まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

分かってる人

2024年02月09日 22時38分21秒 | 日々雑感
他人のことを「めんどくさいやつ」なんて言うのはひどいと思うかもしれないけど

面倒くささもそれぞれだ。

わたしは子供のころから

「なに言ってるか分からない」とか

「そんなこと考えなくてもいいんじゃない?」とか

「考えすぎだ」とか言われて

周りの子供からは変な奴と思われ、大人からは屁理屈ばっかりこねて・・・みたいに言われて

考えたり屁理屈こねることは恥ずかしいことなのだと隠すようになった。

考える自由や理屈をこねる自由があるなどとは思いもよらなかった。

考えようとして考えているのではなく、考えてしまうのだということを分かってもらうすべも持たなかった。

でも「めんどくさいやつ」という言葉を聞いたとき

それは悪口かもしれないけど、許容の言葉にも感じた。

「あの人めんどくさいよね」

分類されてしまえば、それもありでしょうと言ってもらえる時代なのだ、今は。

多分だけれど。

それで、めんどくささを誰に対しても垂れ流さない程度の常識は身に着けたので

分かってくれそうな人には、ぐだぐだ言ってみたりする。

人の悪口は好かないのだけど、今日はどうしても言いたくなり

同僚にぐだぐだ言った挙句、

「とは言っても、そんなに悪い人でもないのにこんなに悪く言ってしまった。

昔はこんなじゃなかったのに、ああ、もう心がうす汚れてるなぁ」と

中原中也のように嘆いて見せると

「そこまでがワンセットなんですね」

この人、よく分かってるなぁ。

そう、ここまでがワンセット。

ただ悪口を言うならまだしも。

わたしは本当は悪口なんか言う人間じゃないんだよ、というアピール。

でもそんな自分に対しての嫌悪。

そこまでを披露するのがワンセット。

ああ、めんどくせぇ。

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でも、大丈夫

2024年02月04日 22時26分48秒 | 日々雑感
味覚がなくなったのだったら、すぐに気づいたと思う。

匂いが分からなくなったことに少しの間、気づかなかった。

全く分からないわけではない。

ただ、元々が匂いに敏感で

変な話、同僚の体臭も個別に分かったくらい。

警察犬か。

それが今は、分かる匂いと分からない匂いがあるのと

分かる日と分からない日がある。

トイレや納豆などの、臭いはよく分からなくなった。

柔軟剤やアロマなどの香りはわりと分かる。

におわなくなって、だいぶストレスがなくなった。

湿った布巾の臭いや生乾きの洗濯物など、

まあ、本当は分かったほうが良いのだろうけど

わからなければストレスはないのだ。

以前は、いつも何かのにおいを無意識のうちに嗅ぎ取っていたのだと思うけど

今は、ふいに流れ込んできた匂いに驚いたりする。

(あ、今日は匂いが分かるんだ)

なんて思ったりする。

これまで、色の感じ方や見え方は人それぞれとは思っていても

匂いはみんな同じように感じていると思っていた。

だから香水をつけすぎている人は、単に鼻が慣れてしまっているんだろうと思っていた。

そもそも、嗅いでいる匂いが違ったんだ。

なんか新鮮な発見だった。

ちなみに何かの焦げた臭いは分かるので

やっぱり生命に関わりのある能力は残るのだろうか。

後遺症、というほどの深刻さはなく

前ほど匂いに敏感じゃなくてもいいなぁと思っている。
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