石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

石油・ガスの生産と消費で米国が四冠:BPエネルギー統計2020年版石油+天然ガス篇 (3)

2020-09-09 | BP統計
(2000年の1.4倍に増加した埋蔵量!)
(3)2000年~2019年までの可採埋蔵量の推移
(図http://bpdatabase.maeda1.jp/3-1-G03.pdf 参照)
 2000年末の世界の石油と天然ガスの埋蔵量はそれぞれ1兆3千億バレルと139兆㎥(石油換算8,700億バレル)で合計埋蔵量は2兆1,700億バレルであった。因みに両者の構成比率は石油60%、天然ガス40%であった。この比率はその後天然ガスの比率が上昇し、2019年は石油58%、天然ガス42%となっている。

 埋蔵量は2001年、2002年と大幅に増加し、2002年末の埋蔵量は石油が1兆3,500億バレル、天然ガスが155兆㎥(石油換算9,700億バレル)に達した。しかしその後数年間は年率1%以下の伸びにとどまり、再び増加に転じたのは2008年から2011年にかけてであり、2011年末には全世界の石油・ガス合計埋蔵量は2.9兆バレル(石油1.7兆バレル、天然ガス1.2兆バレルとなった。

2012年以降は再び成長が鈍化し、2019年の埋蔵量は石油1.7兆バレル、天然ガス199兆㎥(石油換算1.3兆バレル)で合計埋蔵量は2兆9,800億バレルである。これは2000年の1.4倍であり、この間の年間平均増加率は1.7%となっている。

 次項に述べるとおり埋蔵量を生産量で割った可採年数は2010年以降減退傾向を示している。このことは埋蔵量が生産量(=消費量)の増加に追いつかず純減していることを示している。

(続く)

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前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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