石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月28日)

2007-04-28 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・イラン大統領、天然ガスの供給をインドのエネルギー相に確約

 

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ガスOPEC(天然ガス輸出国カルテル)は生まれるのか?(第5回)

2007-04-26 | 今週のエネルギー関連新聞発表

(注)HP「中東と石油」「ガスOPECは生まれるのか?」全文(第1回~第6回)を一括ご覧いただけます。

(第5回)天然ガスの輸出国とGECF

  天然ガスの輸出にはパイプラインとLNGの二種類があり、前者が輸出全体の4分の3、後者が4分の1を占めている。パイプラインにより輸出している主な国は消費地の西ヨーロッパと陸続きのロシア、ノルウェー、オランダなどであり、LNGとして輸出しているのは輸出先が海を隔てた遠隔地にあるインドネシア、カタル、マレーシアなどである。アルジェリアは地中海を挟んでヨーロッパ大陸に近いため、6割をパイプライン、4割をLNGで輸出している。

  世界で天然ガスの生産及び輸出が最も多いロシアは、パイプライン網を通じて22カ国に年間1,510億立方米(以下同じ)を輸出している。生産量と国内消費量の差が大きい国を上から順にリスト・アップすると、トップはロシアの1,930億立方米(生産5,980億立法米、国内消費4,050億立方米、注)である。次いでカナダ(940億立方米)、ノルウェー(800億立方米)、アルジェエリア(640億立方米)となっている。そのほか生産量と国内消費量の差が100億立方米以上の国は、トルクメニスタン、インドネシア、カタル、マレーシア、オランダ、トリニダード・トバゴ、ナイジェリア、ウズベキスタン、オーストラリア、オマーン、ミャンマー、ブルネイである。これらの国は大きな輸出能力を持っていると言える。

  (注)BP統計資料の場合、ロシアについては生産量5,980億立方米に対し、国内消費量4,050億立方米、輸出量1,510億立方米であり、国内消費・輸出の合計数量(5,560億立方米)と生産量(5,980億立方米)との間には7%強の乖離がある。これは生産現場における自家消費量、パイプライン搬送ロスなど種々の理由によると考えられるが、ロシア以外の国についても同様のことが言える。

  天然ガスの輸出国は2001年に天然ガス輸出国フォーラム(Gas Exporting Countries Forum, 略称GECF)を結成している。GECFの加盟国数は現在15ヶ国であるが、その構成は、上記16カ国のうちカナダ、トルクメニスタン、オランダ、ウズベキスタン、オーストラリア、ミャンマーの6カ国を除く10カ国に、ボリビア、エジプト、リビア、UAE、ベネズエラの5カ国を加えたものである。GECFはフォーラムと言う名称が示すとおりOPECのような強い結束を誇る組織ではなく、情報交換を中心とする緩やかな組織である。

  GECFは今年3月、ドーハで会合を開いた。GECF加盟国の過去1年間の動きを見ると、ロシアのプーチン大統領がアルジェリア(昨年3月)及びカタル(今年2月)を訪問し、また同国ガスプロム社はアルジェリア及びリビアの国営石油会社と協力協定を締結、さらには日本企業が関与しているサハリンのガスプロジェクトに参画するなど、ロシアは活発な動きを見せている。またイランのハメネイ最高指導者がガスOPECの結成を呼びかけ(今年1月)、それに呼応するかのごとく南米のベネズエラ及びボリビアの大統領も同様の趣旨の発言をしている。

  このため消費国、特に天然ガスの3分の1をロシアとアルジェリアに依存する西ヨーロッパ諸国はGECFドーハ会議の成り行きを注目し、欧米マスメディアはGECFがOPECのようなカルテル組織に変貌するのではないかと騒ぎ立てた。GECF加盟国全体では世界の埋蔵量の73%、生産量の41%を占めている。因みにOPEC加盟国(12カ国)の場合、その割合は埋蔵量72%、生産量42%であり、GECF15カ国の世界シェアはOPECとほぼ同じである。この点から見ればGECFはOPEC同様、カルテルとしての潜在能力を有していることは間違いなく、それが「ガスOPEC結成か?」という消費国側の各種報道や憶測を生む背景となっているのである。

 (これまでの内容)

(第4回)増加するLNG貿易のプレーヤー

(第3回)天然ガスの消費と輸出の拡大

(第2回)世界の天然ガスを独占する三つの国:ロシア、イラン、カタル

(第1回)プロローグ:ロシアとウクライナの紛争が西欧にもたらした悪夢

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月26日)

2007-04-26 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・非OPECの生産量は2015年がピーク:Wood Mackenzie予測

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月22日)

2007-04-22 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・イラン、オーストリアOMV社とLNG契約締結、受入基地はクロアチアに建設

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月21日)

2007-04-21 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・テキサスの石油分析企業IHS社、「イラクの石油生産能力は世界一の可能性」

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月20日)

2007-04-20 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・韓国:クウェイトが緊急共同備蓄契約を破棄、備蓄量が13日から10日に急減

 

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ガスOPEC(天然ガス輸出国カルテル)は生まれるのか?(第4回)

2007-04-18 | 今週のエネルギー関連新聞発表

(注)HP「中東と石油」「ガスOPECは生まれるのか?」全文(第1回~第6回)を一括ご覧いただけます。

(第4回)増加するLNG貿易のプレーヤー

  天然ガスは高温高圧の地下から常温常圧の地表に産出された時は気体の状態である。通常はこの気体のままで生産地から消費地までパイプラインによって搬送されている。しかし天然ガスをマイナス162度まで冷却すると液化し、いわゆるLNG(液化天然ガス)となり、体積は600分の1になる。このような低温液化による容量圧縮技術により、従来のパイプラインでは成し得なかった、大量の天然ガスを海を隔てた遠隔地へ輸出することが可能となったのである。

  LNG貿易は、1964年にアルジェリアからフランス向けに輸出されたのが最初である。その後、日本を中心としてLNG貿易は拡大し、1997年ごろにはLNG輸出国はアルジェリアのほかカタル、インドネシア、ブルネイなど9カ国となり、一方LNG輸入国も日本を始め仏、スペイン、韓国など9カ国となっていた。なお米国はアラスカ産LNGの対日輸出と、カリブ海諸国からの輸入の二面性を有しており、従って1997年時点では、LNG貿易のプレーヤーの数は17カ国であった。

  1998年から2005年にかけてLNG貿易は順調に拡大し、プレーヤーの数も増加した。即ち同期間中にトリニダード・トバゴ、ナイジェリア、オマーン、エジプトの4カ国が新たにLNGの輸出国となり、他方、ギリシャ、プエルトリコ、ポルトガル、ドミニカ、インド及び英国の6各国がLNG輸入を開始した。こうして2005年末にはLNG貿易のプレーヤーは27カ国となっている。

  現在、中国がLNG輸入設備の建設を計画している。一方、輸出についてはロシアのサハリンでLNG基地が建設中であり、またかなりの埋蔵量を有しながら消費地から遠いため天然ガスを死蔵しているアフリカの国々がLNG市場に登場するケースも考えられ、今後LNG貿易のプレーヤーの数が増加することは間違いない。

   2000~2005年の世界の天然ガス消費量の伸び率は平均3%であったが、専門家は今後20年間も年率2.4%で増加すると予測している。現在天然ガスの4分の3はパイプラインで輸出され、残り4分の1がLNGで輸出されている。天然ガス全体の需要の伸びに加え、天然ガス輸出に占めるLNGの比率が2010年に31%に達するとの予測もあり、ウッド・マッケンジー社では、世界のLNG市場の規模は、2010年の261百万トンから2020年には488百万トンになるものと見込んでいる。

   このようにLNGの市場が拡大し、そこでのプレーヤーの数が増加することは、天然ガスが石油と同様の国際的な取引の対象となる商品(Commodity)化する可能性を示している。そして天然ガスの輸出国が限られているため、今後LNGは石油と同じように売り手市場になると見込まれている。このことが「ガスOPEC」構想に真実味を与えているのである。

(これまでの内容)

(第3回)天然ガスの消費と輸出の拡大

(第2回)世界の天然ガスを独占する三つの国:ロシア、イラン、カタル

(第1回)プロローグ:ロシアとウクライナの紛争が西欧にもたらした悪夢

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月17日)

2007-04-17 | 今週のエネルギー関連新聞発表
アブダビ国営石油、ガス開発入札をJODCOなど日欧米企業に呼び掛け。BP及びシェルが100億ドルの見積提出。
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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月16日)

2007-04-16 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・トルコとクウェイト企業が合弁でイラク北部に2万B/Dの製油所計画

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(4月11日)

2007-04-11 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・ロシアのGazprom、10年以内に1兆ドルの世界最大企業を目指す

・ヨルダン、エジプト・ガスパイプライン計画中止報道を否定

 

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