パキスタン北西部のペシャワールで起きたテロ事件は、少なくと
も12人が死亡70人以上の負傷者が出た。犠牲となった人の中
にはイスラム原理主義組織と政府軍が、激しい戦いを繰り広げ
た場となってしまった地方で、難民に救援活動を行っていた国連
難民高等弁務官事務所の職員も含まれている。
今回の事件はパキスタンがアジア南部の、不安定情勢の中心地
となってしまったことを示す確たるものとなった。
爆発は現地時間で9日の夜、高級ホテル『パールコンチネンタル』
の近くで爆発音が上がった。
このホテルには国連など様々な組織の代表事務所が入っている。
爆発によって国連難民高等弁務官事務所で働いていた、セルビア
人が亡くなったほか、名前は今のところ明らかになっていないがロ
シア人も一人死亡している。
観測筋は直ぐにこのテロはペシャワールを手中に収めた、タリバン
の過激派勢力の犯行との見方を表した。
パキスタンの昨今の状況は国際社会の大きな憂慮を招いてきた。
現地では中央政府が事実上イスラム勢力の活動を黙認したがため
に、国内に(?)する大きなテロ組織を統制することが不可能となって
いる。
スワート川の渓谷はパキスタン軍とタリバンが、激しい戦闘を繰り広
げる地帯と化し、今のところこの統制を復活させることは出来ない状
況だ。
活発な戦闘行為はアメリカの後押しで始まったのだが、そのアメリカ
はパキスタンがある種、アフガニスタンと同じ終焉を迎えてしまうので
はないかと非常に恐れている。
しかもこの場所で何年にもわたって、タリバンの攻勢に止めを刺すこと
が出来ないだけでなく、隣国も南アジアに過激性のイスラム大国を作
ろうというタリバンの野望が渦巻く地帯となってしまっている。
この問題に詳しいアフマドフ氏は、パキスタンにおける紛争を国際的な
観点から次の様に述べている。
「これはこの地域の状況を、非常に複雑化させている。
特にアメリカとインドの関係がそうだ。
インドはパキスタンでの状況が、エスカレートしていくことに大きな憂慮
を抱えている。
パキスタンの状況は中国にも影響を及ぼしかねず、それによって如何
なる行動に出るかも判らない。
またこれが中国に影響を及ぼしかねないということは、アメリカにとって
も甚だ好ましからぬことだ。
それはアメリカが今、世界金融危機のなかで中国と密接な経済関係を
持っているからだ」
専門家はこの様に述べている。
最も深刻な憂慮を招いているのは、パキスタンという国が核保有国であ
るということだ。
核に対するコントロールを中央政府が失えば、それは非常に危険な結果
を引き起こす。
核がテロリストの手に渡るようなことがあれば、この地域のみならず、世
界のほかの地点にも危険が広がる。
何故ならタリバンは他のテロ組織アルカイダと、密接な関係を持っている
からだ。
ですから今回のペシャワールのテロ事件は、国際社会の参加は人道的な
(?)ににとどまるべきでないことを、再度思い起こさせるものとなった。
パキスタンの中央政府が状況を制圧する能力が欠けているならば、核の
威力が国際テロの戦力とならないよう、関係当事国の大国らがそれに(?)を
得ない。
※(?)は聴き取れず
6月10日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
も12人が死亡70人以上の負傷者が出た。犠牲となった人の中
にはイスラム原理主義組織と政府軍が、激しい戦いを繰り広げ
た場となってしまった地方で、難民に救援活動を行っていた国連
難民高等弁務官事務所の職員も含まれている。
今回の事件はパキスタンがアジア南部の、不安定情勢の中心地
となってしまったことを示す確たるものとなった。
爆発は現地時間で9日の夜、高級ホテル『パールコンチネンタル』
の近くで爆発音が上がった。
このホテルには国連など様々な組織の代表事務所が入っている。
爆発によって国連難民高等弁務官事務所で働いていた、セルビア
人が亡くなったほか、名前は今のところ明らかになっていないがロ
シア人も一人死亡している。
観測筋は直ぐにこのテロはペシャワールを手中に収めた、タリバン
の過激派勢力の犯行との見方を表した。
パキスタンの昨今の状況は国際社会の大きな憂慮を招いてきた。
現地では中央政府が事実上イスラム勢力の活動を黙認したがため
に、国内に(?)する大きなテロ組織を統制することが不可能となって
いる。
スワート川の渓谷はパキスタン軍とタリバンが、激しい戦闘を繰り広
げる地帯と化し、今のところこの統制を復活させることは出来ない状
況だ。
活発な戦闘行為はアメリカの後押しで始まったのだが、そのアメリカ
はパキスタンがある種、アフガニスタンと同じ終焉を迎えてしまうので
はないかと非常に恐れている。
しかもこの場所で何年にもわたって、タリバンの攻勢に止めを刺すこと
が出来ないだけでなく、隣国も南アジアに過激性のイスラム大国を作
ろうというタリバンの野望が渦巻く地帯となってしまっている。
この問題に詳しいアフマドフ氏は、パキスタンにおける紛争を国際的な
観点から次の様に述べている。
「これはこの地域の状況を、非常に複雑化させている。
特にアメリカとインドの関係がそうだ。
インドはパキスタンでの状況が、エスカレートしていくことに大きな憂慮
を抱えている。
パキスタンの状況は中国にも影響を及ぼしかねず、それによって如何
なる行動に出るかも判らない。
またこれが中国に影響を及ぼしかねないということは、アメリカにとって
も甚だ好ましからぬことだ。
それはアメリカが今、世界金融危機のなかで中国と密接な経済関係を
持っているからだ」
専門家はこの様に述べている。
最も深刻な憂慮を招いているのは、パキスタンという国が核保有国であ
るということだ。
核に対するコントロールを中央政府が失えば、それは非常に危険な結果
を引き起こす。
核がテロリストの手に渡るようなことがあれば、この地域のみならず、世
界のほかの地点にも危険が広がる。
何故ならタリバンは他のテロ組織アルカイダと、密接な関係を持っている
からだ。
ですから今回のペシャワールのテロ事件は、国際社会の参加は人道的な
(?)ににとどまるべきでないことを、再度思い起こさせるものとなった。
パキスタンの中央政府が状況を制圧する能力が欠けているならば、核の
威力が国際テロの戦力とならないよう、関係当事国の大国らがそれに(?)を
得ない。
※(?)は聴き取れず
核を追う―テロと闇市場に揺れる世界 朝日新聞特別取材班朝日新聞社 このアイテムの詳細を見る |
6月10日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル