ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

新聞の電子配信

2010年07月11日 | 雑記
iPadがきて2週間たつ。
結局のところ、私の場合、これは外に持っていくものではない、と思う。
第一に、重い。片手で持って読むとかなり手首に負担がかかる。そしてもちやすさを考慮したデザインにはなっていないので、落とす可能性がある。

通勤で確実に座れる人以外、普通の勤め人であればiPadを持ち歩く意味はあまりないと思う。

で、非常に興味のある新聞の電子配信だが、iPhoneでは無料の産経新聞がiPadでは1500円/30日の有料となったことはすでに書いた。

電子配信は業界下位の産経だからこそできるわけで、3大紙は販売店との関係もあり、アンタッチャブルな領域だ。

また、日経も電子配信を始めたが、これはその他コンテンツを付けて月額4000円。この価格は、明らかに紙版に影響がでない範囲という考慮がされた上での設定だろう。
多くの地域で他紙の販売店に販売を委託し、自社独自のネットワークが3大紙に比べて小さい日経ですら紙版の維持には神経を使っている。

ブロードバンドの普及率を考えたら、紙版の宅配というやり方はもってあと10年じゃないかと思う。
会社で何が起こっているかを考えるとわかりやすい。書類を紙で出力し、それを各部署に届けるなんて仕事のやり方は10年前に姿を消している。

もちろん、ブロードバンドは100%普及しているわけではなく、ある程度のPCリテラシーがなければ電子版を読むことはできない。電子版の普及が進めば宅配の部数がへり、維持できなくなる。全ての人に報道を行うために宅配制度を維持することは公器としての新聞の使命なのだ、という大義名分が聞こえてきそうだ。

しかし、毎日ほとんどの家庭に宅配される新聞の紙資源は厖大なものがある。古紙をかなり使っているのだとは思うが、その配達や古新聞の回収まで考えれば環境へのインパクトは相当に大きい。
しかしこれについて、社会の公器であるはずの新聞はまともに議論することがない。

電子書籍リーダーの登場でPCリテラシー問題はいずれ解決するわけで、3大紙も遠くない将来、この問題に真剣に向き合わなければならなくなるのだろう。