前回の記事で Horace Silver の Pyramid に触れましたので、その流れで今回は Horace Silver です。
まあ、とにかく、コレクターには気の毒なほど人気のない人です。 (愛嬌のある)顔のせいですか? いや、まさかね。
ハード・バップ期のピアニストにしては珍しいほどクセのないピアノを弾くからなのでしょうか。
Pyramid は、このアルバムに収録されています。
Further Exprolations By The Horace Silver Quintet ( Blue Note 1589 )
私はこのアルバムが大好きです。 ブルーノートのベスト5を、と言われれば、これは必ず入れます。
少なくとも、Cool Struttin' や Blue Train なんかよりは遥かにいいと思いますね。
Art Farmer と Cliff Jordan の2管ですが、とにかく Art Farmer のベストプレイがここで聴けます。 まるで翳りのある Clifford Brown とでも
言うようなフレーズと音色を連発して、この人が本物であることを痛感させられるのです。 リバーサイドの諸作では品のないプレイばかりで
幻滅させられる Cliff Jordan も、ここでは Farmer に影響されたのか、上品でコリコリといい音で抑制の効いた見事な演奏を聴かせます。
Teddy Kotick と Louis Hayes という控えめなリズム隊のおかげでアンサンブル全体が澄み切っていて、5人の音の分離もクッキリとしています。
そして、何より楽曲が素晴らしい。 Pyramid は間違いなくブルーノートが生んだ名曲の1つだし、B面の Moon Rays(これも Silver 作)も
印象に強く残る曲です。 そして、ピアノトリオの曲を挟むという構成もとてもいいですね。
なのに、このレコードは人気のない Silver の諸作の中でも特に人気がないようで、よく売れ残っているのを見かけます。
ジャケットデザインが悪いですよね。 背景の色と彼が着ているコートの色が被っているという配色の悪さなんか、最悪です。
アルバムタイトルもなんだか小難しい感じで、ジャズを感じません。
そして、値段も安い。 これは、まあ、とてもいいことですけど。
私はこれを179ドルで買いました。 ジャケットはピカピカの新品同様、盤もピカピカの新品同様、まるでCDを聴いているようなノイズの無さです。
ブルーノートの新品って、きっとどれもこういう感じだったんだろうなあ、と感慨にふけってしまいます。
これは、ブルーノートの1500番台の中で唯一、完全オリジナル盤が1万円台で買えるレコードではないでしょうか。
もし名義が Cliff Jordan で、ジャケットデザインが色付きのモノトーン・フォトだったら、きっと10倍の値段が付いていたんじゃないかな。
いずれにせよ、廃盤コレクター達の眼が節穴だらけで、ホント良かった、と思います。
6 Pieces Of Silver Horace Silver Quintet ( Blue Note 1539 )
あと、うちにある Horace Silver のレコードは、これです。 これもやっぱりフロントの2管の演奏が見事で、特に Hank Mobley は
自己名義のレコードよりもずっといい演奏をしています。 そして、最後の For Heaven's Sake のピアノ・トリオがしんみりと泣かせます。
これも人気はイマイチのようですが、アルバム名義が Hank Mobley で彼がジャケットに写っていたら、きっと5倍以上の値段が
付いていたことでしょう。 コレクターは、内容なんかきっとどうでもいいんでしょうね。
ところでこのレコード、セカンド以降のプレスはよく見かけるのに、Lexingtonフラットの額縁ってあまり見かけないような気がします。
私の知らないところでは、ちゃんと出回っているのかな。
まあ、とにかく、コレクターには気の毒なほど人気のない人です。 (愛嬌のある)顔のせいですか? いや、まさかね。
ハード・バップ期のピアニストにしては珍しいほどクセのないピアノを弾くからなのでしょうか。
Pyramid は、このアルバムに収録されています。
Further Exprolations By The Horace Silver Quintet ( Blue Note 1589 )
私はこのアルバムが大好きです。 ブルーノートのベスト5を、と言われれば、これは必ず入れます。
少なくとも、Cool Struttin' や Blue Train なんかよりは遥かにいいと思いますね。
Art Farmer と Cliff Jordan の2管ですが、とにかく Art Farmer のベストプレイがここで聴けます。 まるで翳りのある Clifford Brown とでも
言うようなフレーズと音色を連発して、この人が本物であることを痛感させられるのです。 リバーサイドの諸作では品のないプレイばかりで
幻滅させられる Cliff Jordan も、ここでは Farmer に影響されたのか、上品でコリコリといい音で抑制の効いた見事な演奏を聴かせます。
Teddy Kotick と Louis Hayes という控えめなリズム隊のおかげでアンサンブル全体が澄み切っていて、5人の音の分離もクッキリとしています。
そして、何より楽曲が素晴らしい。 Pyramid は間違いなくブルーノートが生んだ名曲の1つだし、B面の Moon Rays(これも Silver 作)も
印象に強く残る曲です。 そして、ピアノトリオの曲を挟むという構成もとてもいいですね。
なのに、このレコードは人気のない Silver の諸作の中でも特に人気がないようで、よく売れ残っているのを見かけます。
ジャケットデザインが悪いですよね。 背景の色と彼が着ているコートの色が被っているという配色の悪さなんか、最悪です。
アルバムタイトルもなんだか小難しい感じで、ジャズを感じません。
そして、値段も安い。 これは、まあ、とてもいいことですけど。
私はこれを179ドルで買いました。 ジャケットはピカピカの新品同様、盤もピカピカの新品同様、まるでCDを聴いているようなノイズの無さです。
ブルーノートの新品って、きっとどれもこういう感じだったんだろうなあ、と感慨にふけってしまいます。
これは、ブルーノートの1500番台の中で唯一、完全オリジナル盤が1万円台で買えるレコードではないでしょうか。
もし名義が Cliff Jordan で、ジャケットデザインが色付きのモノトーン・フォトだったら、きっと10倍の値段が付いていたんじゃないかな。
いずれにせよ、廃盤コレクター達の眼が節穴だらけで、ホント良かった、と思います。
6 Pieces Of Silver Horace Silver Quintet ( Blue Note 1539 )
あと、うちにある Horace Silver のレコードは、これです。 これもやっぱりフロントの2管の演奏が見事で、特に Hank Mobley は
自己名義のレコードよりもずっといい演奏をしています。 そして、最後の For Heaven's Sake のピアノ・トリオがしんみりと泣かせます。
これも人気はイマイチのようですが、アルバム名義が Hank Mobley で彼がジャケットに写っていたら、きっと5倍以上の値段が
付いていたことでしょう。 コレクターは、内容なんかきっとどうでもいいんでしょうね。
ところでこのレコード、セカンド以降のプレスはよく見かけるのに、Lexingtonフラットの額縁ってあまり見かけないような気がします。
私の知らないところでは、ちゃんと出回っているのかな。