とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2012小笠原ネイチャーマラニック「4日目父島一周後半」

2012-05-08 19:18:47 | マラソン
水不足と空腹に耐えながら17.5キロ地点で軽食と飲み物がある店にたどり着いた。父島では港周辺の大村地区以外には、まったくといっていいほど自販機や飲食店はない。ほぼ中間地点であり、いいところで飲み物の補給が出来た。この先には、もう店はないという。まずは、ビンコーラをぐいぐい飲み干した。疲れたときのコーラは最高にうまい。さらにペットボトルのスポーツドリンク2本とパンを購入。また、空いたペットボトルに水を補給し後半のコースに向かった。

これからは舗装道路なので走りやすいが、今コースの最高地点にむけて徐々に上り坂になっていく。


沿道にはタコノキが茂っている。緩やかな坂だが、走っていくのはキツい。ほとんど歩きを入れながら前へと進む。


父島には、珍しい標識が多い。これはアカガシラカラスバトの標識だ。このハトは小笠原諸島にのみに分布しており、絶滅が危惧される天然記念物に指定されている。


今コースの最高地点の初寝浦展望台入口に入っていく。ここにも、戦時中の日本軍の建物だったようなコンクリートの廃墟がジャングルの中に埋もれている。


白く塗られた軍用施設跡。いたずら書きがたくさん見られる。


展望台からは、初寝浦がよく見える。初寝浦へ行くには、標高差280mほどを一気に下らなければならない。もちろん戻るには、同じだけ登るわけだ。我々は、初寝浦へ下らず展望台まで来たが、参加者のうち数名は一番キツイ初寝浦往復コースを走ったそうだ。


初寝浦展望台入口近くには、「首なし二宮金次郎像」がある(首から上は米軍が持ち帰ったと言われている)。


これから徐々に下っていくので、気分的に楽になった。


もう一つ珍しい標識。これも天然記念物の大ヤドカリの絵だ。


ナイトツアーで見学した電波望遠鏡。国立天文台VERA小笠原観測局の施設であり、父島最大の建造物である。夜は、ライトアップされオレンジに光っていたが、昼間見ても凄い建造物だ。これが動く時を見たかった。


さらに下っていくと、兄島が見えてきた。


ヘアピンカーブを過ぎ、舗装道路から遊歩道に入っていく。すぐに長崎展望台があり、ここからの長崎や兄島の展望が素晴らしい。




こちらの遊歩道もアップダウンがいくつも続くが、疲れを忘れさせてくれるほど展望が素晴らしい。


最後に山をグッと下ると宮之浜の海水浴場だ。飛び石が並べられた歩道を進む。


シュノーケリングしている人も何人かいる。穏やかな海で、もぐったら気持ち良さそうだ。


砂浜を更に走る。


標高0mの浜から、最後の上りである三日月山に向かう。三日月山まで行けば34キロ近くとなり、ゴールまでは僅かとなるが200mの標高差はなかなかキツイものだ。最後の力を振り絞って山頂に到着すると、素晴らしい景色が待っていた。ここは、父島の西側の海を臨む展望台で、水平線に沈む夕日が絶景のポイントになっている。シーズン中はザトウクジラのブローが見られることもあるというホエールウォッチングの場所でもある。




後続の仲間たちも続々と展望台に集まってきた。ここまで来れば、みんなホッとした様子でしばし展望を楽しんでいた。


展望台から、あとは下っていくだけである。一気に坂を下ると中心地の大村地区に戻ってきた。聖ジョージ教会の前を通過する。


メインストリートの商店街。左に曲がれば、すぐゴールの民宿だ。


16時20分頃、民宿にゴールする。


その後、続々とみんな無事に帰ってきた。お風呂に入って夕食を済ませた後、この日のマラニックの反省会となった。みんな父島のマラニックコースを満喫できたようで、満ち足りた顔が眩しかった。


これは、父島名物のカメの刺身だ。Iさんがわざわざ買ってきて包丁で捌いてくれた。


最後は、呼びかけ人のヒロボーさんのオカリナ演奏会となった。まだ修行中とはいえ、なかなかものである。機嫌がよくて何曲も演奏してくれた。


4日目にして、ポニンブルーの海を満喫でき、はるばる小笠原まで来た甲斐があった。小笠原父島でこれほどの距離を1日で走った人はまずいないのではないだろうか。民宿の大将をはじめ、地元の人たちは父島を一周するという話に驚いていた。このあたりでは、そんな人間がきたのはおそらく我々が初めてだったに違いない。とても貴重な体験をした1日だった。

2012小笠原ネイチャーマラニック「5日目南島パラダイスツアー」に続く。