[8月1日13:00.イオンモール与野2F専門店 栗原江蓮、蓬莱山鬼之助、蓬莱山魔鬼]
「あー、こっちの方がいいんじゃねーのか?マイクロビキニ」
キノは江蓮に買う水着を見立てていた。
「アホか!ほとんどまっぱじゃん!」
「はーい!ほな、ウチが試着します!」
「中学生にはまだ早い!ワンピースにしなさい!そっちの!」
キノは妹の頭を掴んで、ワンピースのコーナーに向けさせた。
しかし、無理に戻る。
「子供っぽいからヤダ。ウチも江蓮さんみたいにビキニがいい」
「あのなぁ!」
文句言いながら、しっかり買い物に参加しているキノだった。
[同日同時刻同場所3F 稲生ユウタ、マリアンナ・スカーレット、威吹邪甲]
「チャーシューメンになりまーっす!」
「あ、どもー」
昼食はレストランフロアのラーメン店。
「おー!私、こういう所で食べるの初めてだ!」
「それはそれは……。でも、こんなラーメンで良かったんですか?あっちに行けば、もっと美味しい定食とかありましたよ?」
と、ユタ。
「それも魅力的ではあるけれど、私はこうしてユウタ君と食べるラーメンの方が美味いと思うな」
「マリアさん……!」
ユタが感動している横で、ズルズルと麺を啜る威吹。
「早く食わんとのびるぞ?」
思いっきり、ムードぶち壊しである。
「威吹……」
ガクッとなるユタだった。
「オレはキツネうどんの方が良かったがな」
最初、うどんにしようとして却下された腹いせか。
[同日13:30.同場所3F 江蓮、キノ、魔鬼]
「わーい!ウチもビキニー!」
「あー、良かったな」
折衷案として、上はハーフトップになった魔鬼。
で、何故か少しケガしてるキノ。
「なかなかパンチの効いた妹さんで……」
江蓮も少し驚いていた。
「ああ。あれがいつか、姉貴2号になると思うと末恐ろしくてしょうがねぇ……」
「……ま、アタシには優しいお姉さんだけど。アタシには」
「……わざわざ2回言うんじゃねぇよ」
「大事なことなので、2回言ってみました」
「みのさんか、お前は」
「キノ兄ィ!ウチ、ラーメン食べたい!」
「はあ!?このクソ暑いのにラーメン食ってられっか!」
「叫喚地獄より涼しいとか言ってなかったか、オマエ?」
江蓮はキノをジト目で見た。
「あっちのとんかつにしようぜ!」
「アタシを太らす気かよ……」
「だからマイクロビキニにしろっつったろ。あれならサイズ関係ねぇぞ」
「いや、あるだろ!」
「とにかく、こんな暑い時に暑いモン食うヤツの気がしれねーぜ。バカだよ、バカ」
「ほほぉ……。閻魔庁の獄卒復帰試験に落ちたヤツがよく言うなぁ、あ?」
「おぉっ、イブキ!」
「おや、栗原さんも?」
「あ、稲生さん。ういっス」
「こんにちはー!」
「妹さんも一緒か……」
「ここのラーメン、美味いのに食わず嫌いとは哀れな……」
「誰が食わず嫌いだ!」
「キノ兄ィ、ネギ苦手だもんね」
「んなワケねーだろ!作者じゃあるまいし!」
↑初音ミクには申し訳無いが、ネギ全般、特に長ネギが苦手が作者。あの独特の臭みが吐き気を誘う……。
「じゃあ、ここのラーメンでいいな。じゃ、アタシ達はこれから飯なんで」
「あ、ちょっと待った」
マリアが呼び止める。
「なに?」
「ちょっと失礼」
マリアは江蓮の髪を向かって右側のサイドテールにし、更に目を少し吊り上げさせ、黒猫のぬいぐるみにホウキを持たせてみた。(←どこから持ってきた?)
「エレーナの出来上がり!」
「あっ、本当だ!」
ユタも驚く。
「何スか?だから何なんスか!?」
エレーナは多少憤慨した様子だった。
「結構似てますね、本当に」
「そうだろう?」
「テメーラ、オレの女で遊ぶんじゃねーよ!」
[同日同時刻。東京都江東区森下 ワン・スター・ホテル エレーナ・マーロン]
「だ、大丈夫かい?エレーナ」
フロントでくしゃみを3回したエレーナ。
オーナーが急いでティッシュを持ってきた。
それで鼻をかむエレーナ。
「あ゛ー、ずびばせん……!」
「夏風邪かい?」
「いや、多分誰か私の噂してるだけだと思います」
「えっ?」
「マリアンナかイリーナ師か?くそ……」
[同日14:00.イオンモール与野2F専門店 ユタ&マリア]
「おー、いいですよ、マリアさん!よくお似合いです!」
「そ、そうか?こんな貧相な体、晒すのはどうも……。もう少し布が多い方が……」
「いやいや!そんなことないですよ」
「師匠と比べたら、私の体は……」
「イリーナさんみたいなモデル体型の人と比べちゃダメです。僕はいいと思いますよ」
「そうか。ユウタ君がいいならこれにしよう」
「すいませーん!これください!」
ユタは店員を呼んだ。
「クカー……」
近くのベンチでは、寝落ちする威吹の姿があったという。
[同日14:15.イオンモール与野1F駐車場 ユタ、威吹、マリア]
「いい買い物したなぁ……」
ほっこりとした顔をするユタ。
「乳と尻回りを隠すだけの布か。オマエも好きだなぁ……」
「私はユウタ君の勧めに従っただけだ」
「ユタ、帰りはどうする?」
「んー、またバスにでも……。おっ、あそこにいい車が」
「ん?」
車の外で待っているのは鬼門の左右だった。
運転手役の左は車を拭いていて、右は携帯灰皿でタバコを吸っていた。
「ヘイ、タクシー!」
「ん?おお、稲生か」
「キノ達を乗せてきたのか?」
「ああ」
ユタは電話を掛けた。
「もしもし、栗原さん?もう少し掛かりそう?……だったらさ、ちょっと鬼門達借りていい?家まで乗せてもらっていいかな?……ほんと。ありがとう」
ピッと電話を切る。
「というわけで、家まで乗せてって」
「ユタ……」
「こういう時は早いな」
呆れる威吹とマリアだった。
[同日14:30.さいたま市中央区 ユタの家 ユタ、威吹、カンジ、マリア、イリーナ]
「おー、マリアにしては大胆な水着買ったねぇ……。でもまあ、よく似合ってるんじゃない」
イリーナは普段細い目を見開いて言った。
「本当ですか?私、余計貧相に見えませんか?」
「いやー、そんなことないさ。さすが、ユウタ君が見立てただけのことはあるよ」
「これで皆で海に行けますね」
「おっ、やっぱそう来るか」
「もちろんです」
「『埼玉には海が無いんです』と、半泣きしそうかと思ってたけど……」
「アンタ、うちのユタを何だと思ってるんだ」
威吹が変な顔になった。
「ここまで用意がいいと、もう既に電車なんかも予約してるとか?」
「いやー、さすがイリーナさんにはかないませんねぇ……」
ユタは照れくさそうに頭をかいた。
「よしよし。それじゃ、ユウタ君のお手並み拝見のつもりで、みなまで聞かないようにしておこうかな」
「はい」
ユタはにこやかに頷いた。
どうやら今度は海に行くようである。
「あー、こっちの方がいいんじゃねーのか?マイクロビキニ」
キノは江蓮に買う水着を見立てていた。
「アホか!ほとんどまっぱじゃん!」
「はーい!ほな、ウチが試着します!」
「中学生にはまだ早い!ワンピースにしなさい!そっちの!」
キノは妹の頭を掴んで、ワンピースのコーナーに向けさせた。
しかし、無理に戻る。
「子供っぽいからヤダ。ウチも江蓮さんみたいにビキニがいい」
「あのなぁ!」
文句言いながら、しっかり買い物に参加しているキノだった。
[同日同時刻同場所3F 稲生ユウタ、マリアンナ・スカーレット、威吹邪甲]
「チャーシューメンになりまーっす!」
「あ、どもー」
昼食はレストランフロアのラーメン店。
「おー!私、こういう所で食べるの初めてだ!」
「それはそれは……。でも、こんなラーメンで良かったんですか?あっちに行けば、もっと美味しい定食とかありましたよ?」
と、ユタ。
「それも魅力的ではあるけれど、私はこうしてユウタ君と食べるラーメンの方が美味いと思うな」
「マリアさん……!」
ユタが感動している横で、ズルズルと麺を啜る威吹。
「早く食わんとのびるぞ?」
思いっきり、ムードぶち壊しである。
「威吹……」
ガクッとなるユタだった。
「オレはキツネうどんの方が良かったがな」
最初、うどんにしようとして却下された腹いせか。
[同日13:30.同場所3F 江蓮、キノ、魔鬼]
「わーい!ウチもビキニー!」
「あー、良かったな」
折衷案として、上はハーフトップになった魔鬼。
で、何故か少しケガしてるキノ。
「なかなかパンチの効いた妹さんで……」
江蓮も少し驚いていた。
「ああ。あれがいつか、姉貴2号になると思うと末恐ろしくてしょうがねぇ……」
「……ま、アタシには優しいお姉さんだけど。アタシには」
「……わざわざ2回言うんじゃねぇよ」
「大事なことなので、2回言ってみました」
「みのさんか、お前は」
「キノ兄ィ!ウチ、ラーメン食べたい!」
「はあ!?このクソ暑いのにラーメン食ってられっか!」
「叫喚地獄より涼しいとか言ってなかったか、オマエ?」
江蓮はキノをジト目で見た。
「あっちのとんかつにしようぜ!」
「アタシを太らす気かよ……」
「だからマイクロビキニにしろっつったろ。あれならサイズ関係ねぇぞ」
「いや、あるだろ!」
「とにかく、こんな暑い時に暑いモン食うヤツの気がしれねーぜ。バカだよ、バカ」
「ほほぉ……。閻魔庁の獄卒復帰試験に落ちたヤツがよく言うなぁ、あ?」
「おぉっ、イブキ!」
「おや、栗原さんも?」
「あ、稲生さん。ういっス」
「こんにちはー!」
「妹さんも一緒か……」
「ここのラーメン、美味いのに食わず嫌いとは哀れな……」
「誰が食わず嫌いだ!」
「キノ兄ィ、ネギ苦手だもんね」
「んなワケねーだろ!作者じゃあるまいし!」
↑初音ミクには申し訳無いが、ネギ全般、特に長ネギが苦手が作者。あの独特の臭みが吐き気を誘う……。
「じゃあ、ここのラーメンでいいな。じゃ、アタシ達はこれから飯なんで」
「あ、ちょっと待った」
マリアが呼び止める。
「なに?」
「ちょっと失礼」
マリアは江蓮の髪を向かって右側のサイドテールにし、更に目を少し吊り上げさせ、黒猫のぬいぐるみにホウキを持たせてみた。(←どこから持ってきた?)
「エレーナの出来上がり!」
「あっ、本当だ!」
ユタも驚く。
「何スか?だから何なんスか!?」
エレーナは多少憤慨した様子だった。
「結構似てますね、本当に」
「そうだろう?」
「テメーラ、オレの女で遊ぶんじゃねーよ!」
[同日同時刻。東京都江東区森下 ワン・スター・ホテル エレーナ・マーロン]
「だ、大丈夫かい?エレーナ」
フロントでくしゃみを3回したエレーナ。
オーナーが急いでティッシュを持ってきた。
それで鼻をかむエレーナ。
「あ゛ー、ずびばせん……!」
「夏風邪かい?」
「いや、多分誰か私の噂してるだけだと思います」
「えっ?」
「マリアンナかイリーナ師か?くそ……」
[同日14:00.イオンモール与野2F専門店 ユタ&マリア]
「おー、いいですよ、マリアさん!よくお似合いです!」
「そ、そうか?こんな貧相な体、晒すのはどうも……。もう少し布が多い方が……」
「いやいや!そんなことないですよ」
「師匠と比べたら、私の体は……」
「イリーナさんみたいなモデル体型の人と比べちゃダメです。僕はいいと思いますよ」
「そうか。ユウタ君がいいならこれにしよう」
「すいませーん!これください!」
ユタは店員を呼んだ。
「クカー……」
近くのベンチでは、寝落ちする威吹の姿があったという。
[同日14:15.イオンモール与野1F駐車場 ユタ、威吹、マリア]
「いい買い物したなぁ……」
ほっこりとした顔をするユタ。
「乳と尻回りを隠すだけの布か。オマエも好きだなぁ……」
「私はユウタ君の勧めに従っただけだ」
「ユタ、帰りはどうする?」
「んー、またバスにでも……。おっ、あそこにいい車が」
「ん?」
車の外で待っているのは鬼門の左右だった。
運転手役の左は車を拭いていて、右は携帯灰皿でタバコを吸っていた。
「ヘイ、タクシー!」
「ん?おお、稲生か」
「キノ達を乗せてきたのか?」
「ああ」
ユタは電話を掛けた。
「もしもし、栗原さん?もう少し掛かりそう?……だったらさ、ちょっと鬼門達借りていい?家まで乗せてもらっていいかな?……ほんと。ありがとう」
ピッと電話を切る。
「というわけで、家まで乗せてって」
「ユタ……」
「こういう時は早いな」
呆れる威吹とマリアだった。
[同日14:30.さいたま市中央区 ユタの家 ユタ、威吹、カンジ、マリア、イリーナ]
「おー、マリアにしては大胆な水着買ったねぇ……。でもまあ、よく似合ってるんじゃない」
イリーナは普段細い目を見開いて言った。
「本当ですか?私、余計貧相に見えませんか?」
「いやー、そんなことないさ。さすが、ユウタ君が見立てただけのことはあるよ」
「これで皆で海に行けますね」
「おっ、やっぱそう来るか」
「もちろんです」
「『埼玉には海が無いんです』と、半泣きしそうかと思ってたけど……」
「アンタ、うちのユタを何だと思ってるんだ」
威吹が変な顔になった。
「ここまで用意がいいと、もう既に電車なんかも予約してるとか?」
「いやー、さすがイリーナさんにはかないませんねぇ……」
ユタは照れくさそうに頭をかいた。
「よしよし。それじゃ、ユウタ君のお手並み拝見のつもりで、みなまで聞かないようにしておこうかな」
「はい」
ユタはにこやかに頷いた。
どうやら今度は海に行くようである。