廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

1回限りという特別感

2018年01月27日 | Jazz LP (Columbia)

Duke Ellington and his Orchestra / Bal Masque  ( 米 Columbia CL 1282 )


1958年に数週間に渡ってエリントン楽団はマイアミにあるホテル・アメリカーナ内の "Bal Masque" というサパー・クラブに出演して、ダンス音楽を演奏した。
この時のことが随分印象に残ったようで、すぐにスタジオに入り、ライヴ演奏を模した録音をした。 拍手が入っているけれど、これはオーヴァー・ダブらしい。

ここにはレコーディングで取り上げるのは初めてという楽曲が複数含まれていて、その中にはその後も再録されなかったものも多く、レコードとしては1回限りの
演奏という珍しいレパートリーもあったりで、少し独特な感じが聴き終えた後に印象として残る。 サウンドはいつものエリントンだが、どことなくよそ行きな
感じとでもいうか。 古い流行り歌なんかもやっているので、全体的にはとてもポップな印象がある。 明るい曲調で、わかりやすく、穏やかな表情だ。
でも、アンサンブルには厚みがあり、聴き応えは十分にある。

更に、このレコードはおそろしく音がいい。 当時のコロンビアで最も高品質なモノラルサウンドが聴ける。 音場はクリアで楽器の音は艶やかに輝き、
重奏も分離よく聞き取れて、それでいてビッグ・バンドの演奏の分厚さや雄大さがきちんと表現されている。 こういうのを聴くと、エリントン楽団が
コロンビアと契約していて良かった、と心底思うのだ。



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2 コメント

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Unknown (senriyan)
2018-01-27 21:52:38
これは内容もいいですが、そうです音がいいと思います。なんか、分からんですが、ウチのそれほどお金のかかっていないシステムでも素晴らしい音がします。オーディオに関しては知識さっぱりなのですが、これなんか聴くとゴージャスに聴こえて、オレの機器これで、いいんじゃねと。(笑)
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Unknown (ルネ)
2018-01-28 11:17:42
ウチの安モンのオーディオでも、ガツンといい音がしますよ。 オレの機器、これでいいんじゃね?とボクも思います。 装置がどうのこのう、と言う前に、こういうレコードを聴くといいのになあ、と思いますね。
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