香川真司と内田篤人の運・不運と向き・不向きを思う:
昨4日に恐らく初めてだったと思うが、ドイツのブンデスリーガ(Bundesliga)の第一部の試合を初めて最後まで見た。対戦したのは内田篤人が在籍するシャルケと香川真司が我がマスコミが鳴り物を入れて復帰させた(?)ドルトムントだった。何かを期待して観戦したのかと問われれば、「香川がどれほど復調していたかに関心があったから」と答える。正直なところ、本田圭佑よりも香川の方が好みなのである。
ところが、危惧したように香川は私が既に批判したマスコミ御用達の奇妙なカタカナ語である「ベンチスタート」だった。出てきたのはドルトムントが劣勢の後半10分過ぎから。私はここでもこの外されプレーヤーに気を遣っているとしか思えない、奇妙なお為ごかしの造語の使用を好い加減に止めて、「補欠扱いされて」であるとか「スタメン落ち」とハッキリ言えと、テレビ局に注文する。そのまま英語で”bench start”と書いた場合に意味を為すと思っているのか。
試合を見進めていく間に何となく違和感を覚えた。それはW杯を制したドイツ国の一部リーグの試合であれば、あのアルゼンチンとの決勝戦に見せたような理路整然としたパスサッカーと強固な守りが展開されるかと期待していたからである。しかし、両ティームのサッカーはそういう形とはほど遠く、寧ろ学問もなく哲学的思想(?)も欠如した荒々しい蹴り合いであり、当たり合いだったのだ。
だが、よく見れば両方にいるドイツ生粋の選手は少なく、アフリカをも含めて全欧州や南米からの言わば寄せ集め集団の戦いだったのだった。思うに、全ドイツ代表にはこのリーグから優秀な者が選抜された同国人を寄せ集めてドイツらしいサッカーが出来ているのだろうと解ってきたのだ。UKにもプレミア・リーグという世界最高峰の一角を占めるリーグがある。そこの試合も何度か見たが、生粋のイギリス人というかUKの選手が少ないのだ。
因みに、このUKのリーグの英語表記は”Premier League”であって、私には「プリミアー・リーグ」の方がより正確な気がするのだが、カタカナ語では「プレミアリーグ」である。だが、これこそが余計なお世話か。
ところで香川真司君だ。彼はドイツはドルトムントに転じてあれだけ成長し、岡田監督に補欠以下の扱いをされたW杯での屈辱を晴らした。そして華々しくPremier Leagueの一流クラブのマンチェスター・ユナイテッド(MU)に迎えられ、一躍必要以上に「時の人」扱いされた。ところが、MUでは彼を誘ったファーガソン監督が引退した後の駄目監督に補欠以下の扱いをされただけに止まらず、我が国の代表ティームでも凡庸な(失礼)ザケローニ監督に本田圭佑の使いっ走り(現代用語では「パシリ」か)扱いされて、渡独以前の普通のプレーヤーにされてしまった。
私は、マスコミ報道のようにドルトムントが彼を「良くぞ帰ってきてくれた」とレギュラー扱いするのかとの疑問を抱いていた。現実に復帰後は慣らし運転のような使われ方だ。この試合は9月27日に開催されたものだったようだが、私が見た香川は所謂ザックジャパンの頃よりは溌剌としているが、未だに彼の本当の姿を思い出してはいないように見えた。だが、ザケローニ監督の下でのパシリ時代よりは遙かに生気を取り戻していた。
結局彼は多国籍の寄せ集め集団では周囲と呼吸もあって主力選手としての力を発揮していたが、同国人の寄せ集めでしかも本田の指揮下に入れられては活きてこなかった型の選手だと見えた。言わんとするところは、UKで謂われなき補欠扱いを受け、国に戻れば凡庸な監督に誤った使い方をされて、そこを切り抜ける力がなかったのだという結論だ。折角、MUに誘われるまでの力(実力ではない)を付けたのだから、ドルトムントで3年前の香川に戻るよう努力して貰いたい。
意外だったのは日本代表になると私が忌み嫌う消極的なサッカーしかしない、「顔」というか「美貌」で売ってきた内田篤人が、シャルケでは積極的且つ当たりを怖れない守備振りで立派な選手であると見せていたことだった。あれくらい欧州やアフリカ勢と対抗したサッカーが出来るのならば、我が国の代表としてもあれくらいやって見せて欲しかった。
言うなれば、当方は内田を不当に過小評価していたのかと反省した。あるいは、ドイツのブンデスリーガが性にあっていたかの何れかだろうと思わせてくれた。しかも、彼は最早代表入りを辞退しているという。これもザケローニ監督の使い方(彼の使われ方?)の問題かと思ってみていた。
この両人のサッカーを見ていて、人には向き不向きというか監督との相性があるものだと痛感させられた。「たら、れば」の話しだが、香川はMUでファーガソンが監督を続けていれば、3年目にも立派に働いてザケローニ監督に心から「MU移籍お目出度う」と言わせることが出来ただろうし、私も内田をあれほど嫌うことはなかっただろうと思わせられたブンデスリーガの試合だった。
昨4日に恐らく初めてだったと思うが、ドイツのブンデスリーガ(Bundesliga)の第一部の試合を初めて最後まで見た。対戦したのは内田篤人が在籍するシャルケと香川真司が我がマスコミが鳴り物を入れて復帰させた(?)ドルトムントだった。何かを期待して観戦したのかと問われれば、「香川がどれほど復調していたかに関心があったから」と答える。正直なところ、本田圭佑よりも香川の方が好みなのである。
ところが、危惧したように香川は私が既に批判したマスコミ御用達の奇妙なカタカナ語である「ベンチスタート」だった。出てきたのはドルトムントが劣勢の後半10分過ぎから。私はここでもこの外されプレーヤーに気を遣っているとしか思えない、奇妙なお為ごかしの造語の使用を好い加減に止めて、「補欠扱いされて」であるとか「スタメン落ち」とハッキリ言えと、テレビ局に注文する。そのまま英語で”bench start”と書いた場合に意味を為すと思っているのか。
試合を見進めていく間に何となく違和感を覚えた。それはW杯を制したドイツ国の一部リーグの試合であれば、あのアルゼンチンとの決勝戦に見せたような理路整然としたパスサッカーと強固な守りが展開されるかと期待していたからである。しかし、両ティームのサッカーはそういう形とはほど遠く、寧ろ学問もなく哲学的思想(?)も欠如した荒々しい蹴り合いであり、当たり合いだったのだ。
だが、よく見れば両方にいるドイツ生粋の選手は少なく、アフリカをも含めて全欧州や南米からの言わば寄せ集め集団の戦いだったのだった。思うに、全ドイツ代表にはこのリーグから優秀な者が選抜された同国人を寄せ集めてドイツらしいサッカーが出来ているのだろうと解ってきたのだ。UKにもプレミア・リーグという世界最高峰の一角を占めるリーグがある。そこの試合も何度か見たが、生粋のイギリス人というかUKの選手が少ないのだ。
因みに、このUKのリーグの英語表記は”Premier League”であって、私には「プリミアー・リーグ」の方がより正確な気がするのだが、カタカナ語では「プレミアリーグ」である。だが、これこそが余計なお世話か。
ところで香川真司君だ。彼はドイツはドルトムントに転じてあれだけ成長し、岡田監督に補欠以下の扱いをされたW杯での屈辱を晴らした。そして華々しくPremier Leagueの一流クラブのマンチェスター・ユナイテッド(MU)に迎えられ、一躍必要以上に「時の人」扱いされた。ところが、MUでは彼を誘ったファーガソン監督が引退した後の駄目監督に補欠以下の扱いをされただけに止まらず、我が国の代表ティームでも凡庸な(失礼)ザケローニ監督に本田圭佑の使いっ走り(現代用語では「パシリ」か)扱いされて、渡独以前の普通のプレーヤーにされてしまった。
私は、マスコミ報道のようにドルトムントが彼を「良くぞ帰ってきてくれた」とレギュラー扱いするのかとの疑問を抱いていた。現実に復帰後は慣らし運転のような使われ方だ。この試合は9月27日に開催されたものだったようだが、私が見た香川は所謂ザックジャパンの頃よりは溌剌としているが、未だに彼の本当の姿を思い出してはいないように見えた。だが、ザケローニ監督の下でのパシリ時代よりは遙かに生気を取り戻していた。
結局彼は多国籍の寄せ集め集団では周囲と呼吸もあって主力選手としての力を発揮していたが、同国人の寄せ集めでしかも本田の指揮下に入れられては活きてこなかった型の選手だと見えた。言わんとするところは、UKで謂われなき補欠扱いを受け、国に戻れば凡庸な監督に誤った使い方をされて、そこを切り抜ける力がなかったのだという結論だ。折角、MUに誘われるまでの力(実力ではない)を付けたのだから、ドルトムントで3年前の香川に戻るよう努力して貰いたい。
意外だったのは日本代表になると私が忌み嫌う消極的なサッカーしかしない、「顔」というか「美貌」で売ってきた内田篤人が、シャルケでは積極的且つ当たりを怖れない守備振りで立派な選手であると見せていたことだった。あれくらい欧州やアフリカ勢と対抗したサッカーが出来るのならば、我が国の代表としてもあれくらいやって見せて欲しかった。
言うなれば、当方は内田を不当に過小評価していたのかと反省した。あるいは、ドイツのブンデスリーガが性にあっていたかの何れかだろうと思わせてくれた。しかも、彼は最早代表入りを辞退しているという。これもザケローニ監督の使い方(彼の使われ方?)の問題かと思ってみていた。
この両人のサッカーを見ていて、人には向き不向きというか監督との相性があるものだと痛感させられた。「たら、れば」の話しだが、香川はMUでファーガソンが監督を続けていれば、3年目にも立派に働いてザケローニ監督に心から「MU移籍お目出度う」と言わせることが出来ただろうし、私も内田をあれほど嫌うことはなかっただろうと思わせられたブンデスリーガの試合だった。