ジョブ型雇用の続編:
以下に補足する事柄も含めて、私はこの「ジャブ型雇用」については、より広く我が国内に知れ渡り、それが何たるかを理解して置いて貰いたいと願う次第です。
折角ここまで論じたので、カタカナ語に言う「ジョブ型」のデメリットにも触れておこうと思います。
我が国の会社組織では「課」になるでしょうが、アメリかでは部(division)になります。全部員は中途採用ですから入社日も異なるし、採用の時点で決まる年俸も年功序列ではなく事業部長と話し合って決めたものですから、他人と比較するのは無意味です。しかも、全員が重複しないようにjobが割り当てられていますから、部員間で助け合うことなどあり得ないし、お互いに全く異なるスケジュールで動いていますから、「帰りに一杯行こうか」などとなる飲み会もありません。
各自が独立自尊で仕事をしています。そういう次第ですから、日本式の「チームワーク」などという観念は極めて薄くなります。第一に部下はいないし、後輩を教育するなどと言う項目などは、job descriptionに入ってくるとは思えません。即ち、年功序列の考え方はないと言えます。
また、年に一度のreviewですが、ウエアーハウザーでは「全員が異なる入社年月日なので、各人の入社1年後とすると副社長兼事業部長は大袈裟に言えば1年365日にreview meeting をしていなければならなくなるので、年に一度全員を同じ日にすることにしていました。
ここに述べた事柄等々も含めて考えれば、この仕組みには良い点はありますが、我が国の会社組織の気候風土には合わないだろうと思います。私にはあ合っていたようです。我が国で、途中からこの制度を採用したりすれば「全員が打って一丸となって」というような精神主義で育ってきた者たちには向いていないと思わざるを得ません。
「ジョブ型雇用」などと言いだした方々は、このアメリカ式の仕組みを何処まで比較・検討して理解されたのかと疑います。以前にも述べたことですが、私はミードでもウエアーハウザーででも、上司乃至はボスから一度も仕事の仕方で細かい命令を受けたこと、教育的指導などありませんでした。それは、事前に十分に吟味し調査した上で、インタービューで人物を見極めて採用するのですから、全部任せる訳で、今更指導などと言う手間暇はかける必要がないのでしょう。
終わりに、余り言いたくない欠点ですが、部門長一人に全権限が集中しているので、彼に嫌われたら一巻の終わりとなる危険性が高くなります。そこで、我が国では想像も出来ないようなベンチャラ社会にすらなってしまう事があります。極端な例を上げれば、私が屡々引用してきたヘンリーフォードが、社長のアイアコッカをクビにした後で、彼の腹心の副社長を”I don't like you.”の一言で馘首した事があります。
以下に補足する事柄も含めて、私はこの「ジャブ型雇用」については、より広く我が国内に知れ渡り、それが何たるかを理解して置いて貰いたいと願う次第です。
折角ここまで論じたので、カタカナ語に言う「ジョブ型」のデメリットにも触れておこうと思います。
我が国の会社組織では「課」になるでしょうが、アメリかでは部(division)になります。全部員は中途採用ですから入社日も異なるし、採用の時点で決まる年俸も年功序列ではなく事業部長と話し合って決めたものですから、他人と比較するのは無意味です。しかも、全員が重複しないようにjobが割り当てられていますから、部員間で助け合うことなどあり得ないし、お互いに全く異なるスケジュールで動いていますから、「帰りに一杯行こうか」などとなる飲み会もありません。
各自が独立自尊で仕事をしています。そういう次第ですから、日本式の「チームワーク」などという観念は極めて薄くなります。第一に部下はいないし、後輩を教育するなどと言う項目などは、job descriptionに入ってくるとは思えません。即ち、年功序列の考え方はないと言えます。
また、年に一度のreviewですが、ウエアーハウザーでは「全員が異なる入社年月日なので、各人の入社1年後とすると副社長兼事業部長は大袈裟に言えば1年365日にreview meeting をしていなければならなくなるので、年に一度全員を同じ日にすることにしていました。
ここに述べた事柄等々も含めて考えれば、この仕組みには良い点はありますが、我が国の会社組織の気候風土には合わないだろうと思います。私にはあ合っていたようです。我が国で、途中からこの制度を採用したりすれば「全員が打って一丸となって」というような精神主義で育ってきた者たちには向いていないと思わざるを得ません。
「ジョブ型雇用」などと言いだした方々は、このアメリカ式の仕組みを何処まで比較・検討して理解されたのかと疑います。以前にも述べたことですが、私はミードでもウエアーハウザーででも、上司乃至はボスから一度も仕事の仕方で細かい命令を受けたこと、教育的指導などありませんでした。それは、事前に十分に吟味し調査した上で、インタービューで人物を見極めて採用するのですから、全部任せる訳で、今更指導などと言う手間暇はかける必要がないのでしょう。
終わりに、余り言いたくない欠点ですが、部門長一人に全権限が集中しているので、彼に嫌われたら一巻の終わりとなる危険性が高くなります。そこで、我が国では想像も出来ないようなベンチャラ社会にすらなってしまう事があります。極端な例を上げれば、私が屡々引用してきたヘンリーフォードが、社長のアイアコッカをクビにした後で、彼の腹心の副社長を”I don't like you.”の一言で馘首した事があります。