1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

北朝鮮の核問題が露米間の軍縮に与える影響

2009-06-15 | ラジオ
国連の潘基文事務総長は6月11日に、ニューヨークの国連
本部で記者会見を開き、北朝鮮が5月25日に行った地下核
実験および4月に実施したミサイル発射は、露米による核軍
縮をはじめとする、世界的な軍縮の流れに真っ向から反対
するものであるとの声明を表わした。
記者会見前日、国連安保理常任理事国プラス日韓7ヶ国の
協議グループは、従来の制裁に新たに追加した対北朝鮮決
議案をまとめ上げている。

この問題に詳しいルネフ氏は次の様に述べている。
「意見を一致させコンセンサスを得るのは非常に良いことだ。
しかしこの場合は北朝鮮との間に、コンセンサスを得ることの
ほうがより重要だ。
核ミサイル計画の拡大を狙う北朝鮮の行為は、国際世論に憂
慮や苛立ちを呼んでいる。
北朝鮮と国境を接するロシアにとっても、核の衝突の危険性が
あるため、国家安全保障を大いに脅かす重大問題となりかね
ない。
一方で北朝鮮を袋小路に追いやるのもまた得策ではない。
譲歩の無い制裁を与えた場合、状況はさらに複雑化する恐れが
あるからだ」
北朝鮮問題に詳しい専門家は、この様に発言している。

確かに北朝鮮の示した最初の反応は、その憂慮に則したしたも
ののようだ。
アメリカ政府匿名の情報筋によると、北朝鮮がさらに新たな核実
験を行う準備を示す兆候が見られるとのこと。
また共同通信がアメリカのテレビ報道から引用したところによると、
北朝鮮は国連安保理が制裁を強化した新決議を採択した場合、
2006年の最初の核実験から数えて、三度目となる核実験を実施
する準備を進めている。

一方アメリカは制裁の準備と同時に、6ヵ国協議の再開を支持す
る姿勢を打ち出している。
アメリカの北朝鮮問題担当政府特別代表は、アメリカ議会国際問
題委員会の公聴会に出席したなかで、意見の小異を外交的手段
で解決するため、アメリカ政府は2ヶ国間交渉および6ヵ国協議の
場へ、北朝鮮を引き戻す期待を依然として保持していることを明ら
かにした。
ロシア、中国も同様の目的で努力を続けている。

仮にこうした可能性があれば、米朝間の交渉にモンゴルが仲介国
として介在することも充分に可能だ。
モンゴルのバトボルド外相は、アメリカ訪問のなかでクリントン国務
長官と会談し、そのイニシアチブを明らかにした。
モンゴルは北朝鮮との間に緊密な関係を維持しており、北朝鮮の
核問題に向けた貢献の形として、過去にも同様の会談を自国領内
で実施している。

6月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル