10/27 石油連盟
杉森 石油連盟会長定例記者会見 発言要旨・配布資料
https://www.paj.gr.jp/from_chairman/data/2021/index.html#id1950
10/27 INPEX
ノルウェーにおける出光興産株式会社との共同事業の推進について
https://www.inpex.co.jp/news/assets/pdf/20211027_b.pdf
10/27 INPEX
コンゴ民主共和国沖合鉱区事業の売却について
https://www.inpex.co.jp/news/assets/pdf/20211027.pdf
10/27 OPEC
Second High-Level Meeting of the OPEC-GECF Energy Dialogue takes place
https://www.opec.org/opec_web/en/press_room/6677.htm
10/28 コスモエネルギーホールディングス
組織改定のお知らせ
https://ceh.cosmo-oil.co.jp/press/p_211028_02/index.html
10/28 コスモエネルギーホールディングス
役員の異動(外部人材の登用)及びコスモエネルギーグループのDX推進に関するお知らせ
https://ceh.cosmo-oil.co.jp/press/p_211028_01/index.html
10/28 Shell
THIRD QUARTER 2021 RESULTS – OCTOBER 28, 2021
https://www.shell.com/investors/results-and-reporting/quarterly-results/2021/q3-2021.html
10/28 TotalEnergies
Third Quarter 2021 Results
https://totalenergies.com/media/news/press-releases/third-quarter-2021-results
10/29 ExxonMobil
ExxonMobil earns $6.8 billion in third quarter 2021
https://corporate.exxonmobil.com/News/Newsroom/News-releases/2021/1029_ExxonMobil-earns-6_8-billion-in-third-quarter-2021
10/29 Chevron
Chevron Announces Third Quarter 2021 Results
https://www.chevron.com/stories/chevron-announces-third-quarter-2021-results
(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
・原油価格下落、Brent $84.51, WTI $82.68。
(中東関連ニュース)
・テヘランで中露等がアフガニスタン周辺国会議。次回は北京で。
・レバノン/シリア/ヨルダンが電力融通で最終合意、米国も同意。 *
*参考「天国のはずが地獄だったベイルート:カルロス・ゴーンの場合」
・レバノン総選挙、大統領の反対抑え議会が来年3月27日に決定。
(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0546ImfWeoOct2021.pdf
4.世界および主要地域・国のGDP成長率の推移(2018~2022年)
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-11.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-05.pdf 参照)
(大きく落ち込んだ2020年!)
(1)世界および主要経済圏
世界全体の成長率は2018年、2019年と3%前後で推移していたが、2020年は▲3.1%に急落した。今年は昨年の反動で5.9%の高い成長を達成する見込みであり、2022年の成長率は4.9%と予測されている。
経済圏別に見るとG7の成長率は2019年まで2%前後の成長を続けたのち、昨年は世界平均を超える▲4.9%のマイナス成長となり、今年は5.3%に回復、来年も4.7%のプラス成長が予測されている。EUは2018年の成長率が2.3%であったが、2020年は新型コロナウィルスの影響で世界平均を大幅に下回る▲5.9%の大幅な落ち込みであった。今年及び来年は5.1%、4.4%のプラス成長になる見込みである。
ASEAN-5か国は他の経済圏に比べ高い成長率を達成している。同地域は2018年及び19年は世界平均を上回る5%前後の成長率を維持しており、2020年は他の地域と同様コロナウィルスの影響を免れないもののG7あるいはEUの落ち込み幅より低い▲3.4%のマイナス成長であった。そして今年は2.9%、来年は5.8%のプラス成長が見込まれている。また中東・中央アジア地域の成長率は2018年 2.2%、2019年 1.5%の低い成長率にとどまっており、昨年の▲2.8%のマイナス成長を経て今年及び来年は続けて4.1%のプラス成長が予測されている。
(5年間を通じてプラス成長を達成する中国!)
(2)世界と中東の主要国
日本の2018年、19年の成長率は0.6%及び0.0%の低い成長率にとどまった。2020年は世界平均を上回る▲4.6%の大幅なマイナス成長になり、2021年、22年には一転して2.4%及び3.2%の成長が予測されている。2022年の予測値は世界平均の4.9%あるいはG7の4.7%に比べて低いが、過去の実績を勘案するとなおハードルは高そうである。
米国の経済は先進国の中では好調であり、2020年は▲3.4%に落ち込んでいるが、今年は6.0%、来年は5.2%の成長が見込まれている。
中国は2018年以前から世界でも飛びぬけた高い成長を誇っており、ほぼすべての国がマイナス成長に陥った2020年もGDP成長率はプラス2.3%であり、2018年以降連続してプラス成長を続ける数少ない国である。因みに同国のGDP成長率は6.8%(‘18年)→6.0%(‘19年)→2.3%(‘20年)→8.0%(‘21年)→5.6%(‘22年)である。
近年中国と高度成長を競い合っているインドの2018年以降2022年までのGDP成長率は、6.5%→4.0%→▲7.3%→9.5%→8.5%である。昨年(2020年)は世界平均を大幅に上回るマイナス成長であったが、今年、来年と中国を上回る成長が予測されている。
中東の主要国を見ると、GDPが世界19位、中東で最大のサウジアラビアは2018年には2.4%と世界平均を下回る成長率であった。その後2019年は0.3%に低下、さらに2020年には▲4.1%のマイナス成長に陥っている。今年はプラス2.8%に回復、来年も4.8%の成長が予測されているが、この5年間の成長率はいずれも世界平均を下回っている。
イラン、サウジアラビアに次ぐ中東のGDP大国トルコはコロナ禍に見舞われほとんどの国がマイナス成長に陥った昨年もプラス成長(1.8%)を達成、中国とともに5年間を通じてプラス成長を維持している。イランのGDP成長率は米国の経済制裁の影響を受け、18年▲6.0%、19年▲6.8%と大幅なマイナス成長であったが、昨年以降来年まではプラス成長である。エジプトの成長率の推移は5.3%(18年)→5.6%(19年)→3.6%(20年)→3.3%(21年)→5.2%(22年)であり安定したプラス成長が続くと見込まれている。
(完)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp
(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
(中東関連ニュース)
・エジプト大統領:2017年4月以来の非常事態宣言を今月末で終了。
* 参照「ヨルダン王室系図」
・サウジ輸出入銀行と三井住友銀行が貿易金融協力のMoU締結。
*三井住友銀行プレスリリース:
「サウジアラビア輸出入銀行(Saudi Export and Import Bank)との協力覚書締結について」
・米亡命のサウジ政府高官、TVインタビューで皇太子スキャンダルを暴露。
・トルコとカタールが洋上LNG備蓄再気化(FSRU)と発電船で合弁。
(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0546ImfWeoOct2021.pdf
(米国と中国の二カ国で全世界のGDPの42%!)
3.2021年の世界及び主要国のGDP (Current Price)
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-09.pdf 参照)
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-12.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-03.pdf 参照)
IMFによれば今年の世界のGDP(at Current Price)総額は95兆ドルの見込みである。このうちG7は42兆ドルで全体の45%を占め圧倒的な存在感を示している。EUのGDP総額は17兆ドル(全世界の18%)、ASEAN5か国は3兆ドル(同3%)である。
国別では2021年のGDPの世界ベストテンは米国が世界トップ(23兆ドル)で全世界に占める割合は24%、同国一国だけで世界のGDPの4分の1を生み出している。米国に次ぐGDP大国は中国の17兆ドルであり世界全体の18%を占めている。この2か国が世界で突出している。因みにEUのGDPは中国とほぼ同じである。
第3位は日本(5.1兆ドル)でこれに次ぐ世界第4位はドイツ(4.2兆ドル)である。日本のGDPは米国の5分の1あるいは中国の3分の1にとどまっている。第5、6位は英国(3.1兆ドル)及びインド(2.9兆ドル)であり、7位から10位はフランス(2.9兆ドル)、イタリア(2.1兆ドル)、カナダ(2.0兆ドル)、韓国(1.8兆ドル)の各国である。
11位から20位まではロシア、ブラジル、オーストラリア、スペイン、メキシコ、インドネシア、イラン、オランダ、サウジアラビア及びスイスの各国である。中東諸国ではイラン、サウジアラビア及びトルコがそれぞれ世界17位、19位と21位にランク付けされているが、このほかの中東諸国で世界上位に入っているのはイスラエル(同30位)、UAE(同34位)、エジプト(同36位)の各国である。
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp
(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0546ImfWeoOct2021.pdf
(今年は下方修正、来年は上方修正の米中日!)
2.前回(2021年4月)と今回(2021年10月)の比較
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-08.pdf 参照)
(1)世界および主要経済圏の比較
上述のとおり今回(WEO2021Oct)の全世界の成長率見通しは今年(2021年)が5.9%、来年(2022年)は4.9%である。これに対して前回(WEO2021April)の見通しでは両年の成長率はそれぞれ6.0%、4.4%であり、本年は▲0.1%下方修正され、来年は0.5%上方修正されている。今回、コロナ禍の影響が長引き本格的な景気回復が来年にずれ込むと予測したためである。
2021年の見通しについて主要経済圏を前回と比較すると、G7は前回の5.4%から今回は5.3%に下がっている。その他の経済圏についてもEU(4.4%→5.1%)、ASEAN-5(4.9%→2.9%)は下方修正されている。一方、中東・中央アジア(3.7%→4.1%)は上方に修正されている。この地域は産油・ガス国が多く、エネルギー需要が一足早く回復したことを反映していると考えられる。
また来年(2022年)のGDP成長率の見通しについて前回と今回を比較すると、全世界の成長率は前回の4.4%から4.9%に上方修正されている。主要経済圏ではG7(3.6%→4.7%)、EU(3.9%→4.4%)は成長率がアップしているが、ASEAN-5は6.1%→5.8%に減退している。ASEAN-5は今年の成長率も4月見通しからダウンしており、コロナ禍に加え経済の回復の遅れが影響しているようである。
(2)主要国の比較
今年の成長率についてインドは12.5%から9.5%と大幅に下方修正されている。その他多くの国も日本(3.3%→2.4%)、ドイツ(3.6%→3.1%)、米国(6.4%→6.0%)、中国(8.4%→8.0%)などが下方修正されている。このような中で今年の成長率が4月見通しを上回ると予測されているのは、英国(5.3%→6.8%)、ロシア(3.8%→4.7%)、韓国(3.6%→4.3%)の各国である。
また中東の主要国の今年の成長率の見直しは以下のとおりであるが、上方修正と下方修正が混在している。
サウジアラビア(2.9%→2.8%)、トルコ(6.0%→9.0%)、UAE(3.1%→2.2%)、イラン(2.5%→2.5%)、イスラエル(5.0%→7.1%)、エジプト(2.5%→3.3%)、イラク(1.1%→3.6%)
2022年の成長率予測は強弱入り乱れており、上方修正されたのはインド(6.9%→8.5%)、ドイツ(3.4%→4.6%)、日本(2.5%→3.2%)などの各国である。一方下方修正されたのはロシア(3.8%→2.9%)である。
中東諸国は下記の通りイラクを除いて大きな変動はない。
サウジアラビア(4.0%→4.8%)、トルコ(3.5%→3.3%)、UAE(2.6%→3.0%)、イラン(2.1%→2.0%)、イスラエル(4.3%→4.1%)、エジプト(5.7%→5.2%)、イラク(4.4%→10.5%)
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp
(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
・カタール、ExxonMobilのカナダ沖合権益に40%参入。
(中東関連ニュース)
・トルコ大統領、反政府活動家支援の欧米10カ国大使を追放措置。
・イエメン:支援国が空爆激化、3日間でフーシ派264人死亡。
*「中東に広まるドローン( UCAV) の開発と軍事利用」参照。
・「未だ人生は終わっていない」:日産元CEOカルロス・ゴーン。
*「天国のはずが地獄だったベイルート:カルロス・ゴーンの場合 」参照。
(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0546ImfWeoOct2021.pdf
1.2021/22年の経済成長率(続き)
(今年、来年と高度成長が見込まれるインド!)
(2)主要国のGDP成長率
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-02.pdf 参照)
世界及び中東主要国の昨年から来年まで3年間の成長率を見ると、まず目につくのはほとんどの国はこの3年間の成長率に著しい変動が見られることである。即ち、昨年のマイナス成長の反動で今年は高い成長率が見込まれ、来年はそれが通常のペースに戻ると予測している。
日本は昨年の▲4.6%のマイナス成長から今年はプラス2.4%に変わり、来年はさらにプラス3.2%になるとIMFは予測している。後述する通り2018及び19年の日本の成長率は0.6%及び0.0%といずれも1%以下であり先進国の中でも最も低い伸びにとどまっている。今年は昨年の反動で成長率が高めになると見込んでいるが、新型コロナウィルスの影響による昨年のマイナス成長を跳ね返すことができるのか、さらに来年についても従来を大きく上回る3%台の成長が期待できるのかは予断を許さない。
米国の場合、昨年実績は▲3.4%であったが、今年は一気に6.0%の成長を達成し2年間で10%近い大きな変動が見込まれている。また来年も5.2%の成長が予測されている。米国はバイデン新政権が総額1.9兆ドルの巨額の景気刺激策を発動しており、IMFは景気がV字回復すると予測している。
一昨年まで高度成長を続けてきた中国は、コロナウィルス禍を早期に押さえ込み、昨年の成長率もGDP大国の中で唯一2.3%のプラス成長を達成している。そして今年及び来年の成長率はそれぞれ+8.0%、+5.6%と予測されている。従来の高度成長及び将来の潜在的な成長力を考慮すると、IMFが予測した成長率を達成することはさほど難しくなさそうである。なお中国当局の発表によれば今年1-3月は昨年同期比+18.3%、4-6月期は同+7.9%である。
インドはここで取り上げた国の中では3年間の経済成長率の振幅が最も激しく、昨年は▲7.3%のマイナス、今年は+9.5%、来年も+8.5%の成長が予測されており、昨年と今年のプラス・マイナスの差は17%に達している。同国のコロナ禍は鎮静の兆しが見られず、今年から来年に向かいインド経済が順調に回復するかどうか、注視する必要がありそうである。
MENAの主要国の3か年の成長率は、サウジアラビアが▲4.1%(昨年)→2.8%(今年)→4.8%(来年)であり、トルコは1.8%(昨年)→9.0%→3.3%、イラン3.4%(昨年)→2.5%→2.0%である。トルコ及びイランは共に3か年を通じてプラス成長が続くと予測されている。イランの場合、核交渉の再開が遅れており、米国の経済制裁解除の見通しが立っていないため、経済成長率の動向は極めて流動的である。サウジアラビアの経済成長率は原油価格と輸出量に左右されるであろう。トルコは中東の中で政治的発言力を増しているが、経済面では消費国EUとエネルギー生産国ロシアに挟まれた地政学的な影響を受け、経済成長予測が難しいところである。
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp
(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
・Brent原油最高値続く、$86.10、WTIも$82.70。
(中東関連ニュース)
・トルコでスパイ摘発相次ぐ。イスラエルモサドのパレスチナ学生誘拐疑惑他。
・トルコ大統領:週末のG-20サミットで米大統領とF-35とF-16購入問題協議。
・マッカのグランドモスクで1年半ぶりに制限撤廃して金曜礼拝。