だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

オスカー俳優の涙

2008-03-07 21:29:53 | 映画
「チョコレート」(01)でアカデミー賞主演女優賞を受賞した、ハル・ベリー。「トラフィック」(00)で助演男優賞を受賞した、ベニチオ・デル・トロ。2人ともすごく個性的。この2人が組めば、ただの映画になるはずがありません。しかも監督は、「ある愛の風景」(04)や「アフター・ウェディング」(06)のスザンネ・ビア。

その映画は、「悲しみが乾くまで」(07)。男女の複雑な心理を描いた、「喪失」と「再生」の物語です。平凡だけけど幸せな日々を送っている、オードリー(ハル・ベリー)とブライアン(デヴィット・ドゥカヴニー)。バーク夫婦には2人の子供がいます。ある日、ブライアンが事件に巻き込まれ、射殺されてしまったのです!突然の訪れた悲劇…。

残された妻は呆然とし、でも葬儀の準備をしなくてならない。誰でもそんな時、思いも寄らぬことを考えてしまうものです。オードリーは、夫の親友ジェリー(ベニチオ・デル・トロ)のことを思い出します。ジェリーは弁護士だったのですが、ヘロインに溺れ、自堕落な生活をしていました。

そんな彼を周りの人たちは見放していたにもかかわらず、ブライアンは親身になっていたのでした。オードリーはジェリーを葬儀に呼び、そこで自分の目で見たジェリーはやさしく、子供たちもなついていました。ジェリーに対する気持ちが揺らいだオードリーは、『この悲しみはひとりでは支えられない。私には誰かが必要』と、思うのでした。

オードリーは、ジェリーに一緒に住むよう提案します。こうして傷つき、悲しみを抱えた2人の奇妙な共同生活が始まるのです。愛するものを失う悲しみや痛み、誰でも経験があるかと思います。人だったり、ペットだったり、かけがえのない物かも…。そして、この映画で“何か”を見つけることができるかも知れません。

製作に「アメリカン・ビューティー」(99)の監督、サム・メンデスの名前があります。他の共演者には、「秘密のかけら」(05)のアリソン・ローマン、「ゾディアック」(06)のジョン・キャロル・リンチも。静かで地味な感じですが、必見ですね。

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2 コメント

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スザンネ・ビア監督! (Kino)
2008-03-07 23:24:31
監督の名前を聞いた途端、見たくなりました、この映画。
「ある愛の風景」よかったんですもの!
でもテーマが似ていますね~
得意分野なのかしら?
デル・トロとハル・ベリーの組み合わせですか~
二人はちょっと濃い~~顔立ちで個性的。 面白そう。
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監督のテーマ (linlilin)
2008-03-08 21:09:11
kinoさま、コメントありがとうございます。スザンネ・ビア監督作品をご存じでしたね。確かに家族やその心理を描く点では、テーマに一貫性があるんでしょうね。映画人と呼ばれる監督業の人は、やはりこだわりがあるのでしょう。
それにしてもこの2人、それだけでも興味をそそりますよね!見ましょうね。
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