らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

今年一番のショック。

2017年10月10日 23時59分59秒 | クァルテット
 先月末にカルミナQの2ndVn奏者〜Susanne Frankさんが、50代前半という若さでお亡くなりになってしまいました。

 私が、音大に入ったばかりの頃、オーケストラや協奏曲、自分の楽器〜ヴィオラ音楽ばかり聴いていた頃、弦楽四重奏というジャンルは、恐ろしく高貴で近寄りがたいジャンルで、一度足を踏み入れたらきっとズブズブとその魅力にはまっていくとわかっていたので、あえて聴いていませんでした。聴く機会と言えば、先生筋のイソ弦楽四重奏団を上野の東京文化会館に聴きに行くくらいでした。

 当時付き合っていた彼女が、DENONからCDを出し、レコード芸術などで話題になって、たまたま来日するから聴きに行こうと言うので、デートがてらにお茶の水カザルスホールへ。

 西武信用のスポンサーがついた演奏会で、立派なプログラムも付いていました。

 シマノフスキーの弦楽四重奏曲なんて聴いたことがないし・・・(CDのデビュー盤で話題になっていました)。

 彼らが舞台に出てきて、その息づかいが聞こえたと思ったら最初の音の美しいこと!!

 すっかり彼らの音楽の虜になってしまったのを昨日のように覚えています。一瞬で稲妻が走るとはああいう感覚なのでしょう。

 まだ日本ではそこまで有名では無かったので、終演後にCDを買った人向けのサイン会がロビーで行われました。デート資金が乏しかった私達でしたが、シマノフスキーのCDを購入。ドイツ語を学んでいた彼女に通訳させて、演奏会が素晴らしかったことを伝えました。4人は笑顔でありがとうと返してくれたのも、はっきり覚えています。内声2人の女性の美しかったこと!!

 それ以来、カルミナQの虜で、来日するたびに旧カザルスホールへ通ったものでした。

 私が、オーケストラの仕事の合間にクァルテット活動を休みなしでやっているのも、この経験があったからこそだと思います。クァルテットというジャンルが一番だと信じて疑わないのもきっかけは彼らのおかげなのです。

 これからまだまだ円熟の音楽を聴くことが出来ると思ったのに・・・・・・。

 早すぎます。

 心からご冥福をお祈りします。

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