ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

自動運転バスが丸の内の公道を走った。だけどフランス製。

2017年12月25日 | 自動運転
ちょっと加筆12/26

ソフトバンクグループで自動運転関連事業を手がけるSBドライブは丸の内で完全自動運転バスの公道走行を行った。
東京23区内で完全自動運転車が走行するのは初めてという。新聞系の記事は消えるのでレスポンス記事をリンクしておく。

写真をみてデザインクオリティの低さに驚いた。中国の無名メーカー製電気自動車かと思ってしまったが、なんとフランス製。どうしたフランス人!
フランスのNavya(ナビヤ)社製「NAVYA ARMA」(ナビヤ アルマ)という車両らしい。
公道上の自動運転といっても、完全に隔離された40mと100mの区間を時速5kmで走行しただけなので、この走行自体、自動運転としての難易度は非常に低い。
隔離された車線に限定するなら、完全自動運転技術はすでに完成している。一般車両や歩行者・自転車と混交する中を安全かつスムースに走行するまでにはまだかなりの道のりがある。

一方、一年前に国産自動運転車両ベンチャーZMPとの提携を解消したDeNAも、DeNA Automotiveという会社をつくり自動運転事業を進めている。
しかし、DeNAも何故か使っている車両はフランスのEasyMile社製のものだ。(こっちのほうがデザインは良い)
こちらはRobot Shattleという名前ですでに公道実験を行い、私有地では実運用も行われている。
この手のマイクロ自動運転シャトルのスタートアップ企業としてはこの仏2社が先行しているようだ。

しかし、何故2社とも外国製なのか?詳細は確認していないが、おそらく車両本体だけではなく自動運転制御もフランス製だろう。
それが日本国内の地面を走った、というだけのことだ。

我が国のカーメーカーも当然自動運転については相当な技術開発をしており、実際には隔離された車線を低速で走るシャトルというレベルよりはるかに先の開発をしているのだとは思う。
一方、我が国の自動運転スタートアップであるZMPはDeNAとの提携解消後あまり具体的な話を聞かない。
SBやDeNAの自動運転事業が海外のシステムを使わなくてはいけないというのは、ちょっとさびしい。