まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

それを言うなら

2003年09月13日 19時07分00秒 | 日々雑感
子供の頃は、抜群の記憶力を誇ったわたしであるが

ピークは高校生のときで、一晩に100個くらいは軽く単語を覚えることが出来た。

また、くだらないこともよく覚えていて、何年前のご飯がなんだったとか

挙句に人のことまでよく覚えているので、姉は一時期わたしを「記憶係」にしていたくらいだ。

しかし、それも年々衰えてきて、最近じゃ些細なこともすぐに忘れる。

仕事で大事なことはメモをとるので、それ以外で忘れてしまうことは

どうでもいいことだから忘れてしまうんだろうと、さほど気にしていない。

最近多いのは、倉庫まで来て「何しに来たんだっけ」というやつである。

今日もそれをやっていたら、わたしよりいくらか年上のTさんが、さも嬉しそうに

「それは老化現象よ」と言う。

だからなんだ、と思いながらも何をしに来たのか考えていると

「老化っていくつから始まるのかな」と愚問を投げかけてくるので

「老化なんて思わなければいつまでも老化しないのよ。うふふ」と不気味に微笑んで見せると

「でも実際、老化するわけでしょう」と食い下がってくる。

そうか、そんなに答えを聞きたいか。

仕方ないのでわたしは答えた。

「それはね、生まれたときからよ」