ジュネーヴで開かれた国連安保理常任理事国5ヶ国など、仲介役
6ヵ国とイランとの協議は建設的なものとなった。
ロシア、中国、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツの外務次官はEU
のソラナ共通外交安全保障上級代表の出席の下、イラン最高安全
保障委員会のジャリリ事務局長と14ヶ月ぶりの協議を行った。
話し合いは非公式の形で実施されたが、今回得られた合意内容は
参加者達にとって満足のいくものとなった。
協議は極めてネガティヴな状況のなかでスタートした。
と言うのもイランが国内で二つ目となる、ウラン濃縮施設の建設を行
っているとの報告を行ったからだ。
またジュネーヴでの協議の数日前には、イランが中距離ミサイル発
射実験を行ったのだ。
これは国際法で禁止されているものではないものの、国際社会の神
経を刺激した。
そこで参加者達は今回の協議で先ずイランに対し、核は平和利用を
目的としたものだということを証明するよう求めていく構えだった。
ロシアのラブロフ外相は協議を前に、ロシア代表団が期待することと
して次のように述べていた。
「ジュネーヴでの協議は話し合いのスタートに関する、具体的な合意
を持って閉幕させなければならない。
その話し合いは最終的にイランの核プログラムが、もっぱら平和目的
であるということに関する全ての問題を解決し、核不拡散の原則そし
て、この地域での安定した協力関係構築に向けた障壁の除去を確認
することによって、現状を打開することを可能とするものだ」
ラブロフ外相はこの様に述べている。
ジュネーヴでの協議はこの期待に十分応えるものとなった。
6ヵ国とイランはイランの(?)を第三国に委託することで建設的に(?)した。
これは先週イランのアフマディーネジャード大統領が提案していたもの
だ。
国際原子力機関の基準では平和利用のウラン濃縮のレベルは、19.75
%と規定されている。
一方イラン中部のナタンツにある核施設では、4%のレベルにまでしか濃
縮することが出来ない。
そこでIAEAからの申し入れを待って、ロシアがイランのウランの濃縮を
行い、それをイランに戻すという形式が出来上がることになる。
専門家達はこのプロジェクトの実現に付いて、肯定的な一歩と評価して
いる。
これが実現されなければイランは、現在保有するウラン濃縮施設を軍用
に転用可能なものも含め、より高い濃縮能力を持つものへと改良してい
く可能性があるからだ。
イランはコムにある核施設にIAEAの査察団を受け入れることで合意した。
査察は1週間後にも実施される見通しだ
また同じ時期にIAEAのエルバラダイ事務局長が、テヘランを訪問すること
になっている。
イランの核問題を巡る6ヵ国協議は10月末に行われる。
この協議は首脳レベルのものとなる可能性もあると指摘されている。
※は電波が弱く聴き取れず
10月2日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル