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WTO加盟交渉を個別で行うことで合意したロシア、ベラルーシ、カザフスタン

2009-10-28 | ラジオ
WTOへの加盟交渉を進めているロシア、ベラルーシ、カザフスタ
ンは3ヶ国の関税同盟としてではなく、各国が個別にWTOと加盟
交渉を行うことで合意した。
ジュネーヴで開かれたロシア、ベラルーシ、カザフスタンの3ヶ国
とWTOの主要各国との協議の結果、加盟交渉の進め方に付いて
合意に至った。
これに付いてロシアの声の記者は、次の様にまとめている。
3ヶ国はWTOへの加盟交渉を個別に続けている。

一方でロシア経済発展省貿易交渉局局長はジュネーヴで声明を
表し、一連の問題に関しては3ヶ国が一致して取組んでいくと述
べた。
今年の6月ロシア、ベラルーシ、カザフスタンはWTOに、一つの関
税同盟として加盟する意向を表した。
関税同盟は交渉プロセスを一致させ、立場を統一させるために交
渉グループを設立した。

今後も3ヶ国が同時にWTOに加盟するという立場は変わらないが、
各国が個別にアプローチすることで、交渉を柔軟に進められること
から今回合意に至った。
一方で3ヶ国は関税同盟創設に関して最終的な段階に入った。
今年11月末ロシアとベラルーシ、カザフスタは創設に必要とされる、
最終的な文書に署名する予定だ。
これにより3ヶ国の統一した関税(???)と、3ヶ国が一つとなる境界境
域、さらに共通した外国メーカーの輸入関税が決定する。
署名は今年の11月27日に、ベラルーシの首都ミンスクで行われる
予定。

来年2010年1月1日からロシアとベラルーシの国境では、税関審査
が廃止される。
一方で自国南部で国境画定問題を抱えるカザフスタンは、来年20
10年末までに準備を整えるよう猶予期間が与えられた。
専門家達は1年あればカザフスタンが国境に関する、全ての問題を
解決できるとの見方を示している。

CIS諸国研究所第一副所長は、関税同盟は旧ソ連諸国で新たな経
済関係を構築するための第一段階であると述べ、次の様に語ってい
る。
「ロシア、ベラルーシ、カザフスタンの間で署名された文書の実現化
は、3ヶ国の経済を統合するための現実的な一歩となる。
3ヶ国の経済統合が、世界危機を克服する上で、この3ヶ国全てにと
って有益なものになることは明らかだ」
CIS諸国研究所第一副所長は、このように語っている。

専門家達はすでに関税同盟が誕生した際の、経済的な有益性に付
いて検証し、ロシアへの輸入関税も(???)だが、およそ1%引き下げら
れるだろうと予測している。
例外もあるが主な商品に関する新たな関税基準には、ロシアの関税
基準が用いられることになる。

これにより利益を受けるのはロシアの自動車製造メーカーだけではな
い。
ロシアやカザフスタンに自社を設立した多くの外国企業も、具体的な
メリットを受けることになる。
関税同盟が創設されることにより、3カ国間の関税に関する国境が無
くなるため、この3ヶ国に会社を立ち上げた外国企業にとっては壁が取
り除かれ、市場が拡大されることになる。
専門家達は関税同盟の国々が、WTOに個別に加盟しようとも3ヶ国は
WTOで一つの同盟として、互いの利益を擁護しながら、行動を一致さ
せるとの予測を立てている。

ロシア、カザフスタン、ベラルーシの各国は、大きな経済ポテンシャル
だけでなく、多くの天然資源を有している。
WTO加盟国はこれらを考慮し、この関税同盟の一致した立場に一目置
かざるを得ないだろう。

(???)は不明瞭な発音で聴き取れない

WTO入門

日本評論社


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10月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル