DeNAの弱さが出た敗戦と引分:
今期の初めから負け続けてきたDeNAベイスターズが「遅かりし由良之助」的に参加した外人選手たちの働きもあって、少しは息を吹き返したかに見えた。だが、一昨日夜の対ジャイアンツ戦ではクローザーの三上を9回に投入して引分けに持ち込めたかと思ってチャンネルを変えてしまったところ、吉川だの大城だのという下位打者に続けざまにホームランを打たれて敗戦。
そうかと思えば、昨夜は2点をリードしていた9回に、前夜に失敗した三上を再度起用したのだった。ここでは無事に二死走者なしまで漕ぎ着けたが、次打者が(広島をFAで出たために4連覇を失敗させ、あまつさえジャイアンツに身売りしてリーグ制覇に貢献した)極悪人の丸佳浩だったので、「丸がヒットで出て、次の4番打者の岡本和真がホームランを打って同点になって引分けに終わる」と閃いた。勝負の厳しさと苛酷さを見せられてしまった。
するとどうだろう、将にその通りで同点に持ち込まれた上に、9回裏には何ら為す術もなく中川に捻られて引分けとなってしまった。DeNAは何と言って形容して良いか解らないほどの「勝負弱さ」を可哀想なほど露呈したのだった。三浦監督は温情で三上に前夜の失敗から立ち直らせようとでも考えたのかも知れないが、解説の槇原は速球がシュート気味に真ん中に入っているし、切れもないと言っていた舌の根も乾かないうちに、岡本和真にセンターのバックスクリーンの近くにまで放り込まれてしまった。
私はこれほどの勝負弱さを見せつけられては、監督の投手起用の失敗を責めるとか、三上の不調を問題にする必要もないことで、ベイスターズそのものの最下位に沈んだままである弱さ、乃至は実力不足が問題だと思って見ていた。「何を言うか。ベイスターズには良い投手も揃っているし、オースティン、佐野、ソト、牧、宮崎等々の優れた打者がいるではないか」と反論されそうだ。
だが、このテイームは私が以前から批判してきたように「野球の質が極めて雑というか大まかで、優秀な打者たちはアメリカのMLBの個性豊かな選手たちのように、自分の都合を優先して打ちたいときに打って、自分の成績を挙げることには熱心だが、我が国の野球の特徴であり美点でもあるテイームバッテイングなどには関心が薄いのである。極言すれば、バッテイングは粗くて打ちに行ってもヒットにならない球筋にも手を出すし、このカウントで打ちに行くと決めれば万難を排して打ちに行ってしまう」のである。
その典型的な例だったのが、アメリカのMLBでこの時期に、実質的に「戦力外通告」をされてしまった筒香嘉智である。故野村克也氏は「筒香に『野球とは何か』と尋ねれば答えられないだろう。彼は何にも考えないで野球をやっているだけだから」と酷評していた。それは筒香君の打者としての素質を貶しているのではなく、野村氏式の「考える野球」が出来ていないという意味だ。
私は「ベイスターズは言うなれば筒香を頂点にした、自分本位であり、優れた実力を持つ打者たちはテイーム全体のために働こうという心がけというか精神は希薄な者たちの集団である」と言いたいのだ。であるから、その自分本位の選手たちの調子の波が上手く揃えば、途方もない力を発揮するのだ。そもそもそういう者たちの集団だったところに、南アメリカ式の身体能力ショー的な野球しか知らないベネズエラ出身のラミレスを監督にしたのだから、日本式のスモールベースボールの方向に向く訳がなかったのだと、私は見ている。
その上に、何時だったか張本勲がTBSのサンデーモーニングで「(投手出身の)三浦大輔監督は野球を知っているのか」との疑問を呈していた。三浦監督が知っているのか知らないかは知らないが、彼に与えられた難しい課題は「ベイスターズの一騎当千の選手たちに『野球とは』を今からでも遅くはないだろうから、キチンと教え込んでいくこと」だと思う。ではあっても、ソトが打ってみせるホームランなどの凄さは「流石。プロだな」と感じさせてくれる魅力がある。選手たちの奮起と努力に期待しよう。
今期の初めから負け続けてきたDeNAベイスターズが「遅かりし由良之助」的に参加した外人選手たちの働きもあって、少しは息を吹き返したかに見えた。だが、一昨日夜の対ジャイアンツ戦ではクローザーの三上を9回に投入して引分けに持ち込めたかと思ってチャンネルを変えてしまったところ、吉川だの大城だのという下位打者に続けざまにホームランを打たれて敗戦。
そうかと思えば、昨夜は2点をリードしていた9回に、前夜に失敗した三上を再度起用したのだった。ここでは無事に二死走者なしまで漕ぎ着けたが、次打者が(広島をFAで出たために4連覇を失敗させ、あまつさえジャイアンツに身売りしてリーグ制覇に貢献した)極悪人の丸佳浩だったので、「丸がヒットで出て、次の4番打者の岡本和真がホームランを打って同点になって引分けに終わる」と閃いた。勝負の厳しさと苛酷さを見せられてしまった。
するとどうだろう、将にその通りで同点に持ち込まれた上に、9回裏には何ら為す術もなく中川に捻られて引分けとなってしまった。DeNAは何と言って形容して良いか解らないほどの「勝負弱さ」を可哀想なほど露呈したのだった。三浦監督は温情で三上に前夜の失敗から立ち直らせようとでも考えたのかも知れないが、解説の槇原は速球がシュート気味に真ん中に入っているし、切れもないと言っていた舌の根も乾かないうちに、岡本和真にセンターのバックスクリーンの近くにまで放り込まれてしまった。
私はこれほどの勝負弱さを見せつけられては、監督の投手起用の失敗を責めるとか、三上の不調を問題にする必要もないことで、ベイスターズそのものの最下位に沈んだままである弱さ、乃至は実力不足が問題だと思って見ていた。「何を言うか。ベイスターズには良い投手も揃っているし、オースティン、佐野、ソト、牧、宮崎等々の優れた打者がいるではないか」と反論されそうだ。
だが、このテイームは私が以前から批判してきたように「野球の質が極めて雑というか大まかで、優秀な打者たちはアメリカのMLBの個性豊かな選手たちのように、自分の都合を優先して打ちたいときに打って、自分の成績を挙げることには熱心だが、我が国の野球の特徴であり美点でもあるテイームバッテイングなどには関心が薄いのである。極言すれば、バッテイングは粗くて打ちに行ってもヒットにならない球筋にも手を出すし、このカウントで打ちに行くと決めれば万難を排して打ちに行ってしまう」のである。
その典型的な例だったのが、アメリカのMLBでこの時期に、実質的に「戦力外通告」をされてしまった筒香嘉智である。故野村克也氏は「筒香に『野球とは何か』と尋ねれば答えられないだろう。彼は何にも考えないで野球をやっているだけだから」と酷評していた。それは筒香君の打者としての素質を貶しているのではなく、野村氏式の「考える野球」が出来ていないという意味だ。
私は「ベイスターズは言うなれば筒香を頂点にした、自分本位であり、優れた実力を持つ打者たちはテイーム全体のために働こうという心がけというか精神は希薄な者たちの集団である」と言いたいのだ。であるから、その自分本位の選手たちの調子の波が上手く揃えば、途方もない力を発揮するのだ。そもそもそういう者たちの集団だったところに、南アメリカ式の身体能力ショー的な野球しか知らないベネズエラ出身のラミレスを監督にしたのだから、日本式のスモールベースボールの方向に向く訳がなかったのだと、私は見ている。
その上に、何時だったか張本勲がTBSのサンデーモーニングで「(投手出身の)三浦大輔監督は野球を知っているのか」との疑問を呈していた。三浦監督が知っているのか知らないかは知らないが、彼に与えられた難しい課題は「ベイスターズの一騎当千の選手たちに『野球とは』を今からでも遅くはないだろうから、キチンと教え込んでいくこと」だと思う。ではあっても、ソトが打ってみせるホームランなどの凄さは「流石。プロだな」と感じさせてくれる魅力がある。選手たちの奮起と努力に期待しよう。