たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

吸い寄せられるほど美しいのにブス(附子)と言われて

2020年10月26日 | 

暮坂峠の閉業したレストランに「どうぞお持ち帰りください」と書かれほぼ枯れかけていたトリカブト、今年で3年目を迎えました。この時、一緒に戴いて来た行者ニンニクも今年は花を付けました。 さて、このトリカブト、花の形が何とも興味深いですね。舞楽や民俗芸能に用いる冠の鳥兜に似ている事から付けられたと聞けば納得です。 

しかし、気を付けなければいけないのは全草が毒で有ると言う事ですね。つい先日読んだ諸田玲子著の「風聞き草墓標」は20年前の事件の真相を求め武士の妻が供を従えて三国峠を越え佐渡金山を目指すものですが、ここに鳥兜が登場いたしました。 昭和に起きた保険金殺人もこのトリカブトで有った事は皆さんの記憶の一つに残っている事と思います。 そのトリカブトが今、ブスと言われながらも我が家の庭で美しく咲いております。 私に下心など全く有りませんが猛毒である事は事実ですのでこの先、庭の手入れが出来なくなって来た時には始末する必要が有りそうです。 

   

この花はキョウチクトウですが、この花が猛毒である事をつい先日「ビバ」で知りました(家にこの花は有りませんので写真はネットからお借り致しました)   口や粘膜に触れた場合は勿論、キョウチクトウの粘液に触れただけでも炎症を起こすだけでなく植えて有る土まで、その毒性は残るそうです。 また剪定したキョウチクトウを燃やした煙を吸っただけでも目眩を生じると言う事ですから如何に毒性が強いか。

毒と言って庭を見渡せば緑の葉を出し始めたヒガンバナと水仙も猛毒ですし馬酔木、スズラン、福寿草、クリスマスローズ、シクラメン、シャクナゲ、クロホウズキも毒を持っております。 『恐がる必要も無いが知識として頭に入れて置くよう』孫達には話して置く必要が有りそうです。 何てったってキョウチクトウの毒性の強さを知ったのは、この齢になってからですものね。

ニュアンスはちょっと違いますが「美しいバラには棘が有る」のグラハム・トーマスが又、開花しました。 毒も棘も実を守る為の花のしたたかな生存戦略なのですね。

コメント (14)
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