昨日のエントリーで首都高(株)のETCキャンペーンについて批判した。
問題点を指摘するだけなら誰でも出来る訳なので、もう少し考察と提案をアップしよう。
非常に専門的な内容になってしまうがご勘弁を。
まず、なにが根本的におかしいかを考える。
すでに首都高速のETC決済比率は普通車で95%程度まで上がってきている。一方軽自動車は85%(ソース:首都高)
この状況で、ETC利用について「一般向け」にPRをする意味は殆どないことは誰にでもわかる。
ただし、ETC2.0の普及はまだこれからで拡大の余地はある。
この状況で、首都高は何がしないのか?ありうる二つの課題をあげよう。
A 利用率を限りなく100%にしたい
B ETC2.0を普及させたい
Aに関しては、ターゲットは使っていない乗用車5%、軽自動車15%のユーザーということになる。
まずは、なぜ使わないかの調査が必要だろうが、想像するに以下の4点だろう。
1.ETC割引額とETC導入費用を比較してメリットが有るほど利用しない
2.通常は高速道路を利用しない地域に在住しているユーザーが東京に出てきている。
3.与信が不十分でETCカードを作れない(なお、パーソナルカードという救済策はある)
4.その他(なんとなく面倒、どこでつければいいかわからない)
現在行われているETCキャンペーンは上記の4のケースにしか効果がない。ETCを付けるほど首都高を使わない人にいくら宣伝をしても全く意味がない。
私は軽自動車の比率が高いことからも、おそらく1番、2番に該当する人が最も多く4の人は決して多くないと思う。
私には首都高のETCキャンペーンは非常に魚の少ない場所に高額な投網(大掛かりなキャンペーン、TVCM等)を投げ入れているようにしか見えないのだ。それも、ゆるキャラ、アイドルといったおよそ似つかわしくなく金のかかる方法で。
Bに関しては、ではなぜ今までETCをつけていない新規ユーザーだけを対象にするのか、という疑問が生じる。
初めて車を買う人を除けば、対象は首都高利用者の5%しかいないのだ。ETC2.0を普及させたいのであればETCからの買い替え優遇策を取る必要がある。
では、首都高は何をすればよかったのか。
前にも書いたとおり、めったに高速道路を使わないユーザーにETCをつけさせるのは熱帯地方でストーブを売るようなもの。
どうしてもと言うなら、一番廉価なETC機器を保証金をとって原価でレンタルし、首都高速はETC専用にしてしまえばいい。
わたしは、最初からそうするべきだったと思っている。配布するETC機器の費用は収受コスト低減と相殺される。
なんとなくつけていないユーザーに対しては、装着することによる金銭的メリットを中心にした広告にすべきだろう。
こうした人達はそもそも興味が無いんだから首都高のWEBサイトなんか観るわけがないし、対象数も多くないからマスメディアを使うなんてアホなことはせず、対象者に確実に届く有人料金所を活用した広告(表示やチラシ配布)にするべきだ。これ以上確実なリーチはない。
ETC2.0を普及させたいのであれば、全く違うアプローチになる。これこそある程度マスをつかってアピールしなければならない。
しかし、なぜ費用をかけて2.0を宣伝するかをユーザーに説明する必要がある。もし補助金をつけてまでやるならなおさらだ。首都高の費用は通行料金から賄われているのだ。
2.0が増えればコスト低減や渋滞減少に効果があることをきっちり説明する必要がある。
(ただし私はETC2.0にそうした効果があるとは思っていない)
いずれにしてもキャラクターやアイドルを使ったキャンペーンはマーケティング的にはほとんど意味がない。そんなことは大手広告代理店ならわかってるはずだが、アイドルやキャラクターはお金が取れるおいしいビジネスだから提案するのだ。要はカモだよ。
問題点を指摘するだけなら誰でも出来る訳なので、もう少し考察と提案をアップしよう。
非常に専門的な内容になってしまうがご勘弁を。
まず、なにが根本的におかしいかを考える。
すでに首都高速のETC決済比率は普通車で95%程度まで上がってきている。一方軽自動車は85%(ソース:首都高)
この状況で、ETC利用について「一般向け」にPRをする意味は殆どないことは誰にでもわかる。
ただし、ETC2.0の普及はまだこれからで拡大の余地はある。
この状況で、首都高は何がしないのか?ありうる二つの課題をあげよう。
A 利用率を限りなく100%にしたい
B ETC2.0を普及させたい
Aに関しては、ターゲットは使っていない乗用車5%、軽自動車15%のユーザーということになる。
まずは、なぜ使わないかの調査が必要だろうが、想像するに以下の4点だろう。
1.ETC割引額とETC導入費用を比較してメリットが有るほど利用しない
2.通常は高速道路を利用しない地域に在住しているユーザーが東京に出てきている。
3.与信が不十分でETCカードを作れない(なお、パーソナルカードという救済策はある)
4.その他(なんとなく面倒、どこでつければいいかわからない)
現在行われているETCキャンペーンは上記の4のケースにしか効果がない。ETCを付けるほど首都高を使わない人にいくら宣伝をしても全く意味がない。
私は軽自動車の比率が高いことからも、おそらく1番、2番に該当する人が最も多く4の人は決して多くないと思う。
私には首都高のETCキャンペーンは非常に魚の少ない場所に高額な投網(大掛かりなキャンペーン、TVCM等)を投げ入れているようにしか見えないのだ。それも、ゆるキャラ、アイドルといったおよそ似つかわしくなく金のかかる方法で。
Bに関しては、ではなぜ今までETCをつけていない新規ユーザーだけを対象にするのか、という疑問が生じる。
初めて車を買う人を除けば、対象は首都高利用者の5%しかいないのだ。ETC2.0を普及させたいのであればETCからの買い替え優遇策を取る必要がある。
では、首都高は何をすればよかったのか。
前にも書いたとおり、めったに高速道路を使わないユーザーにETCをつけさせるのは熱帯地方でストーブを売るようなもの。
どうしてもと言うなら、一番廉価なETC機器を保証金をとって原価でレンタルし、首都高速はETC専用にしてしまえばいい。
わたしは、最初からそうするべきだったと思っている。配布するETC機器の費用は収受コスト低減と相殺される。
なんとなくつけていないユーザーに対しては、装着することによる金銭的メリットを中心にした広告にすべきだろう。
こうした人達はそもそも興味が無いんだから首都高のWEBサイトなんか観るわけがないし、対象数も多くないからマスメディアを使うなんてアホなことはせず、対象者に確実に届く有人料金所を活用した広告(表示やチラシ配布)にするべきだ。これ以上確実なリーチはない。
ETC2.0を普及させたいのであれば、全く違うアプローチになる。これこそある程度マスをつかってアピールしなければならない。
しかし、なぜ費用をかけて2.0を宣伝するかをユーザーに説明する必要がある。もし補助金をつけてまでやるならなおさらだ。首都高の費用は通行料金から賄われているのだ。
2.0が増えればコスト低減や渋滞減少に効果があることをきっちり説明する必要がある。
(ただし私はETC2.0にそうした効果があるとは思っていない)
いずれにしてもキャラクターやアイドルを使ったキャンペーンはマーケティング的にはほとんど意味がない。そんなことは大手広告代理店ならわかってるはずだが、アイドルやキャラクターはお金が取れるおいしいビジネスだから提案するのだ。要はカモだよ。