УРАЧКА!!

雑文・駄文なお気楽日記です。よろしゅーに。

「GODZILLA ゴジラ」

2014-08-17 20:22:02 | 映画
今日、実写版「ルパン3世」の予告見ました、初めて・・・
あー、こりゃダメダメ・オーラが漂ってます、漂ってます^_^;;;
なんつうか、かくし芸レベルですな。
なんでまた、「アニメ向き」の素材を、わざわざ実写化したがるんだろうねぇ、昨今・・・
もっと、原作マンガにしても、アニメだったとしても、実写に向いている作品が無いわけじゃないだろうし・・・

で、昨日ですが、ようやく見てきました、ごじら~

「GODZILLA ゴジラ」予告3


私は、ハリウッド制作の前作は見てません、見なくていいともよく言われますが^_^;;
最初に作られたゴジラを、あんまり真面目には見ていないけど、一応見たよ、っていう程度です。
しかし、ゴジラって、かなり有名というか、日本で思われている以上に日本=ゴジラ、という結びつき、日本=フジヤマ、テンプラ、スシ、並に日本のアイコンとなっているらしい、海外では。
そして、日本以上に真面目(?)に、ゴジラ論が語られているらしい、アメリカでは。
という感じで、アメリカ人の書いたゴジラ論を一冊だけ読んでみましたが・・・
面白かったです。
先日、映画評論家のO先生から聞いたゴジラ論は「日本人の目から見たゴジラ論」だったのですが、本は「アメリカ人から見たゴジラ」
両方とも、主に取り上げたのは第一作目の1954年版のゴジラなのですが、日本人から見た「ゴジラ」というのは、実は「アメリカ、10年前までは憎むべき敵国であったアメリカ」の象徴とも取れる存在であり、しかし、反面、アメリカ人からみるゴジラは「理解できているようでまだ出来ない、アメイカナイズされているようで、実は全然違う日本人の精神性」での象徴である、っていうな捉え方をしている、というあたり。
ゴジラって、普通は怪獣映画、=子供向き、って捉えられている傾向にあると思うけど、実はかなり対象は大人向け、しかも比喩とか裏を考えるのが好きなタイプな人向けなんだなぁ~と思った次第です。
今回の、ゴジラは、かなりかなり、この日本の最初ゴジラの意図を継いでいる感じで、日本のゴジラマニアも、多分、文句は言わないだろう、という出来であったと思います。
かなり、日本ゴジラを読みこなし、深く噛み砕いて解釈した上での今回の映画であった、と思う。
嬉しかった(?)のは、渡辺謙氏が演じるキャラ名前が「芹沢博士」だったことね~。
あとは、同じくその芹沢博士が、それまで謎であった生物の正体を初めて、固有名詞で語ったところ、要するに「ゴジラ」って言った時の発音が、「ゴズィーラ」っていう英語風発音ではなく、あくまで日本語の平坦な発音の「ゴジラ」であったとことか^_^;
芹沢博士のお父さんが広島原爆で亡くなったところとかも、さりげに描いていところも、アメリカ万歳、ハリウッド最強!!的な、いままでのハリウッドのパニック映画的じゃなくてよかったなぁ、とも思いました。
今回の監督は、以前「モンスターズ」という、低予算のやはり怪物映画を作った人なんですが、かなりこの映画の要素を感じるところがあった、というか、この前作を作ったからこそ、このゴジラになったんだなぁ、と感じるところが結構ありました。

映画『モンスターズ/地球外生命体』予告編


なんつうか、その「モンスターズ」は、近未来、地球上の一角に隔離地区があってそこは謎のモンスターが生息している地域で、人間はなんとか彼らを排除しようとしたけど無理なのでついには苦肉の作で、そこを隔離し人間の世界と切り離したっていう場所。
ひょうんなことから、その地区に入ってしまったお金持ちの娘を助けるために、大金で雇われてしぶしぶ救出に向かう傭兵との話なのですが、結構感動します。
そして、その感動ポイントが、普通の感動ポイントとは異なるんですよね~。
怪物SFパニック系映画でありながら、なんつうか「ネイチャー」シリーズの感動なんですよ、受けるのが。
今回のゴジラも、ズバリ、そういうシーンがあって、私はそこがやはり一番の感動の壺でしたな~。
ま、普通(?)のハリウッド活劇的な家族ネタ、父と息子間の葛藤、そして和解、とか、愛する家族との目の前での離別とか、そういう感動ポイントもあるんだけど、私の感動ポイントはやはり違ったのでした^_^;
でも、一般的な感動ポイントもしっかり、抑えているところも、ちゃんとハリウッド大作映画としてのお約束も守っているのでした。

今回の映画の興味深かったところは、ゴジラが生まれたのはそもそもはアメリカやソ連が冷戦時代に争って続けた水爆実験による、っていうのが元々の設定でしたが、今回のハリウッド版はそうではなく、ゴジラはそもそも昔太古からその姿で存在していて、水爆実験の本当の目的はそのゴジラを殺害するためだった、という風に変えられています。
アメリカで受け入れられやすくするための改変だと思いますが。
核や原爆、水爆に対する日本とアメリカでの感じ方の差、これを考えると、まぁありかな?とも思います、これは。
その代わりに、前述した芹沢博士の広島原爆のことをさりげに持ってきた、んじゃないかな?と思います。
広島長崎に原爆を落としたことって、アメリカでは実際「悪いことをした、酷いことをした」っていう意識は一般的にはあまりないんじゃないかな?とも思うんですな。
第二次世界大戦はアメリカにとっては「いい戦争」「正しい戦争」って捉え方をされる方が多数だからね~、後の朝鮮やベトナム戦争、もっと後だけど湾岸やイラクやアフガンとも比較しても・・・
そして、今回のゴジラって、キリスト教みたいな唯一の絶対神である神、そしてかなり人間に近い思考というか、人間に理解しやすい神、その神及びその神を信じる、これに対する限界、疑問を持ってしまうと、今回のこのゴジラのよな異型のモノに向かうんじゃないかな?とも。
ゴジラって、日本神道の神的な位置づけのような気がします、今回。
日本の元々の神道の神様って、良き神様もいるんだけど、同時に悪い神様、荒ぶる神様も存在わけで。
そういう荒ぶる神を鎮めるために、その神にお供えしたり、神事を行ったりとか。
菅原道真が天神様として神様とされたのも、その祟りを恐れたからっていうのがそもそもらしいし。
要するに、人間の人知の及ばぬっていうか、人間の事情や都合にはとらわれない神様、という存在、それがゴジラ的なんじゃないかな?って思うのです。
そして、人間はそういう扱いにくい神様を敬遠し、次第に絶対であり、一神教で人間に近い、わかりやすい神様の方を信奉していく流れになった、という・・・
神を利用する立場にある人間にとっても、その方が都合がよかったんじゃないか?と思います。
で、ゴジラはそういった人間の思惑を超えた存在であり、言ってみれば、「天災」のような存在でもあり、と、同時に自然の恩恵、偉大さを感じさせる象徴でもあり・・・
今回のアメリカ版を作った人々は、ゴジラのそういった面に惹かれたんだろうなぁ、と思った次第です。
今回のゴジラは、かなり頭が小さめで、ガッチリしているけど素早い印象を受けましたね~。
対するモナークは、タガメ+人型、っていう感じで、なんとなく使徒風(爆)

で、今回、私が見た時、観客全員大人でした^_^;
ゴジラって言えば、怪獣だから男の子向け、っていうのかな?と思ったんだけど、やはり夏休みでもっと明らかに子供向けの映画の方にそういう男の子達は流れたのかなぁ~?
でもまぁ、深くみればみるほど、面白く見られる映画である、と思いました。
コメント
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