餃子と言うと宇都宮が有名で、年間の餃子購入額は15年連続で1位だったそうだが、2011年の調査結果で、初めて浜松市が1位になったそうだ。浜松は、人口当たりの餃子店の数が日本一なので1位になっても不思議ではない。宇都宮は、東日本大震災の影響で伸び悩みがあったのが首位の座から転落した要因でもあるようだ。浜松でも、単純に喜んでいるわけではなく、浜松餃子学会の斎藤公誉会長(45)は「震災の影響があり、自分たちが求めてきた1位奪取の形でないため複雑な気持ち。宇都宮市には一日でも早く元気な状態に戻ってもらい、ともに餃子文化を盛り上げたい」とエールを送ったそうだ。
それでも、浜松市民である私としては1位になったというのは、感慨深い。餃子といえば大好物であり、たくさんのおかずがなくても餃子とご飯がありさえすれば大満足なのである。浜松餃子の特徴としては、少し小振りで薄めの皮に包んだ野菜たっぷりの具をかりっと焼き上げたあっさりとした餃子だ。付け合わせにモヤシがあるのが宇都宮とは違う。宇都宮でも餃子を食べたことがあるが、浜松餃子に比べると柔らすぎて、かりっと感がなかった。やっぱり普段食べなれている浜松餃子のほうが美味しい。
浜松餃子の歴史は、古くからある。戦前から軍の基地があった浜松には、戦地からの引揚者が多く、その中でも満州などで餃子の作り方を学んだ兵隊の一部が浜松駅前で屋台を始めたのがきっかけだそうだ。またその引揚者がさまざまな人にその餃子の作り方を教えて、浜松には餃子の文化が広く広がったという。その為、何処に行っても餃子専門店があり、何処そこの餃子が上手いという噂であっちこっちに餃子の食べ歩きに出かけることも少なくない。こんなニュースを聞くと、また美味しい餃子を食べに行きたくなってしまった。