リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~師匠と仰ぐ先生との再会

2024年10月08日 | 日々の風の吹くまま
10月6日(日曜日)。☁。ゆうべは早寝したので早々と目が覚めるかと思ったら、そうでもない7時。スターバックスの朝ご飯の後は、洗濯物を仕分け。ビーズで模様を縁取りしたTシャツがあって、糸が切れたりしてあちこちでビーズが落ちてしまっているので、ほつれた糸をむしってビーズを取り除いてから、フロントにランドリーサービスお願いの電話。(午前10時までに出すと同日午後6時には戻って来る。)ほどなくしてハウスキーピングのおばさんが来てぎゅっと詰めた袋を受け取ってくれて、朝一番の仕事はおわり。あとは遅れている写真をダウンロードして、各日のファイルにまとめて、これも遅れているブログの内容を忘れないようにメモだけ書いて、まあちょっとだけ追いついたかな。旅に出ると、その日その日のことを書き残そうと思っても、つい後れを取ってしまうんだよね。

午後1時に大先生がいらして、1階下の和食レストランへ。メニューはコース料理しかないというので、一番「軽い」ものを選んだけど、なんかすごいボリュームという印象。(ほんと、6年も来ないでいたら、東京のレストランの食事が大盛りも大盛りになっていてびっくりするやら、へきえきするやらで。それと関係があるのかどうか知らないけど、男女ともボリュームのある人も増えたような感じがする。)米寿が間近の先生は「歩くのが遅くなった」とおっしゃるものの、心配したよりもずっとお元気で、押しかけ弟子がお呼びたてして申し訳ありませんと頭を下げたら、「弟子はいいよ。先生なんて呼ばないでよ」。はあ。でも、カナダの演劇界のレジェンドであるビルに紹介された、カナダ演劇の翻訳の第一人者でカナダ政府から勲章を授与された先生を名前でお呼びするのは恐れ多くて、震えが来そうで、先生、それはダメです。

テーブルについて、先生が「重くなるけど」とワタシが最初に訳して送った『The Piano Teacher』の原稿に先生がメモやコメントを書き込んだものをくださって、青い付箋の数の多さに、そこまでじっくり読んでくださったんだと感謝感激。先生からメールでいただいたコメントをベースに改稿に改稿を重ねてレビューをお願いした最終稿については「あれは直さなくてもいいよ。よくできている」とおっしゃっていただいて、天にも昇る気持ち。さらには以前に先生の翻訳作品を制作、上演したグループを紹介してくださって、「こっちからも話をしておくから、連絡してみなさい」。うわぁ、どうしよぉ~。ぎぎっとちょっとだけ開いたドアを押してみなさいとおっしゃってる。はい、先生にArts Clubに大口の寄付をしている手前、Arts Clubに売り込むのはサポーターの地位を利用するようで気が引けると言ったら、「利用していいんだよ。利用しなさい」。う~ん、そうあっさりおっしゃられても・・・。

選んだレストランは若い人たちがバースデイパーティをやっていて少々騒々しかったし、料理は多すぎて最後のコースまで食べきれなかったけど、先生から日本の演劇界のしくみや現状をうかがって、ワタシからはArts Clubの現状をお話しして、日本の作品の英訳にも力を入れるべきというアドバイスをいただいて、ワタシには山ほど学ばせていただいた至福のひととき。先生の後継者になれるかどうかはこれからの頑張り次第であり、ワタシという部外者的な存在の押しかけ弟子に目をかけてくださる先生のご厚意をむだにしないように、たすきをかけ直さなくてはという心境になって、お帰りになる先生を見送ったのだった。がんばります、先生。それまでお元気で!