(石油関連ニュース)
原油/天然ガス価格チャート:https://tradingeconomics.com/commodity/brent-crude-oil
(中東関連ニュース)
・イエメン停戦協議のためサウジ/オマーン仲介団とフーシ派がサナアで協議開始。
(英語版)
(アラビア語版)
2023年4月
エピローグ(1)
82. アブラハムの兄弟
ドクタージルゴはキメラがパレスチナ人だけに感染すると確信していたが、キメラが最凶であることを見逃していた。キメラはさらに変異してアラブ人からユダヤ人に伝染するようになったのであった。
なぜアラブ人からユダヤ人に伝染したのか?
答えは簡単である。アラブ人とユダヤ人はともにアブラハムを始祖として血がつながっており、DNAの構造が極めて似ている。アラブ人とユダヤ人は「アブラハムの兄弟」である。だからキメラは変異してユダヤ人にも伝染したのである。
しかし不思議なことにユダヤ人の中には感染しない者がいた。『マフィア』一族のような東欧から移住した者たちである。彼らはソ連崩壊時にイスラエル政府の呼びかけに応じて移住した。
イスラエル政府はその時一つの移住条件を示した。母親かその先祖がユダヤ人であることを条件とした。しかし条件の審査は厳格なものではなく、移住希望者が提出した出自を証明する資料があれば移住が容易に認められた。そのため移住希望者の中には証明書を金銭で入手する者もいた。
彼らは血統的にはモンゴル系アジア人であり、遺伝子的にユダヤ人ではなかった。彼らはキメラに感染することもない。このまま事態が進めばいずれイスラエルは非ユダヤのミズラフィムで占められてしまうことになる。
ただそれも時が経つにつれキメラはパレスチナ人、ユダヤ人に限らず地球上のすべてのヒトに感染が広まるパンデミックになりつつあった。ヒトはパンデミックとスタンピードで自滅に向かおうとしていた。
しかしヒトの滅亡はキメラ自身にとっても大きな問題である。キメラは宿主があってこそ生存できる。宿主のヒトが絶滅すれば自分たちもこの世で生き続けることはできないのであった。
そして創造主もヒトの滅亡を望んでいなかった。彼はヒトが自然環境を破壊し、生態系を乱すことを苦々しく思っていたが、同時に他の生き物が持っていない知能と倫理観で地球を守る任務をヒトに託するつもりであった。
そのために創造主は地球から戻ってきたキメラの傷んだ遺伝子を治癒し、ギャラクシーの変異種ネオ・ギャラクシーを創り出した。その時彼はネオ・ギャラクシーに新たな役割を付け加えた。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
前節まで:http://ocininitiative.maeda1.jp/EastOfNakbaJapanese.html
4/3 JOGMEC
理事長の交代について
https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_00105.html
4/3 ENEOS
入社式における社長メッセージについて
https://www.eneos.co.jp/newsrelease/upload_pdf/20230403_01_01_0960492.pdf
4/3 出光興産
2023年度入社式における社長挨拶
https://www.idemitsu.com/jp/news/2023/230403_1.html
4/3 OPEC
48th Meeting of the Joint Ministerial Monitoring Committee
https://www.opec.org/opec_web/en/press_room/7120.htm
4/4 INPEX
インドネシア共和国 アバディLNGプロジェクト(マセラ鉱区)における改定開発計画の提出について
https://www.inpex.co.jp/news/2023/20230404.html
4/5 出光興産
HIF Global社との合成燃料(e-fuel)分野における戦略的パートナーシップに関するMOU締結について
https://www.idemitsu.com/jp/news/2023/230405.html
4/5 TotalEnergies
Iraq: Agreement between Iraq and TotalEnergies
https://totalenergies.com/media/news/press-releases/iraq-agreement-between-iraq-and-totalenergies
(英語版)
(アラビア語版)
2023年4月
Part III:キメラ(Chimera)
81. スタンピードの兆候(3)
若い兵士たちは子供のころから大人達がパレスチナ人を公然と卑下するのを聞かされてきた。
『パレスチナ人は無能で下等な人種である』
『彼らは人間ではない』。時にはそううそぶく者すらあった。
そのため彼らは蛮行に対する本能的なためらいがあった。しかし、仲間の中には大人達の言葉を逆手に取る者もいた。
『下等な人種なら、或いは人間ですらないなら、俺たちは何をやっても良いんだ。』
『相手を犬か猫と思えばいいのさ。』
テロに対する報復攻撃を行うためパレスチナ集落に攻め込んだ彼らは自らの主張を実践した。彼らは泣き叫び逃げ惑う相手を追いかけ、一時の快楽に身を任せたのであった。
ヒトは一度過ちを犯すと次からはマヒする。そして恐ろしい習慣が兵士たちの間ではびこり始めた。彼らは子猫の形をした小さなペンダントを腰にぶら下げ、仲間の間でその数を自慢しあうようになったのである。
スタンピード(集団暴走)が始まった。それはヒトが絶滅する前兆のように見えた。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
前節まで:http://ocininitiative.maeda1.jp/EastOfNakbaJapanese.html