に従えば、妥協を模索してはならないケースとなります。
”悪事を働いた者に対して妥協してはならない”とする原則は、ユダヤ教のみならず、一般社会においても当然の対応でもあります。安易な妥協によって北朝鮮を増長させた挙句、全人類が核によって北朝鮮から脅迫を受ける事態は、何としても避けなければならないと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
今月20日に国連安保理で成立した対北朝鮮非難声明では、ロシア側の文言修正要求を受け入れて、”対話を通じた(解決)”のフレーズが追加されたそうです。近年、他国の声に耳を貸さず、単独主義で勢力圏を広げてきたロシアが”対話”を求めたのですから、その形振り構わないダブル・スタンダードぶりには驚きを越えて呆れるばかりです。
ところで、北朝鮮問題の解決方針は、ロシアが主張するように対話路線に回帰するのでしょうか。ロシアのみならず、日本国内でも、北朝鮮が核を保有している以上、空爆に及ぶことなくアメリカも、程なく北朝鮮との交渉を模索するとの見解が見られます。しかしながら、1994年の米朝合意も、六か国協議による話し合いも、全てが北朝鮮を利するのみとなり、話し合い路線の行き着く先に今日の政策転換があったのですから、その路線への回帰は、失敗の繰り返しを意味しかねません。三度も同じ手法で騙されるとなりますと、学習能力が欠如しているか、あるいは、故意に騙されたふりをしているのかの何れかとなりますし、核搭載可能な長距離弾道弾の保有が目前ともなれば、時間的な猶予もないはずです。こうした現実を直視すれば、”対話”が”話し合い”という名の北朝鮮の全面降伏と戦後処理を意味しない限り、単純な同路線への逆戻りはあり得なませんし、また、むしろ、極めて危険な状況へと向かうことになると考えられるのです。
確かに、紛争の解決方法において、話し合いは、平和的な手段ではあります。しかしながら、時と場合によっては、この方法を採ることができない場合もあるのも現実です。近現代の国際社会では、所謂’ユダヤ人’が一定の影響力を保持しているとされていますが、ユダヤ教でも、こうした問題を扱っていることは注目されます。タルムードと言えば、兎角に”悪魔の書”のようなイメージがありますが、現在の’ユダヤ人’の一部を構成している古来のユダヤ人(ヘブライ12支族)は、世界最古の法典を有するシュメール文明を継承する人々ですので、法に関しては、ローマ法と同様に”書かれた理性”とも称すべき公平な側面があります。そのタルムードには、”妥協(compromise)”に関する記述があり、それによれば、裁定者が仲裁してはならない例外として、”どちらか一方の当事者が明らかに悪い時(in the wrong)”を挙げています(Rabbi Adin Steinsaltz,The Essential Talnud,Magiid Books, 2010, p. 237)。今般の北朝鮮問題は、北朝鮮が、NPTに反して核開発を行ったところにありますので、明らかに北朝鮮に非があり、タルムードの解決原則に従えば、妥協を模索してはならないケースとなります。
”悪事を働いた者に対して妥協してはならない”とする原則は、ユダヤ教のみならず、一般社会においても当然の対応でもあります。安易な妥協によって北朝鮮を増長させた挙句、全人類が核によって北朝鮮から脅迫を受ける事態は、何としても避けなければならないと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村