新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月28日のスポーツから

2021-05-29 08:08:51 | コラム
ミヤンマー代表の登場と佐藤輝明のホームラン3本:

昨28日の夜は「報道1930」もPrime Newsも失礼して、サッカーW杯の予選とNPBの野球を見ることにした。結果としてはそれなりの収穫はあった。

サッカーW杯の予選:
対戦相手がミヤンマー代表であるとは新聞とテレビの予告で承知はしていたが、実際にミヤンマー代表がピッチに立っている姿は非常に印象的だった。正直に言えば、NHKのBSで中継するとは知らずにオリックスとスワローズの野球を見ていたら、サッカーになってしまったという具合。あの泥沼とでも形容したいようなミヤンマーから、善くぞサッカーの選手たちが我が国まで来られたものだということと、如何にも悪者のように扱われている軍事政権が選手団の派遣を認めたことにも、多少の疑問を感じていた。

今朝になってテレビのニュースで知ったのだが、スタジアムの外には在留ミヤンマー人たちのデモがあって「この選手団は正当な代表ではない」と叫んでいたようだったし、遠征に参加しなかった主力選手もいたとのことだった。ミヤンマーの全土で軍事政権に対する抗議活動が展開されているのかどうかなどは知る由もないが、あの選手たちが何処かで十分に練習を積んで来る余裕があったのかとの疑問があった。

試合の展開と結果をここに私が述べる必要もないと思う。試合が開始された直後のミヤンマー代表の動きはと見れば、到底我が代表の敵とはなれないことが直ぐに解った。最少でも10点くらいは取って勝ってもおかしくないと思っていた。要するに、ミヤンマー代表には失礼な言い方になるかも知れないが、勝って当然の試合で余り観戦し続ける意欲が湧いてこなかった。従って、技術的にも何にもこれという感想も戦評もない。

但し、非常に不満だったことがあった。それは、あれほど試合をする態勢が整っていない相手に対しても、相変わらず後ろ向きから横から横へと無人の野を横ばいするようなパス回しを続ける丁寧なというか消極的な我が代表の試合振りだったこと。あれほど動けない当たってこない相手だったならば、アナウンサー式な表現の「単身ドリブル」で相手のデイフェンスを切り裂いて突進するくらいの積極性というか「我ここにあり」的な個人の能力を見せても良かったと思って見ていた。

もう一つ気に入らないことを。それはマスコミ報道のおかしさ。彼らは何故かスペイン語を自在に操ってみせる久保建英君を、何かと言えば特に採り上げて「活躍を期待する」とばかりにインタービューすることだ。私は久保君は単独では上手いと思って評価しているが、何故か森保監督は彼を招集しても使わないか、小出しにするだけなのだ。監督という仕事をする方も「人」だから当然のように好き嫌いがある。

私にはあの監督さんは久保君のようなサッカーが彼の思い描くサッカーには不向きだとでも評価しておられるのではないかと思って見ている。それをマスコミは知らないはずはないと思うのだが、何故か「是非使ってみては」と言いたげなインタービューで示威運動をしているのは不可解だ。しかも、昨夜は久保君を使わずとも10点も入ってしまったのでは・・・。

佐藤輝明:
12チャンネルが中継していたタイガース対ライオンズの試合は二転三転で、大いに楽しませて貰えた。ここでは気の毒だったと思ったほどライオンスに陽性者が大勢出て、二軍戦かと一瞬戸惑ったほど知らない名前と顔ばかり登場していた。しかも、つい先頃8年目にやっとものになってきたかと評したばかりの高橋光成が締まりのない投球をして失点したかと思えば、味方打線が奮起して同点に追い付くという展開が続いた。だが、その中で佐藤輝明は当たればホームランという具合で大いに見る者を楽しませてくれた。

私は佐藤君は徐々に希に見る逸材という事を、これでもかと立証していると思って見ている。だが、未だ未だ外に流れる球種に弱点がありもろくも三振するかと思えば、投手が間違って多少近めに投げ込むとアッという間に片手でもホームランにしてしまう魅力があるので、タイガースの試合はその期待があって見ている。昨夜も、ライオンズの辻監督は何故僅か虎の子の2点のリードを守って逃げ切らねばならない9回に、何故ギャレットという投手を出すのかと思っていたら、同点に追い付かれた後で、佐藤輝明に途轍もない勢いのホームランを打たれて、九仞の功を一気にかいてしまった。

あれが佐藤輝明のお手柄なのか、または辻監督の投手起用の失敗なのかは軽々に断定できない。だが、球速だけはあっても精密さを欠くコントロールの投手しか残っていなかったライオンズが気の毒だったのかも知れない。だが、佐藤輝明の凄さは投手たちが余程正確に未だ彼の弱点であるインサイドを変化球などを使って攻めるか、乃至はインサイド攻めの後に外側にストライクからボールになるスライダーでも投げ切れない限り、大谷翔平君も真っ青のような凄まじい初速のホームランを打たれてしまうだろうと思う。今夜もタイガースの試合のテレビ中継はあるのだろうか。