↑な、なんとドラマ化!
静岡自慢の品がまた一つ増えました
(静岡が舞台じゃないが)
で、昨日見てきました
ヒットメーカーと名高いスティーブン・スピルバーグ監督の自伝的映画。
まず、題名、フェイブルマンって単語?があるのかと思ったら、これは苗字らしい。
複数だからフェイブルマン家の人々、とかみたいな感じかな?
邦画だと『犬神家の一族』みたいな・・←オイ
で、まず最初に字幕が戸田奈津子なんで構えてしまいました(爆)
もう引退したかと勝手に思ってましたが、多分これだけは!と自らが思う映画だけは翻訳してんのかも。
ミッションインポッシブルの新作予告見たが、これもやる気かもねー。
で、アメリカなんかだとわりと成功というか名の売れた監督や役者とか歌手とか、自伝的本を出す人が多いような印象があります。
スピルバーグはそれを得意分野の映画にしたのかな?とも思いました。
幼い時に両親に連れられて初めて見た映画、夢中になり自分で映像を撮るようになり、だんだんホームビデオの枠を越え、(素人の趣味としては)本格的になっていき、皆に感心され拍手を受ける。
が、実生活では学校ではユダヤ人差別でいじめに会い、両親の仲も静かに微妙ーに離れていく・・って感じで。
見終わった後の第一印象は、地味やなーって感じでした(笑)
少なくとも日本じゃあまり売れなさそうな・・
でも、時間が経ってくるとなんとなくわかってくるような感じ。
スピルバーグ監督と言えばヒット作かつ名作!って感じだが、多分この映画はヒット目的ではないだろう、多分。
儲かるか?受けるか?より自らのためが最優先で作ったんじゃないかな、自分が好きなように自分が納得できるように。
他の人なら作らせてもらえないだろうけど、スピルバーグだから作れた、って感じで。
Wikipediaでスピルバーグの経歴とかざっくり読んだら、正直この映画の後からが面白く映画化に向いてると思うんだよね。
もちろん生い立ち含めてバックボーンの成長過程は描く必要あるけど、本来の映画的にはそこは半分から1/3くらいの尺に収めてあとはスピルバーグがモデルの映画大好き青年がいかに映画の現場に実際入っていき、映画を作ったのか?を描いた方がドラマ的になるかと。
しかし、それをあえてしないでなんか中途半端感あるラストにしたのは、これが観客のためよりもスピルバーグ自身のため色が強いからではなかろうか?と。
要するに自分語りのセラピー的な役割ではなかったんだろうか?
自分の過去現在の現実を物語化して語る・ナラティブの手法で、問題やトラウマを昇華させる、スピルバーグはそれを映画でやりたかったんじゃないかなー?と、勝手ながら。
で、関係ないがエンドロール中にスマホいじってるヤツがいて、なんか悶々としたなあ。
注意するのも自分が嫌な思いしそうなんで、できない小心者です。
多分、もう映画は終わってるからいいでしょ?って理屈だろうけど、ならばさっさと席を立って外で見りゃいーのに、さ。
以下、ネタバレ含みます。
彼の父は天才肌系の閃きを持ちつつも、理論だって理屈で理解していく系。
母はピアニストを目指していたが、状況的に許されずに父と結婚、主婦・母となる。
音楽的な芸術的な言語化しにくいセンスを持つ天才系。スピルバーグは母系なわけで。
で、両親は離婚するわけなんだが、なんつうか価値観の違い、なんだよね。
互いに互いを理解し尊重してるし、優しく丁寧に接しているが、魂の根源的な部分で種類が違うわけで。
多分最初は、自分と違うところが好ましく思えたんだろうけど、だんだん互いに生きる世界が違う事に気づく。
どちらかがどちらかの勝手の違う世界で、影となり支えて生きていく選択もありだろうけど、彼らはそれぞれに天才的すぎて自分の世界を捨てられないし、相手にそっちの世界を捨てるようにとも強制できない、もしそうさせたら相手も自分も生涯引け目と負い目と劣等感を抱いてしまう。
母が最後に選んだ相手は、そんな事を感じさせずに一緒にいられる人であるわけで。
なかなか大変ですな〜
どちらが悪い、とかって話じゃないしね。
スピルバーグの私生活では、両親の離婚についてどちらかと言えば母側に立ち、父に批判的だった、とどっかでチラ見したが、この映画だと父側にも理解ある内容にもなっており、そのあたりもナラティブの効果かなー?と思ったりする。
アメリカの高校生活はキラキラ学園ドラマではあるが、日本以上に格差がありそうだし、プロムなんて習慣は絶対父兄教職員から猛反対されるよな^_^;;
ワシもやりたくねー(爆)
映画、というか芸術を仕事にすると、自ら傷を負ったりさらにその傷を深くしたりする、つうのもわかるよーな気もする、まあ他人事だが。
最初に列車と車の衝突にやたらこだわりがあったから、『衝突!』作ったんね、とかスピルバーグ史に詳しければ楽しめる小ネタもあちこちにあったんでは?
私は詳しくないからイマイチだが。
ラストがちょいとニヤっと出来ましたな。
ジョン・フォード役はデビット・リンチだそーで、怪しげな雰囲気満々(爆)