1010 Radio

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イラクにおける暴力行為の増大を懸念するロシア

2009-06-24 | ラジオ
6月18日、ロシアのチュルキン国連大使は国連安全保障理事会
で、イラク情勢に関する潘基文国連事務総長の報告書を討議し
た際発言に立ち、ロシアはイラクにおける暴力行為の増大、およ
び宗派間、民族間における矛盾の(?)さらに過激主義勢力の活動
の活発化を懸念していると述べ次の様に強調した。

イラク当局が治安上の成果を絶えず宣伝してはいるものの、4月
だけでテロによる犠牲者は3月に比べ三分の一も(?)した。
クルド人とアラブ人、およびイラン系トルクメニ人との間の紛争が続
いている緊張地域の状況は依然として不穏なものだ。

イラクにおける民族間また宗教間の対立が、来年はじめの議会選
挙や7月のクルドスタンでの予備選挙が近づくにしたがって拡大し
ていく可能性がある。
国連はイラクの状況安定化事業において、実行ある効力のある中
心的な調整機関としての役割を占めるべきだ。
特に政治および社会、経済領域における歩みよりの模索にイラクの
リーダー達を向かわせることが大切で、それ無しにはイラクの国内情
勢正常化、また領土保全さらには天然資源採掘から得られる収入の
公正な分配を目指す、そのような努力も空しく終わってしまうだろう。
ロシアのチュルキン国連大使は、このように強調している。

続いてイラク情勢が、どうしてこれほど困難でまた複雑になってしまっ
たか、その理由に付いてロシアの東洋学者アフメドフ氏は次の様な意
見を述べている。
「イラク国内での暴力行為のエスカレートは、かなりの程度、国が現在
アメリカ軍撤退に向けた準備という、極めて容易ならざる時期を経験し
ていることから来ている。
様々な政治勢力や組織はアメリカ占領後の数年間、自分達がこれまで
占めてきた地位を失わないように、自分達のイラクでの居場所を強化し
ようと試みている。
国中に武器が溢れている状況から、当然そうした戦いは政治的な対話
ではなく、軍事衝突といった形を取ることになる。
そうしたことはもちろんイラクの国内正常化、国の団結、国民的和合の
達成に向けたイラク中央政府の努力を、決して促すものとはならない。
国内的な要因以外に、イラク国内情勢にはイランでの大統領選挙以降
の状況などの、対外的な要因も影響を与えている。
それ故にチュルキン国連大使も指摘しているように、イラク国内の国民
的和解のプロセスは明らかに長引いてしまっている。
イラクの復興と安定は国際社会と、イラクの隣国が力を併せて初めて可
能であると考える」
ロシアの東洋学者は、このように考えている。

(?)は電波が弱く聴き取れず

6月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル