まだ暑さの残る9月、新宿ジャズ館の3F中古フロアを物色していると、「Tenor Sax A」の欄にこのCD(左側)が置いてありました。
価格は2,600円、中古としては高い値段です。 当店推薦盤、とのコメント付きです。 でも、知らない名前だし・・・・
で、その場でiPhoneでAmazonのカスタマーレビューを見ようと検索しましたが、取扱いなし、です(便利な世の中になりました)。
ヤフオクも見ましたが、ヒットなし。 googleでは色々出てきますが、老眼真っ只中の身では小さな画面とにらめっこするのはしんどい。
名前からするとフランス人のようで、ピアノとのデュオ、エリントン/ストレイホーン集ですがかなり渋い選曲です。 その中に私の好きな
Something To Live For が入っているので、買うことにしました。 中古CDで2,000円を超えると、買うのに躊躇しませんか?(笑)
で、これが当たりでした。 テナーの音色が、私の一番好きなタイプの音だったのです。 芯のぎゅっと詰まった硬い音。
でも、マイケル・ブレッカーほど硬くなくもっと太く芳醇な感じ、アル・コーンをもっとモダンにした感じ。
アップテンポの曲では少し線が細くなりますが、バラードになるとグッと太く重心も低くなって魅力が爆発します。
こんな魅力的なテナーの音は、本当に久し振りです。
こりゃたまらん、ということで他の音源を慌てて探すと、なんだ、澤野さんからちゃんと出てるじゃないですか(右側)。
で、DUの在庫検索システムで調べてみると、新宿ジャズ館にちゃんとあります。 なんだ、あの時見逃していたのか・・・・
後日行ってみると、1,300円でした。
ワンホーンで緩急織り交ぜた選曲の1984年録音で、とてもいい内容です。 こういう比較的新しい録音で1枚通して飽きずに聴けるCDは
中々ありません。 これは愛聴盤になるぞ、と嬉しく思いましたが、ちょっと引っかかるところが出てきました。
それは、音質です。 84年録音だし、適度にエコーも効いていてもちろんきれいな音なんですが、ぼんやりとした違和感のようなものがあります。
何だろう何だろう、とその違和感を追及していくと、どうもこういうことのようです。
最初から最後まで、音の出力レベルがずーっと一定の幅の中でにコントロールされているような感じなんです。 時々CDにはこういうのが見られますが、
アップテンポもバラードも、演奏が盛り上がるところも弱音になるところも、出力レベルが一定な感じです。 だから、全体的に音が平面的というか、
深みが感じられないというか、うまく言えませんが少し不自然な感じがします。 自然界の普通の音の響き方とは違う、人工的な感じです。
一度そのことに思い当たると、どうしてもそれが耳についてしまってどうにも気になります。 せっかく久し振りにいいCDを見つけたのになあ、と
ブツブツ言いながらネットの中をうろついていると、バッタリとこれに出会いました。
( Andre Villeger Quartet 仏Productions Patrice Caratini CARA 012 )
どうも、これが先のCDの原盤のようです。 126ユーロ。 高いですか? 安いですか? さっぱりわかりません(笑)。
相場感を調べようと色々検索してみると、4~5年前には国内でもDUのセールやネットの廃盤ショップでも出ていたことがわかりました。
でも、当然値段はもう表示されておらず、結局よくわかりませんでした。 うーん、と数週間考えましたが、やはりCDの違和感が拭い切れず、
結局買うことにしました。
で、レコードを聴いてみると、CDの音自体は別に悪くはないということがよくわかりました。 CDのほうが全体的に音が太い印象です。
ただ、2曲のバラードではレコードの音には陰影や楽器同士の距離感のようなものがくっきりと刻まれていて、サックスの残響や倍音も自然です。
まあ、よくある典型的なレコードとCDの音質の印象の違いでした。
ところが、今度はレコードのほうに大きな不満が出てきました。 CDにはレコードには未収録の4曲が追加収録されているのですが、
この4曲が出来がすごく良くて、それがレコードでは聴けないのです。 このアルバム自体がDexter Gordon、Johnny Griffin、Horace Silver、
Wayne Shorter、Billy Strayhornらジャズ・ジャイアンツの曲を取り上げたとてもいい選曲になっているのですが、未収録4曲の中に
私の大好きなデックスの Valse Robin やシルヴァーの Pyramid が含まれているのです。 これがレコードで聴けない・・・・
マニアというのは、本当に困ったもんですね。 我ながら呆れてしまいます。
価格は2,600円、中古としては高い値段です。 当店推薦盤、とのコメント付きです。 でも、知らない名前だし・・・・
で、その場でiPhoneでAmazonのカスタマーレビューを見ようと検索しましたが、取扱いなし、です(便利な世の中になりました)。
ヤフオクも見ましたが、ヒットなし。 googleでは色々出てきますが、老眼真っ只中の身では小さな画面とにらめっこするのはしんどい。
名前からするとフランス人のようで、ピアノとのデュオ、エリントン/ストレイホーン集ですがかなり渋い選曲です。 その中に私の好きな
Something To Live For が入っているので、買うことにしました。 中古CDで2,000円を超えると、買うのに躊躇しませんか?(笑)
で、これが当たりでした。 テナーの音色が、私の一番好きなタイプの音だったのです。 芯のぎゅっと詰まった硬い音。
でも、マイケル・ブレッカーほど硬くなくもっと太く芳醇な感じ、アル・コーンをもっとモダンにした感じ。
アップテンポの曲では少し線が細くなりますが、バラードになるとグッと太く重心も低くなって魅力が爆発します。
こんな魅力的なテナーの音は、本当に久し振りです。
こりゃたまらん、ということで他の音源を慌てて探すと、なんだ、澤野さんからちゃんと出てるじゃないですか(右側)。
で、DUの在庫検索システムで調べてみると、新宿ジャズ館にちゃんとあります。 なんだ、あの時見逃していたのか・・・・
後日行ってみると、1,300円でした。
ワンホーンで緩急織り交ぜた選曲の1984年録音で、とてもいい内容です。 こういう比較的新しい録音で1枚通して飽きずに聴けるCDは
中々ありません。 これは愛聴盤になるぞ、と嬉しく思いましたが、ちょっと引っかかるところが出てきました。
それは、音質です。 84年録音だし、適度にエコーも効いていてもちろんきれいな音なんですが、ぼんやりとした違和感のようなものがあります。
何だろう何だろう、とその違和感を追及していくと、どうもこういうことのようです。
最初から最後まで、音の出力レベルがずーっと一定の幅の中でにコントロールされているような感じなんです。 時々CDにはこういうのが見られますが、
アップテンポもバラードも、演奏が盛り上がるところも弱音になるところも、出力レベルが一定な感じです。 だから、全体的に音が平面的というか、
深みが感じられないというか、うまく言えませんが少し不自然な感じがします。 自然界の普通の音の響き方とは違う、人工的な感じです。
一度そのことに思い当たると、どうしてもそれが耳についてしまってどうにも気になります。 せっかく久し振りにいいCDを見つけたのになあ、と
ブツブツ言いながらネットの中をうろついていると、バッタリとこれに出会いました。
( Andre Villeger Quartet 仏Productions Patrice Caratini CARA 012 )
どうも、これが先のCDの原盤のようです。 126ユーロ。 高いですか? 安いですか? さっぱりわかりません(笑)。
相場感を調べようと色々検索してみると、4~5年前には国内でもDUのセールやネットの廃盤ショップでも出ていたことがわかりました。
でも、当然値段はもう表示されておらず、結局よくわかりませんでした。 うーん、と数週間考えましたが、やはりCDの違和感が拭い切れず、
結局買うことにしました。
で、レコードを聴いてみると、CDの音自体は別に悪くはないということがよくわかりました。 CDのほうが全体的に音が太い印象です。
ただ、2曲のバラードではレコードの音には陰影や楽器同士の距離感のようなものがくっきりと刻まれていて、サックスの残響や倍音も自然です。
まあ、よくある典型的なレコードとCDの音質の印象の違いでした。
ところが、今度はレコードのほうに大きな不満が出てきました。 CDにはレコードには未収録の4曲が追加収録されているのですが、
この4曲が出来がすごく良くて、それがレコードでは聴けないのです。 このアルバム自体がDexter Gordon、Johnny Griffin、Horace Silver、
Wayne Shorter、Billy Strayhornらジャズ・ジャイアンツの曲を取り上げたとてもいい選曲になっているのですが、未収録4曲の中に
私の大好きなデックスの Valse Robin やシルヴァーの Pyramid が含まれているのです。 これがレコードで聴けない・・・・
マニアというのは、本当に困ったもんですね。 我ながら呆れてしまいます。